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エピキュリアンさんのコメント: 更新順

★4小説家を見つけたら(2000/英=米)ほとんど表情を変えないロブ・ブラウンの演技と、それを最後の朗読会で逆手にとる抑制の利いた演出が、冴えてますねー。ショーン・コネリーの加齢臭がしそうなリアリティと偉大な存在感を両立させた演技が、凄い。いい物語といい役者がそろえば、っていう好例かな。でも、NYだからJazzって当たり前すぎない?[投票]
★4ボディ・ダブル(1984/米)確信犯のいかがわしさですなー。サスペンスに管弦楽とか、不穏なことの前兆にディミニッシュット・コードやクローズアップ、ヒロインに天使のような音楽とか、もうパターンのオンパレード。でも、それが、LAという街や映画業界にすごく似合う。だから、エンディングも納得。これって、リンチの『マルホランド・ドライブ』のできの悪い兄弟みたい。[投票(3)]
★5セレブリティ(1998/米)自分のパロディを自分の作品で演出するユーモアに脱帽。これ『アニーホール』のバリエーションにちがいない(TVプロデューサーに女を盗られるし)。シェークスピア俳優のケネス・ブラナーのアレンには笑いぱなしでした。撮影現場も笑いでNGが続出だったのでは?しかし、今でいうAC男ですな、アレンは。[投票]
★5つめたく冷えた月(1991/仏)解釈、歌い方、手つきなど、これほど完璧なジミヘンへのオマージュは見たことない。いつもにやにやしているデデが時々みせる間の抜けた真顔が、チャーミングで哀しくて好き。世界にはこういう映画がなくちゃいけない。しかし、ベッソン判っていて製作に参加したのかな?ベッソンが監督じゃなくてほんとによかった。[投票(1)]
★3コヨーテ・アグリー(2000/米)ブラッカイマーの映画って、ちょっと狙いすぎていてあざといのが多いけど、これもそういうタイプかな。でも、つまりはこのバーを撮りたかったのだろう、というのは、分かる。あとは付け足しといってもいいぐらい。でも、だったら、ヘンにモラリストぶらないで過激に行けばいいのに、ブラッキカイマーは売れ行きを心配して作品をだめにする。[投票(1)]
★4Dr.Tと女たち(2000/独=米)男が女に優しくする、という一見理想的な状態を突き進めると、どうなるか。という思考実験みたいなストーリーが面白い。女性たちは、男性の気に入る自分になろうとすると自分を見失うことをとっくに知ってるけど、男性はまだそこまで突き詰めてなかったもんね。トムクルーズがやっても面白かったかも。[投票]
★3誰かに見られてる(1987/米)ブレードランナー』で受けたスモークと動く影のルックでニューヨークを撮って、『エイリアン』で評価された爆発する女の底力を絡めつつ、大人のラブストーリーを仕上がれば受けるのでは?という企画だったに違いない。リドリーは偏屈なので、弟のトニーほど職人にはなれないのね。グラディエーターまで ながい冬がつづいたのも、分かる。[投票]
★4プレタポルテ(1994/米)物語のある部分が、過去の映画やファッション業界のモードを受け継いでいる。ある役者が、過去の役柄や実在の人物都の関係のモードを担っている。というような重層性が、まるでミルフィーユみたいに層になってる作品。美味しいけど胃にもたれるように設計されている感じ。げふっ、美味しかったー。[投票]
★4アザーズ(2001/米=仏=スペイン)ほとんどが、スペインで撮影されたらしいことに拍手。セットでも良かっただろうね。ヒッチコックが『裏窓』を全部セットで撮ったように。「語り方」へのオマージュが沢山あって面白かった。あと、絶対に静かなところで見るべき。音で家を表現した初めての映画かも。[投票(1)]
★2サベイランス/監視(2001/米)同僚のコに助けを求めるとき、突然噴水みたいなとこにいるのに、ズッコけた。いつデートに誘ったの?いつそんなに仲良くなったの?でも、きっと編集ですごくもめた証拠な気がする。演出と撮影と編集が上手にまとめられないヘタクソなテレビドラマのクオリティ。[投票]
