コメンテータ
ランキング
HELP

水那岐さんのあらすじ: 更新順

★2外科室(1992/日)貴船伯爵夫人(吉永小百合)は胸の患いをもってある病院の手術台にのぼる事になる。執刀医は若き外科医・高峰(加藤雅也)。早速夫人に麻酔がかけられようとするが、彼女はそれを頑なに拒む。「わたしにはひとつの秘密がある。麻酔をかけられてうわ言にもそれを話してしまっては…」彼女の秘密は九年前の小石川園にあった。ツツジが盛りの季節、その紅さを愛でるべくここを訪れた伯爵一行。そこで夫人が巡り会ったのは、想いもよらぬ人物であった。 中井貴一を案内役に、いざなわれる泉鏡花の夢幻の世界。〔50分〕[投票]
★3十九歳の地図(1979/日)新聞配達のアルバイトをしている吉岡(本間優二)は、徒歩でひとつの町の配達を受け持っている。そして吠え立てる番犬のいる家、料金を取りにいくと知らぬと一蹴する男の家など、不愉快な家の電話番号を調べ、脅しの電話を入れるのが彼の密かな愉しみであった。そんな彼が、情けなくも憎めない男として同室で暮らすのが、三十年配の自堕落な男・紺野(蟹江敬三)である。紺野は身障者の愛人・マリア(沖山秀子)とともに暮らすことだけを生活の希望としていた。そして吉岡が許せない家々の地図を作っていた頃、マリアと駆け落ちせんとする紺野はある計画を実行に移そうとしていた。〔109分/カラー/ヴィスタ〕 [投票]
★5夢千代日記(1985/日)被爆経験を持つ芸者・夢千代(吉永小百合)は、神戸の病院で余命いくばくもないと宣告された帰途、列車の通る瞬間の鉄橋から女が飛び降りるのを目撃する。乗客の男にも確かめたことだが、女は合掌しながら明白な自殺を行なっていたのだ。刑事にそれを取り合ってもらえない夢千代は、帰ってきたひなびた温泉街で乗客の男と再会する。彼は宗方(北大路欣也)といい、旅芸人一座に属していた。夢千代は事件が他殺でないとの証拠を宗方から聞き出そうとするが、「知らない 」の一点張りで押し通される。だが、やがて夢千代と宗方に淡い想いが芽生え始めた頃、宗方は事件について沈黙を破るのだった。〔128分・カラー〕[投票]
★4鶴(1988/日)長者(菅原文太)から田畑を借り受け、病の老母(樹木希林 )を養う小作農の大寿(野田秀樹)の家に、ある雪の日、輝かんばかりに美しい娘・つる(吉永小百合)が現われる。彼女は大寿の嫁になるために山からやって来たというのだ。思わぬ幸運に喜ぶ大寿に、つるは一反の布を織ってやろうという。ただし、それを織る姿を決して覗いてはならないと…民話「鶴の恩返し」を下敷きに、吉永小百合100作品記念として企画された一編の幻想詩。〔93分〕 [投票]
★2沈黙(1971/日)日本でキリスト教が御法度となって久しい時代。遠くヨーロッパに、高徳のイエズス会司祭フェレイラ(丹波哲郎)が、布教先の日本で棄教したとの噂が伝わった。若き司祭ロドリゴ(デビッド・ランプソン)を始めとする三人のポルトガル人宣教師は、ことの真偽を確かめるべく日本に渡る。ロドリゴは、そこで優柔不断な男キチジロー(マコ岩松)を案内役にフェレイラ師の動向を探るが、他ならぬキチジローの密告によって彼は捕縛されるのだった。キリスト教の解釈において異端ともいえる切り口を提出し、諸外国でも話題を呼んだ遠藤周作の同名小説の映画化。〔130分〕[投票]
★3幕末純情伝(1991/日)時は幕末。黒船来航に日本中が秩序を失った時代。秩序回復のための警備軍開設のおふれに、郷士近藤勇(伊武雅刀)、土方歳三(杉本哲太)らが我こそはと青雲の志をもって集った。名にしおう人斬り集団「新撰組」の誕生である。そこへやってきた滅法腕の立つ美剣士・沖田総司(牧瀬里穂)。だがその正体は女だった!?おりしも屋形船で幕府討伐の策を練る薩長の志士たちを襲う新撰組の面々。しかし密談に加わっていた坂本竜馬(渡辺謙)は沖田に立ち向かおうとはせず、逆に口説き始める始末。竜馬は沖田が女と見抜き、一目惚れしてしまったのだ。ところが沖田は土方に心を捧げていたものだから、ここに世にも奇妙な三角関係が生まれたのであった。〔105分・ワイド〕[投票]
