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水那岐さんのあらすじ: 更新順

★4イラン式料理本(2010/イラン)家族や友人の母親など、イラン女性7人が厨房に向かう姿に向き合って、モハマド・シルワーニ監督がカメラを持ち、活写し続けたイラン国民の縮図。断食月の日没後に供される豪華な料理をつくる母たち。姑との反目のすえに愛情をはぐくみ、今では料理を生き甲斐として伝統のメニューに情熱を注ぎ込む義母。そして夫である監督との関係に疲れ、「男たちの首を切り落とす夢を見る」と広言しつつ、ただ缶詰のシチューを温める妻…。そこには、過去と未来のはざまで揺れるイラン社会において、トラディショナルな「女」という階級のなかで生き続ける人々の姿が浮き彫りにされている。〔72分/DVカム〕[投票]
★3みんなで一緒に暮らしたら(2011/仏=独)パリ郊外。プレイボーイの老写真家クロード(クロード・リッシュ)には、75歳の現在も誕生日を祝ってくれる仲間があった。すでに呆けはじめている愛犬家のアルベール(ピエール・リシャール)と彼を支える元教師のジャンヌ(ジェーン・フォンダ)。そして市民活動を続ける闘士ジャン(ギイ・ブドス)と、それを疎み孫を可愛がる祖母らしい生活を望むアニー(ジェラルディン・チャップリン)の4人である。だが年を重ねたクロードを心配する息子は、彼を老人ホームに収容させる。それを我慢できない仲間たちは、アニーの持ち家を皆の共同生活の拠点とし、アルベールの愛犬世話人ディルク(ダニエル・ブリュール)とともに暮らし始めた。〔96分/ヴィスタ〕[投票]
★4帰郷(1964/日)1957年。キューバ革命軍に資金調達をしていた外交官・守屋(森雅之)は、画商の左衛子(渡辺美佐子)の裏切りにより政府軍に引き渡され、殺された筈だった。1964年、守屋の娘・伴子(吉永小百合)は母の節子(高峰三枝子)と義父の達三(芦田伸介)のあいだで育まれ、今は雑誌記者となっていた。あるとき、守屋の友人・牛木(玉川伊佐男)の口から節子に、守屋の生存と帰国が告げられる。その報せを達三は握り潰すものの、取材によって縁のできた伴子は、左衛子から守屋の居場所を聞くのだった。困惑する伴子は知り合った学生・岡部(高橋英樹)に悩みを打ち明け、彼から是が非にも父に逢え、と奨められて居場所の奈良に向かう。〔97分/スコープ〕[投票]
★4東ベルリンから来た女(2012/独)東ベルリンの病院に勤務していたバルバラ(ニーナ・ホス)は、西側への出国申請をしたために更迭され、ある田舎町の医院勤務を命じられた。同僚となるアンドレ(ロナルト・ツェアフェルト)は、他者へ心を許さず頑なに接するバルバラに孤立せぬようアドバイスするが、監視を怖れる彼女はなお一層に閉じこもる姿勢を見せるのだった。それには、西側に住む恋人のヨルク(マルク・ヴァシュケ)が彼女に向け、一刻も早い脱国計画を進めていることも関係していた。その一方でバルバラは、矯正施設内で暴行を受け妊娠すらしている少女、ステラ(ヤスナ・フリッツィー・バウアー)を病院で受け持ち、彼女を助けてやろうと粉骨砕身するに至るのだった。〔105分/ヴィスタ〕[投票]
★4昭和のいのち(1968/日)昭和初期。「一人一殺」の志をもってテロルを為すべく、師である沢井(佐藤慶)より短刀を託され首相暗殺に出向いた憂国の士・日下(石原裕次郎)だったが、使命を疑った彼は闇に消えた。日下の身を案じる女給はる(浅丘ルリ子)をよそに、先輩である日下の「裏切り」に憤ったはるの弟・隆(中村賀津雄)は、再会した日下に銃弾を見舞う。しかし隆らが特高の捜査を逃れる日々にあって、日下はテキ屋の親分・佐久良(辰巳柳太郎)と娘の那美(浜美枝)の助けによって命を救われていた。佐久良の長男・市郎中尉(高橋英樹)は日下の正体を知り、青年将校たちの維新運動に迎えんとしたが、日下はあくまで自ら動くことを拒むのだった。〔165分/ヴィスタ〕[投票]