★3フェリックスとローラ(2000/仏)ヨーロッパの女って30代になってから本当にいい女になっていくような気がする(「いい女」は男を癒す女じゃなく、自分の足で立っている女)。だから恋愛が成就しても、孤独はなくならない。ルコントは、エリック・ロメールになりたいのか?あるいは、この時期のシャルロットが撮りたかったのか。でも、編集のタイミングがCMみたいにジャスト過ぎて嫌い。[投票(1)]
★3アリゾナ・ドリーム(1992/仏)ハリウッドがいかに個性をだめにするか、の見事な実例。エミールがこのあとふたたび自国で映画をつくっている理由がよく分かる。エミールを甘い炭酸水で10倍に薄めたアメリカ製映画。これを見たら、デビッド・リンチってすごいんだ、と思った。またキューブリックが英国で撮っていたことが理由の一端が分かった気がした。[投票(4)]
★5ジプシーのとき(1989/ユーゴスラビア)エミールのHP見たら、この人、バンドもやってるのね。だからあの哀愁と混沌が絶妙に混ざったパンク・ポルカみたいな音楽もコントロールできるんだ、と思った。やっぱ、人生を言葉や観念ではなく、身体で現実として受け止めるタフさと猥雑さと純粋さを、見るたびにエミールから教わってしまう。[投票]
★4ヒューマンネイチュア(2001/米=仏)物語を「どう語るか」ということへの挑戦として、昔のTVのソープオペラのようなチープなスタジオセットで撮ってるような「白けた感じ」を狙ったんじゃなかろうか?でも、すこし良くできすぎていて、ちょっと奥行きがでちゃったかも。でも、自然界は「狡い」という立場に大共感。[投票(1)]
★3コラテラル・ダメージ(2002/米)必要悪というか、担保としての損害というか、テロというのは実はその連鎖なのだ、というメッセージは、事象の核心を衝いているし、すごく面白いと思うのだけど。シュワちゃんがやると、娯楽色が強すぎて、リアルに感じないんだよなー。シュワちゃんは倫理的なつもりなんだろうけど・・。でも、現実の合衆国は、この連鎖にあっさり参加しちゃうのね。怖い・・。[投票]
★3エネミー・オブ・アメリカ(1998/米)こういう一見深そうでサスペンスたっぷりのエンタテーイメントは、好きです。そこそこの満足で暇をつぶせる。こういうのを、職人芸というのではないでしょうか。監督色が薄い、というのは、こういう映画にとって、とてもプラスだと思います。こういう職人監督にもエールを送りたい。[投票(3)]
★4フレンチ・コネクション(1971/米)なんといっても、寒いのに乾燥しているニューヨークの空気と光を、16ミリの荒い粒子のドキュメンタリーのように追いかけるカメラに、3点であります。望遠から深い深度でうごめく犯罪、って感じは、いまはもうクリシェかもしれないけど、やっぱ、ぞくぞくしちゃう。[投票(1)]
★4フェイク(1997/米)これは、ストーリーとかよりも、その人間の「存在感」をフィルムを通して味わう作品だと思った。アル・パチーノは、そこに立っているだけで悪と善を匂わせるし、最初にクローズアップされるジョニーデップの眼も、凶悪さと純粋さを合わせもつ。そうでなくちゃ、実話と張り合えないし、アウトローは、人をそういう存在感で、見抜いて生きてきたんだもんね。動物のように。[投票(2)]
★4マスク・オブ・ゾロ(1998/米)エンターテイメントをちゃんと追求すれば、やっぱり面白い、という見本のような作品だとおもいました。妻への愛、師弟の絆、男としての成長、真実の愛を発見するためのじゃじゃ馬・・。みんなステロタイプなんだけど、でも、典型を典型として正面からやられると、やっぱ、ぐっときちゃうもんだぜ。[投票]
★4アルビノ・アリゲーター(1996/米)すばらしい導入。意外じゃないけどプラグマティカルな倫理観がフレッシュなエンディング。で、その途中が密室舞台劇なんだけど・・・。映画でやるだけの工夫は、あまり感じられなかった。脚本がすごくいいので、4点なんだけど。店の中の空間をもっと息苦しく感じるように撮るべきだった?[投票(1)]