★4無理心中 日本の夏(1967/日)誰かとセックスする夢を唄いながら、高速道路を徘徊する娘・ネジ子(桜井啓子)。彼女は車一台通らない路上でひとりの殺されたがっている男(佐藤慶)に出会う。「武器を向けられたとき相手の瞳に自分の姿が映る。その時、自分は何をすればいいか判る筈だから」と男。そんなふたりは銃を運ぶ男たちの姿を見たために廃屋のなかに連れ込まれる。やくざの大掛かりな抗争の助っ人に頼まれた男たちがそこには集められていたのだ。だが、抗争は前日に発覚し、当のやくざたちは夜のうちに逃げ出してしまった。おりしも街はライフル魔の恐怖におびえている。男たちの手もとに残されたのは、充分すぎる程の武器。さあ、これからどうする?〔松竹・モノクロ・98分・ワイド〕[投票]
★4執炎(1964/日)「女の心棒は長う深う燃えつづけて、男のように消えることがあらへんのや…」山の落人村に育ったきよの(浅丘ルリ子)は、幼なじみの海の若者・拓治(伊丹十三)と再会し、激しい恋に陥ちる。彼が兵士となったとき、自分は辛抱のきかない女だからと見送りを拒んだきよの。だが帰還した拓治を歓喜をもって迎えたきよのは、早速祝言をあげようというのだった。そして再びの召集令状。拓治は帰還したときには脚をやられていた。脚を切り落とさねば危ない、との医者の助言をはねつけるきよの。元通りの拓治以外は欲しくはない。そう語るきよのの眼には静かに煌々と燃える炎が宿っていたのであった。〔日活/120分/モノクロ/ワイド〕[投票(1)]
★2動乱(1980/日)部下の信望厚い宮城大尉(高倉健)は、ある日二等兵が脱走したことで、その姉である薫(吉永小百合)が売買されようとしているのを知り、相応の金を彼女に渡す。だが転任先の朝鮮で、宮城は慰安婦となった薫と再会した。兵士や民衆が苦しみ、政治家や軍上層部だけが肥え太るこの時代。憤る宮城は上司や部下と密かに通じ、「昭和維新」を成し遂げようと図る。内縁の妻となった薫の思いをよそに、宮城は決起の日を今や遅しと待ちかねていた。世にいう「2・26事件」の発端である…。〔東映/150分/カラー/ヴィスタ〕[投票]
★4わんぱく王子の大蛇退治(1963/日)動物たちを仲間に楽しい日々をおくっていたスサノオ王子(住田知仁)は、ある日母イザナミの死の悲劇に見舞われる。納得のいかないスサノオは黄泉の国に向けて船出するが、途中で出会った兄ツクヨミも、高天原の女王たる姉アマテラスも、黄泉の国のありかについて満足のいく答えを与えてはくれなかった。アマテラスは彼に高天原で働くよう命じたが、生来の暴れん坊ぶりが災いしてスサノオは国を追われた。そんな彼が立ち寄った出雲の国で、クシナダ姫(岡田由起子)から怪物・ヤマタノオロチの暴虐ぶりを聞き、オロチ退治をしてやろうと決意する。〔85分・イーストマンカラー・東映スコープ〕 [more][投票]
★4にあんちゃん(1959/日)朝鮮戦争から数年後の不景気時、佐賀の炭鉱も閉山の危機に追い込まれようとしていた。そこで命を繋いでいた在日朝鮮人・安本家の四人兄弟は、稼ぎ手の父を失うことでたちまちのうちに家を追われ、兄・キイチ(長門裕之)も姉・ヨシコ(松尾嘉代)も街に出て働くことを余儀なくされた。「にあんちゃん(次男)」のタカイチ(沖村武)はまだ小学生の幼い身で、末妹スエコ(前田暁子)を守るためあちこちの仕事場を探し歩く。逞しくも狡猾なまわりの人間たちに鍛え上げられるように、タカイチは目を背けることなく生きてゆく道を歩み続ける。〔日活・108分・モノクロ〕[投票]
★4イースター・パレード(1948/米)ショウ・ダンサーとして並ぶ者なきドン〈フレッド・アステア)とナディーン(アン・ミラー)のコンビだったが、ナディーンの突然の独立宣言でドンは独り取り残されてしまった。やけ酒をあおりにきたバーで、ドンは踊り子のハナー(ジュディ・ガーランド)に出会い、その場でコンビを組むことを決定してしまう。だがハナーはダンサーとしてはナディーンに及ばぬどころか、まるで使い物にならない。早速始まった猛特訓…そのなかで、ハナーの胸中にはドンへの熱い想いが目覚め始めていた。それでも、仕事馬鹿のドンにそれは伝わってゆかない…〔104分〕[投票]
★3母の贈りもの(1993/米)六人の子供を一人で養う母であるフランシス(キャシー・ベイツ)は、勤めていた工場をクビになったのを機にLAを離れ、アイダホの田舎町へと旅立つ。植木屋を営むムーンから廃屋を譲り受けたフランシスらレイシー一家は、貧しいながらも懸命に自分たちの家を築き上げるべく働く。だが、思春期をむかえやりたい事があふれている長男のシェーン(エドワード・ファーロング)は、ことごとに母と対立するのだった。(105分)[投票(1)]
