★5 | いかにも中世フランスらしい雰囲気がよく出ている。美術や、荒々しい迫力でスペクタクルも十分楽しめる。同時に本作は、中世では女はあくまで男の所有物であり、従属物であったという、女性史の視点から見ても相当に興味深い。 [review] (シーチキン) | [投票(3)] |
★3 | 潔白を賭した女の意地と奸謀に報いる男の矜持。2点に収斂するスパークするドラマトゥルギーの形成に羅生門叙法は些かも貢献していない。シンプルでも良かった。リアル古城などのロケーション美。正反タイプの役を捻じ伏せた男優陣の力量。ともに素晴らしい。 (けにろん) | [投票(1)] |
★4 | リドリー・スコットには何にせよ胆力はある。中世の戦闘、裁判、業務報告、決闘といった『儀式』の細かい描写(甲冑や馬蹄音の重量感!)の積み重ねに監督の様式美を追求する姿勢が合致。反復の面白みがあるとは言い難い脚本だが個々の場面に目を離せない重量感が備わっている。 [review] (赤い戦車) | [投票(2)] |
★4 | 古い時代を現代的視点で見つめ直し、性被害者への抑圧の構図を浮き彫りにしているのが意義深い。独りよがりの男性性を女性側から批判的に描いた第三章が肝であり、その部分を際立たせるための仕掛けとして羅生門形式は充分効果的に機能してると感じる。 (太陽と戦慄) | [投票] |