「チャップリン」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
カスパー・ハウザーの謎(1974/独) |
異常は受け入れない、現実を直主しない、大人だからこその理不尽とも言える不思議で残酷な深い作品。怯えに似た激情と嘆きに似た慟哭、過酷を与えし魂の群れは、奥底で興味と思想に蝕まれ、意念に取り付かれる人間の醜さを、嫌というほど戒めていた。 (かっきー) | [投票] | |
喜びや感動はおろか、悲しみすら存在しない。こんなに空虚で透明な人生観をフィルムに焼き付けた作品は他に知らない。衝撃的。 (太陽と戦慄) | [投票(2)] | |
「概念が無い」とは、こういうことなのか。鄙びたドイツの田園風景、そこに溢れる淡白な陽光はどこまでも美しく、それが遂にカスパー・ハウザーその人の心には達し得なかったことが、逆説的に透明な悲哀として残像する。言葉をあたえれば失われる他ない印象そのものをブルーノ・Sは体現。映画はアウラを刻印する。 (鷂) | [投票] |