★3悦楽(1965/日)脇坂(中村賀津雄)は、他人に嫁いだ昔の教え子・匠子(加賀まりこ)を愛するがゆえに、彼女を昔汚した男を列車から突き落として殺した。だが、それを見ていた男(小沢昭一)がいた。彼は殺人に目をつぶる代わりに、横領した公金を自分が逮捕されている間預かってくれと言う。一切手をつけずに…。だが、脇坂は匠子を失った喪失感から金で女を引き寄せ、次々に抱く。それは空になっていく現金のトランクが柩になるまでの限られた悦楽の日々であった。〔松竹・カラー・90分・ワイド〕[投票]
★3若い人(1962/日)新任教師・間崎(石原裕次郎)は同僚の橋本(浅丘ルリ子)に想いを寄せていたが、いつもすげない態度で接されるばかりだった。これに反し受け持ちの生徒・恵子(吉永小百合)からは、妙にエキセントリックなかたちながら熱烈な愛情を示されるのだった。その恵子について、間崎は橋本から水商売の母親の私生児として生まれ、それゆえ扱いに困る生徒に育ったのだと聞かされる。だが、自ら間崎の子をはらんだと噂を流す恵子に、間崎はただ当惑するのみであった。〔日活・90分・カラー〕[投票]
★2素晴らしき日曜日(1947/日)復興間もない東京の街。多忙な毎日に追われ息つく暇もない一組のカップル…雄蔵(沼崎勲)と昌子(中北千枝子)は、なけなしの小遣いをはたいて貴重な日曜日を素晴らしいものにしようと奮闘する。だが世間はふたりにあまりにも冷淡だ。雄蔵は幾度となく絶望に頭を抱えるが、朗らかな昌子は彼をそのたびに励ます…黒澤が戦後の若い世代を暖かな視線で見守る一編。〔東宝・108分・モノクロ〕[投票(1)]
★5戦争と人間 第3部・完結編(1973/日)新興財閥伍代家の末妹・順子(吉永小百合)は兄・俊介(北大路欣也)の親友でプロレタリア運動活動家の標耕平(山本圭)を愛し、当主・由介(滝沢修)によって勘当された。間もなく耕平は中国戦線に送られるが、敵を殺すことを頑なに拒み上官より目をつけられる。時を同じくしてノモンハンに出兵した俊介はソ連陸戦隊の圧倒的な物量の前に蹂躙されるのだった。そして中国戦線は膠着状態に陥り、満州で甘い汁を吸っていた伍代財閥そのものを瓦解させるに至る。〔日活・184分・カラー〕[投票]
★4白昼の通り魔(1966/日)家政婦シノ(川口小枝)は家事の最中、邸宅に踏み込んだ見知った男に首を締められて窒息させられ、犯される。意識を失っている間に奥方が包丁でメッタ突きにされ殺された。シノは刑事の尋問を受けながら、故郷の中学教師・マツ子(小山明子)に手紙をしたためる。今暗躍している「白昼の通り魔」はあなたの夫・英助(佐藤慶)だと。そして思い返す、英助に初めて陵辱された日のことを。その頃、彼らは貧しい農村に生きていた…カメラワークに凝りまくった大島渚の野心的実験作。〔松竹・モノクロ・99分・ワイド〕[投票]
★3天草四郎時貞(1962/日)寛永14年、島原の貧しいキリシタン農民は領主松倉の圧政に苦しんでいた。そんな中でのひとつの光明が、指導者と目される天草四郎時貞(大川橋蔵)であった。彼は城中にある親友・新兵衛(大友柳太朗)より情報を得ながら決起の日を待っていた。ところが機が熟さぬうちに、現われた謎の浪人(戸浦六宏)に指揮された農民たちにより代官の屋敷は攻め落とされる。心ならずも闘いを始めざるを得なくなった四郎軍は、じわじわと追い詰められてゆくのだった。(東映・モノクロ・101分)[投票]
★4上を向いて歩こう(1962/日)親友同士の九(坂本九)と良二(浜田光夫)は少年鑑別所を揃って脱走した。だが、逃亡後の行く手がふたりの立場を変えることになる。九は持ち前の正直さを武器に運送会社でマジメに働き、良二は憧れのドラマーの下、裏稼業で働くことになった。一方、良二の兄貴分・健(高橋英樹)が良家に育った兄に近づきたい一心から同じ大学を受けたことを、九の運送会社社長の娘・紀子(吉永小百合)は知るのだった。そんな日々のなかで、良二の憧れであるドラムセットをめぐり、思いがけぬ事件が人々のあいだで引き起こされてゆく。〔日活/カラー/91分/シネスコ〕[投票]