「チャップリン」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
彼女が消えた浜辺(2009/イラン) |
女性の美しさにまず瞳孔が開く。私が見てきたイラン映画の多くは子供を主要人物に据えたもので、そこに大人の女性の出る幕はほとんどなかった。イランにも確かな女優が存在する。考えてみれば当たり前でもあるその認識を与える『彼女が消えた浜辺』は、私にとってのイラン映画の可能性を大きく開かせる。 [review] (3819695) | [投票(1)] | |
冒頭の誰が誰やら判然としない集団描写にいらつくが、この個性の隠蔽が「彼女が消えた」後の個々人の焦りや思いを一気に際だたせ、夫婦や友人間で錯綜し対立する感情を成立させるための手だったことに気づく。まんまとアスガー・ファルハディにはめられた。 (ぽんしゅう) | [投票(2)] | |
子供の愛らしさと女性の美しさだけで充分に映画的な愉しみがあるのだが、ささやかな会話の織り合わせで見せる、複雑かつ、やはり単純でもある人間劇に魅せられる。そんな人間たちに対し、脅迫的とも、単に無関心とも感じさせられる波の音が、耳に残る。 [review] (煽尼采) | [投票(2)] |