★5 | カルメン故郷に帰る(1951/日) | 大昔から平和に暮らして来た山奥の村に、「文化」がやってきた。見る側も、それをする側もなんだかもうひとつよく解っていない。戦後の混乱期からひと段落した日本人が、これからはきっといいことがありそうな、そんな気分にさせてくれた大らかなコメディ。 | [投票(2)] |
★5 | 浮雲(1955/日) | 戦後を描いた日本映画としては、私はこれ以上の作品を知らない。その当時の絶望感、脱力感が21世紀になった今観てもありありと画面から伝わって来るような。『二十四の瞳』に比べて高峰秀子が生々しい「おんな」を演じていていい。森雅之は、現在彼のようなズルい男のニヒリズムを出せる人はいないでしょう。二人の絶望的恋愛映画としてみてもその呼吸は一級品。 | [投票(3)] |
★5 | 月はどっちに出ている(1993/日) | 作者がいいたいのは、日本人でも、朝鮮人でも、フィリピン人でも、立派な奴がいればどうしようもない奴もいる。民俗というくくりで、その立派さ駄目さを断定するのは可笑しいという事だろう。 | [投票(2)] |
★4 | 虎の尾を踏む男達(1945/日) | 当時の状況下で精一杯作った作品でしょう。しかし、大河内伝次郎のセリフがさっぱりわからない。桂三枝のギャグじゃないが「オヨヨ、オヨヨ」にしか聞こえず、こんな役者が名優だとは私には思えない。 | [投票] |
★5 | 真昼の決闘(1952/米) | このような人間的弱味を持ったヒーローを、アメリカの良心ゲーリ−・クーパーが演じた事に意義がある。この作品の重さは監督がフレッド・ジンネマンだからであろうが、西部劇を超えたなんらかのメッセージを感じる。グレース・ケリーがカワイイ! | [投票] |
★5 | チャップリンの移民(1917/米) | チャップリンの初期短編から中編へと移項する時期の秀作。プロットとしてのストーリーがちゃんとあり、彼の作品の根本とでもいうべきものがシンプルに入っている。食欲、金銭欲、人情、そしてロマンスも。 | [投票(3)] |
★5 | ラストエンペラー(1987/英=中国=伊) | 贅沢な作品。歴史好きの私のような人間にとっては勉強にもなりご馳走。壮大な大河ドラマ。 | [投票] |
★3 | スター・ウォーズ(1977/米) | 「スター・ウオーズ」シリーズ。それは、壮大な宇宙を舞台にした、痴話喧嘩である。 | [投票] |
★4 | 地下鉄のザジ(1960/仏) | かなり実験的色合いの強い作品だが、若い頃のルイ・マル監督のエネルギーを感じた。都会の喧噪、少女はそんな中で何も感じない大人達を愚弄し、去ってゆく。ラストの少女のセリフが重要だったのでは。監督の眼はシニカルだった。 | [投票] |
★5 | ストリート・オブ・ファイヤー(1984/米) | どこか懐かしく、寓話的。カット割りも斬新で、さっぱりしている。ウォルター・ヒル監督作品の中では『48時間』と並んで僕は好き。 | [投票] |
★5 | 或る夜の出来事(1934/米) | 古い映画だが、今日までこういうラブコメに影響を与えている作品。ヘプバーンの『ローマの休日』なんてどこか似てませんか? | [投票(1)] |
★5 | E.T.(1982/米) | 異星人を異星人として扱っていない。最初主人公と異星人が遭遇した時、人間である主人公が異星人を見て驚くのはわかる。しかし異星人の方も主人公である少年を見て同じように驚いていた。何気ない出会いのシーンだったが重要なことが描かれていた。我々だけでなく向こうだって、はじめはこちらに対して「なんだこいつは!?」なのである。何でもそこから歩み寄りは始まる。このことに気がついて、映画の中に描いたのはスピルバーグが最初で、ひょっとしたら最後かも知れない。なんとも超脱俗的で豊かな発想である。 | [投票(3)] |
★5 | プライベート・ライアン(1998/米) | 全くの独断だがスピルバーグ監督はきっとこの作品を作る際に、日本の黒澤明の『乱』を参考にしたのでは。人間の愚かさを、天の高みから見ているような作品。その我々人間がやっている事に対して、結局肯定も否定もしていない。みなさんがそれぞれで考えて下さい、そんな感じ。 | [投票(3)] |
★5 | Shall we ダンス?(1995/日) | 中年の青春映画。日本人のダンスはそのみょうな不格好さがいい。役所広司はうまいのひとこと。竹中直人という役者はやはりこういう毒のある脇役をやってこそ、その真価が発揮される。100満点の99点。そのマイナス1点は、草刈民代の棒読み演技。 | [投票(2)] |
★5 | 王様と私(1956/米) | 役者の個性が素晴らしい。ユル・ブリンナーは一世一代のはまり役。それに対してデボラ・カーはブリンナーの強烈な個性に、彼女の持つ無個性という個性を発揮して素晴らしい。この作品ミュージカルだが、私はそんなところばかり観てしまった。 | [投票] |
★5 | 悲しみよこんにちは(1957/米=英) | 最も美しい年代の、思春期の少女のその危うさと残酷性を描いた名作。私はジーン・セバーグに思いをはせる、その私生活での悲劇的結末も。 | [投票] |
★4 | 燃えよドラゴン(1973/米=香港) | ブルース・リーの織りなすその悲劇的雰囲気。アメリカ製中国映画のその変な様式美。このテのジャンルの作品としては最高の作品だ。観終わった後は誰もがブルース・リー、「アチョー!」。 | [投票] |
★5 | 勝手にしやがれ(1959/仏) | ファッショナブルにあらゆるものから「逃げる」映画。その変な気取りが少し嫌味だが、観客にそのように思わせるという意図のもとに意識的に作られているのなら、私はゴダールに脱帽するしかない。 | [投票] |
★2 | ロッキー4 炎の友情(1985/米) | 1トンのパンチなんか食らったら首が飛ぶって。マンガだ。このシリーズはパート2で終わりにすべきだった。つや消しだ。 | [投票] |
★3 | レオン(1994/仏=米) | 巷ではこの作品、非常に評価が高い。だけど、私はどこがいいのかよくわからない。ジャン・レノもナタリー・ポートマンもたいした俳優とは思えないけれどなぁ。しかしゲーリー・オールドマンはちょっと評価したい。だけれどやっぱりこの作品を観る限り、もっと上手い、もっと深みのあるような役者だと思えてならない。 | [投票(1)] |