★4新・男の紋章 若親分誕生(1967/日)大正初期。賭場の喧嘩で命を落とした侠客を父にもつ政吉(高橋英樹)は、書生として政治家の城野(見明凡太朗)のもとで勉強し、令嬢の雪(山本陽子)との婚約も現実のものとなっていた。だが、城野の暗殺とともに側近の商人・丸惣(佐野浅夫)に邸宅は売り払われ、雪は芸者として身を売った。自暴自棄になった政吉はやくざの番長の鉄(玉川良一)と争いとなり、その父譲りの腕っ節を鉄に見込まれて伊三郎親分(石山健二郎)の前に臨むも、城野のことを知る彼から安直な行動を諌められるのだった。だが、政吉のなかに流れる侠客の血は、実の母(初井言栄)にも抑えることはできなかった。政吉は、遂に伊三郎と杯を交わすに至る。〔79分/スコープ〕 [投票]
★2男の紋章(1963/日)昭和の初め。大島組を立て上げた庄三郎(石山健二郎)には、やくざ渡世を嫌い医学の道で一人前になることを誓った息子、竜次(高橋英樹)があった。息子の理想を知りながらも組が一代で潰れることを寂しく思い、正しい渡世人の道を守ろうとする庄三郎だったが、彼を邪魔に思う斎賀(名古屋章)は陰に陽に妨害を仕掛け、その縄張りを奪おうとするのだった。そんな日々を逃れたい竜次は、幼なじみの晴子(和泉雅子)に、山奥の診療所に向かうと告げる。それを見計らった斎賀は、庄三郎と陰の因縁を持つ女親分、村田の姐御(轟夕起子)に助力を頼んだ。そして竜次は、山奥のダム工事場で地元を牛耳る西野(富田仲次郎)と対峙するに至る。〔96分/スコープ〕[投票]
★2遊侠五人男(1958/日)野州無宿の徳次郎(勝新太郎)の不始末の償いとして、彼の親分である佐原の又四郎(黒川弥太郎)は悪党・沢井米五郎(小堀明男)の身代わりに江戸送りにされた。旅先でこの話を三味線弾きのお藤(木暮実千代)から聞かされた又四郎の乾分・駒木野の源八(長谷川一夫)は又四郎奪回に走るが、警備にあたる源八の道場仲間・妻木兵三郎(市川雷蔵)はこれを制し、代わりに米五郎を捕えてここに連行せよ、と助言するのだった。その頃米五郎は、源八の弟分である韮崎の佐吉(梅若正二)のもとに身を隠していた。義理ゆえに米五郎を庇う佐吉だったが、源八に討ち取りの手筈をそっと教え、吉原でついに遊侠たちは仇敵と渡り合うのだった。〔85分/ヴィスタ〕[投票]
★2ベルセルク 黄金時代篇III 降臨(2013/日)剣士ガッツ(岩永洋昭)が、友情に価しない自分を恥じて「鷹の団」リーダーのグリフィス(櫻井孝宏)のもとを去ったことで、自暴自棄となったグリフィスは禁忌を冒し、重罪人として獄につながれた。その一年後、追われる身となった「鷹の団」を束ねるキャスカ(行成とあ)の危機を、舞い戻ってきたガッツが救う。キャスカはグリフィスを裏切ったガッツを責めながら、いつしか育っていた彼への思いをぶつけ、結ばれるのだった。そしてシャルロット王女(豊崎愛生)の手引きで、ガッツらは王城の地下に幽閉されていたグリフィスを救出する。しかし彼は度重なる拷問を受け、見る影もない姿となっていた。そのグリフィスを、異界の魔物たちが密かに見守っていた。〔107分〕[投票]
★2夏への扉(1981/日)夏休みに向かう学園。美貌と聡明さをもって鳴る「合理党」リーダーの少年マリオン(水島裕)は、少女レダニア(潘恵子)の心を賭けて他者と争う上級生ガブリエル(塩沢兼人)と度胸試しのゲームをした。叩きつける雨の中、上級生を下したマリオンは高級娼婦サラ(武藤礼子)に気に入られ、邸宅でその冷え切った体を温められる。抵抗するマリオンだったが、サラの指のなかでその心を融かされてゆくのだった。一方彼の身を心配する友人クロード(三ツ矢雄二)をよそに、残されて心に傷を負うレダニアを思うリンド(古川登志夫)とジャック(古谷徹)は反目を繰り返す。そしてふたりはサラの邸宅を訪れ、マリオンを返せと詰め寄る。〔ヴィスタ/60分〕[投票]
