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[コメント] 吸血鬼(1932/独=仏)
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★2オーバーアクトを排し挙動や表情で感情を語らないところは脱サイレントだがトーキーとしての音声の主張は最小限に止められる。幻想映像で語りきるのかと思えば過剰な文字で展開を説明する。イリュージョン作品としても怪奇もの映画としても成立しておらずもどかし。 [review] (ぽんしゅう)[投票]
★3即物的で感情移入の余地がない会話が世界を孤絶させその異郷感は禍々しさ一歩手前なのだが突き抜け切れない。ジャンルムービーの予断がそうさせるから。棺桶視線による仰角移動の街並みの陳腐や杭打ちの哀れ白骨標本化のトホホや悪漢医師の粉塗れの刑の冗長。 (けにろん)[投票(1)]
★4人間の影だけが見える不気味ながら美しい現象や光と影を効果的に使用したカメラアングルなど独特な映像演出が感じられる。 [review] (わっこ)[投票(1)]
★5傑作。正体不明の農夫の持つ大鎌のイメージが全編を支配する。土地と土地の連携を断ち切り、人と人との情報交換を断ち切り、人体とその影とを断ち切る。あらゆるものから遮断された、狂った世界としてクルタンピエール村がほのじろく浮かび上がる。 [review] (ジェリー)[投票(2)]
★3映像イメージは良いがストーリーの出来が微妙。 (赤い戦車)[投票]
★5コクトーも溝口も、あるいはノルシュタインでさえここから生まれたかと思わせるような、耽美的な映像で綴られる怪奇幻想譚の古典。夢か現か幻か、ボーダーレスな恐怖「感」が漂う。 [review] (ぐるぐる)[投票]
★4筋をきちんと構成していない映画だと思うが理解出来ない事は決してない。サービスしていないだけとでも言えば良いのだろうか。筋を犠牲にしたおかげか画面演出上の自由度も上がり白昼夢の美術の高みを感じられる。 (t3b)[投票(2)]
★4室内の息苦しさと棺桶や(ぼんやり見たからよくわからんけど)ラストの描写、それらの閉塞、あとモンタージュがズレてる?。映画媒体は悪夢的表現に適していると確信してるからか、そこに重心を置いてるのが見え透いてクドく感じた。 (モノリス砥石)[投票]
★3人と人が出会っても普通に会話にならない。物凄い異空間。『ツインピークス』の原点はここにあると確信する。 [review] (死ぬまでシネマ)[投票(1)]
★4夢遊病と白日夢が錯綜してるような不思議な世界で、吸血鬼だけが悪夢をみる。微睡んで漂っているような。不思議な感覚になりました。 (トマトケチャップ)[投票]
★3絶妙のタイミングで挿入される種種の幻想的イメージは確かに素晴らしいんだが、金を出して主演の座を射止めたジュリアン・ウェスト(=ニコラ・ドゥ・グンツブルグ卿)の変化に乏しい仏頂面は、ドライヤー映画の劇性を台無しにしていると思う。<独語版> (町田)[投票]
★4影を使った演出が素晴らしい。オーソン・ウェルズよりずっと早くこれをやっていたんだから凄い。シュールな映像イメージは今観ても全く古びていないし、終盤の舟のシーンは溝口健二ばりの幻想的な美しさで痺れる。 (太陽と戦慄)[投票(2)]
★4影が見事に利用される奇妙な世界観は、まさに気味の悪い幻想だ。ストーリー云々よりも、ビジュアルがあまりに鮮烈だ。 [review] (Keita)[投票(4)]
★4ドライヤーの娯楽作。しかし、それに徹底できない。根が真面目なんだろう。意外や平凡な吸血鬼になっている。しかし、すべて書物に戻るあたり、やはり映画作家である。トーンは、カフカ的でさえある。 (セント)[投票]
★4この映画はまず冒頭からなんとも禍々しい雰囲気で観客を圧倒する。影を使った見事な演出や有名な棺桶の主観ショットなど、個々のシーンの映像としては実に面白くラストまで見ることができるのだが、少々つなぎが悪くて混乱を覚える。この監督の中では明らかに完成度が低い。 (ゑぎ)[投票(3)]
★4そうそう、僕にとって吸血鬼はやっぱり白黒なんですよ。当にカラーTVの普及する時代なのにこの映画がTVで始まるとモノトーンな映像が一気に恐さを倍増してくれた。初代の3妖怪+透明人間に色は無意味と感じる。 (かっきー)[投票]
★4この幻想的な吸血鬼映画ですでに、ドライヤーは魂がおりる場面の撮影に成功した。と、とにかく『奇跡』のための映画としか見れない。 (ALPACA)[投票]
★3恐怖感は薄いが、影が一人歩きして、死の淵を彷徨う面白さがある。カメラのアングルと柔らかい光も印象的。が、やや筋が追いにくい難点アリ。 (くたー)[投票(1)]
★3不気味な影や棺の中からの視点、透ける体など魔術的な魅力を放つ。 (ドド)[投票]