★4 | 本物の絶望の前では一筋の希望はものの役に立たないことを知った。そして、そのことを希望をもたない理由にしなくてもよいことを知った。 [review] (シーチキン) | [投票] |
★4 | シャーリーズ・セロンからは事実上の三行半を喰らい、終末世界映画のヒーローにふさわしい強靭な生命力を持っているでもないヴィゴ・モーテンセンは「弱い」父親だ。その彼が息子を前にしては「強さ」を装わなくてはならない、という風情にグッと来る。実際、息子からすればこれは『父ありき』である。 [review] (3819695) | [投票(2)] |
★3 | 絆と言う他ない父子の相互信頼と愛を直裁に謳うことに意義があると認めつつ、余りに他に何の新味もないことに戸惑う。語り尽くされた事後の世界観だが、愛妻の記憶を、又自らの生への我執を断ち次世代へ継承する種の連環。そのクールな諦観は感慨深い。 (けにろん) | [投票] |
★2 | その胸に抱く「火」を守り、運ぶこと。冷えた灰色の、絶望の光景に現れる橙色に輝く火は生活の温かみを感じさせるが、世界を破滅させた火と同じ色でもある。これは、息子の目に映る父が「悪しき者」に立ち向かう姿勢が却ってその善性を曖昧にするのと似る。 [review] (煽尼采) | [投票(2)] |