★3サチコの幸(1976/日)戦後間もない新宿二丁目。ここでちょっと評判の娘が、前向きでいつも明るいサチコ(三浦リカ)だ。彼女に元気を分けてもらいに、男たちは店に足しげく通うのだ。それでも代金を持参できない靴磨き少年・次郎(高野浩之)のために彼の住みかを訪れたサチコは、むかし心を寄せた男・ケン(丸岡晴久)の話をするのだった。そんな彼女に、客の作家・桃谷(小鹿番)はカストリ雑誌を本屋に届けて代金にしてくれと懇願する。人目を避けて闇本屋に雑誌を託したサチコは、道案内を頼んだ青年・広沢(寺尾聰)に惚れられ、あろうことかプロポーズを受けた。だが、そんな折サチコはケンと再会する。70年代劇画の雄・上村一夫作品の映画化。〔87分/スコープ〕[投票]
★2拳銃無頼帖 明日なき男(1960/日)宿敵・コルトの譲(宍戸錠)の瀕死の報せを聞き、抜き撃ちの竜(赤木圭一郎)は岐阜へ向かった。だが、その報せは竜に恨みを持つ清流会のボス辻堂(水島道太郎)の罠であり、竜の到着とともに駅を取り巻く銃口が火を噴く予定だったのだ。岐阜に着いた竜は、アクシデントから三島という男(郷えい治)と口論になり、その挙句三島を抹殺する者が現われ命を拾う。警察に連行された竜の脳裏には、それを見つめていた女、道子(笹森礼子)の哀しげな瞳が焼きついた…。その翌日、竜は清流会と反目する有村興行の有村(藤村有弘)に拾われて、用心棒におさまった。そして譲もまた清流会に腕を売りにゆく。『拳銃無頼帖』最終作。〔85分/スコープ〕[投票]
★3名月佐太郎笠(1955/日)旅がらすの佐太郎(高田浩吉)は、いかさま博徒の弥ン八(田崎潤)に男惚れされて渋々同行していたところ、角兵衛獅子の少年亀吉(小畑やすし)に空腹を見抜かれて握り飯を振舞われる。だが、角兵衛獅子の一行は謎の武士たちに追尾され、親方(市川小太夫)は剣で応じたものの斬られて深手を負った。武士たちを追い払った佐太郎に、親方は亀吉が実は松平家の落胤であることを告げ、彼を亡きものにしようとする赤間(阿部九洲男)の手から守ってほしいと懇願する。それを陰から盗み聞きしていた山賊一味のお紋(津島恵子)は、佐太郎の手から亀吉を奪い取るべく動き出す。佐太郎の冒険が始まった。〔83分/スタンダード〕[投票]
★2打倒 KNOCK DOWN(1960/日)昭(赤木圭一郎)は電子工学の俊才・雄介(二谷英明)を兄にもつ前途有望な大学生だった。だが、そんな彼のタフさとパンチ力を、拳闘プロモーターである野中(大坂志郎)は狙っていた。彼は手塩にかけて育てたボクサーをチャンピオンの白坂(滋野定夫)に倒されて以来、リベンジの夢を託す選手を捜し続けていたのだ。ある日、雄介が愚連隊に襲われて重傷を負い、犯人でありながらチンピラに罪を擦りつけたボクサー石垣を昭は叩きのめす。その挙句、大学において信用を失い自分の将来の道は絶たれたのみならず、兄の会社における未来までも奪ってしまった昭には、もはや野中に示されたボクサーの道しか残されていなかった。〔82分〕[投票]
★3マリー・アントワネットに別れをつげて(2012/仏=スペイン)フランス革命時。既にバスティーユ監獄は落ち、王政は風前の灯となっていた。その中にあって、年若いシドニー(レア・セイドゥー)は王妃マリー・アントワネット(ダイアン・クルーガー)のよき朗読係として、毎日その無聊を慰める生業に身を投じていた。王妃を崇拝する彼女は、王族への良からぬ噂を遠ざけて忠誠に励むが、資料編纂官のモロー(ミシェル・ロバン)より聴いた革命派の進撃については否定できないものを感じ取っていた。そして市民代表は286人の斬首刑に処する人々のリストをばら撒き、貴族たちの恐怖は現実のものとなる。その渦中で、王妃のポリニャック公爵夫人(ヴィルジニー・ルトワイヤン)への偏愛がシドニーの心を掻き乱す。〔100分〕[投票]
