★4 | 冤罪の理不尽さもさることながら、主人公が終始ナメられ軽んじられているのが見ていて辛いが母親と弁護士の存在に救われる。やられっぱなしじゃなく一矢報いる展開もあるものの溜飲が下がるというほどのカタルシスはなく、そこがまたリアルで身につまされた。 (太陽と戦慄) | [投票] |
★3 | あまりにも凡庸なその人物に、タイトル「リチャード・ジュエル」は事件の名であって人物の名ではない、かと思わせつつ、しかしやはり最後は人物の名として腑に落ちる。「母親と暮らす醜いデブ」にも五分の魂を見出しえるか否か。描き出される人物への距離が、寄らず離れず、たがそれが映画の品になる。それが演出家にとって欺瞞のない距離だからだろう。 (鷂) | [投票(1)] |
★3 | 事件の進行を見せる部分は、さすがの緊張感。普通に良い映画だ。真犯人を描かないのは、選択と集中の一環だからいいのだが、学園長のような中途半端なキャラ(アホの類型)は気になる。FBI捜査官のジョン・ハムもそう。 [review] (ゑぎ) | [投票(3)] |
★4 | 反撃だ!と気合入れたって怒涛の展開なぞ起こらない。現実とはそんなもんさという枯れた達観が映画からアクを拭い去る。悪意や偏見という撃つべき対象への剥き出しの憎悪も影を潜める。その最早境地としか言いようがない掌の上で役者たちは十全に自走してる。 (けにろん) | [投票(5)] |