[コメント] ワイルド・アット・ハート(1990/米)
初めて映画の「リアル」に気づいた作品。「リアル」は日常と狂気の狭間に潜んでいる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ストーリーはまさに狂気の世界で、狂った人間しか出てきません。しかし私はあるシーンではじめて「リアル」を発見しました。
主人公たちが夜のドライブをしていると交通事故のあった現場に遭遇する。そこで怪我をしている人を助けようとするとその怪我した彼女が「カバンがないの。ママに借りたのに、ママに怒られる!」と叫び「何?何かぐちゃぐちゃする。」と言って血だらけの髪をかきむしる。そして「ママに怒られる!カバンがない!」と叫びながら死んでいく。交通事故を起こしてもう死にそうなのにママに借りたカバンを心配する。これぞ「リアル」だと私はそのシーンではじめて発見しました。その時「リアル」という言葉しか思いつかなかったのです。このシーンはストーリーが「リアル」でしたが何でもいいのです。ストーリーだったり役者の演技だったりカメラワークだったり、監督の演出だったり。「人間の本質、物事の本質」が表現されていたらそれは「リアル」と言えると思います。
それから「映画のリアル」というものに取り付かれてしまいました。
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