★2宇宙刑事ギャバン THE MOVIE(2012/日)日本初の火星探査ロケット「かなた」に乗り込んだ撃(石垣佑磨)と遠矢(永岡卓也)は幼なじみの親友だった。だが、彼らにとって掛け替えのない女性である衣月(滝裕可里)と誓い合った生還は果たせず、ふたりは宇宙の塵となったかと思われた。一年後、研究機関に留まり学究にいそしむ衣月を怪人「ザン・バルド」が襲った。危機に陥った彼女を救った銀色の装甲に身を包む男は、「宇宙刑事ギャバン」と名乗り怪人を粉砕する。そして装甲を解除したその正体は撃だった!とまどう衣月を前に、撃はロケットの爆破から先代ギャバン(大葉健二)によって救われ、甦った犯罪組織「マクー」より地球を救うため宇宙刑事になったことを告げるのだった。〔83分〕[投票]
★3番場の忠太郎(1955/日)飯岡助五郎(伊東健)という親分を斬り、渡世人として名をあげようとした番場の忠太郎(若山富三郎)は、しかしやくざとしてのわが身を呪うこととなった。彼に助太刀したばかりに命を狙われる弟分の半次(三井弘次)を救い、親元に帰り孝行せよと説いた忠太郎は、姿かたちも知らぬ母を慕って江戸へ向かう。半次の妹おぬい(桂木洋子)は忠太郎を追うが、助五郎の手下たち、御用役人の青木(森繁久彌)も旅路に沿って近づく。だが忠太郎の純情を知った青木は、彼を放免して見送ってやるのだった。そして江戸にたどり着いた忠太郎は、母のお浜(山田五十鈴)が待つという料亭の扉をくぐった。1931年『瞼の母』の中川信夫版リメイク。〔86分〕[投票]
★3関の弥太っぺ(1959/日)関の弥太郎(長谷川一夫)は渡世の義理ゆえに、徳造(田崎潤)という男を斬った。徳造の義弟、森介(勝新太郎)は弥太郎に刃を向けるが、徳造は礼をわきまえた弥太郎への逆恨みは無用、と言い残して息絶える。その場を去ったのち、盗まれた50両の大金をめぐり子連れの男、和吉(本郷秀雄)と争い、その娘を引きとる弥太郎。沢井屋という旅篭に着いた彼は、養育費の50両と娘を主人の金兵衛(嵐三右衛門)に託し、再びあてのない旅に出た。10年ののち、弥太郎はあの娘…お小夜(中村玉緒)が美しく成長し、恩人を捜し求めているとの噂を聞き、沢井屋に向かう。だが彼を、復讐のため剣の腕を磨いた森介が追った。〔95分/スコープ〕[投票]
★4浮かれ狐千本桜(1954/日)鎌倉の名代・景時(鳥羽陽之助)の讒言により、源氏の御曹司・義経(和田孝)一行は追われて奥州へ落ち延びることとなった。愛妾の静(長谷川裕見子)の身を案じた義経は、「初音の鼓」を彼女に託して別々に逃避行に出る。その静の前に現われた狐(伴淳三郎)はなぜか家臣の忠信の姿を借り、静の危機を救いつつ同行するのだった。一方、弁慶(益田喜頓)らに守られた義経は渡海屋で一宿する。渡海屋の主人・銀平(市川小太夫)は鎌倉勢を退け、平知盛の正体を現すが、義経を思う娘にほだされて彼を見逃す。そして、静の懐から金銭を巻き上げたいがみの権太(花菱アチャコ)は、義経一行の接近を知り一計を案じて近づいた。〔84分/スタンダード〕[投票]
★4あした晴れるか(1960/日)ヤッチャ場育ちのカメラマン・耕平(石原裕次郎)は、フィルム会社の企画「東京探検」に起用され、昭和の大東京をカメラに収めることとなった。彼をサポートするのが、黒ブチ眼鏡がトレードマークの行動派宣伝部員・みはる(芦川いづみ)である。だが、彼らの行く手にはあわて者のホステス・セツ子(中原早苗)や、グレかけたみはるの従弟・昌一(杉山俊夫)らが現われ、話をややこしくしてゆく。その上に耕平の撮ったある写真に、「人斬り根津」(安部徹)なるやくざが目をつけたことから、きな臭い空気が一同の周りに漂い始めるのだった。モダン派、中平康がメガホンをとったコメディ仕立ての一作。〔91分/スコープ〕[投票]