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寒山拾得さんのコメント: 更新順

★3カビリア(1914/伊)映画史学習用の鑑賞以上のものはなく『カビリアの夜』との関連も素人には不明。牛若丸と弁慶みたいなローマ史劇で『イントレランス』に影響を与えたと聞けばなるほど立派なセットだとは思う。 [review][投票]
★4授業料(1940/韓国)とても瑞々しい映画で、名を伏せて清水作品と云われても判らないだろうし、『風の中の子供』より優れている。植民地映画の胡散臭さがどうしようもなく拭い難いのが残念。 [review][投票]
★4ナミビアの砂漠(2024/日)ナイロビの蜂』みたいな映画かと思って観たら全然違った。「行き過ぎたフェミニズム」へのありがちなやっかみは丁寧に取り除かれ、こんな隣人もいるよねという全肯定に至る。 [review][投票(2)]
★3Cloud クラウド(2024/日)好調時の黒沢にはしつこい脱線の愉しさがあっただろう、本作は簡潔に纏めて不足感。白眉は訳の判らない奥平大兼で、悪夢の生理が感じられる。 [review][投票(4)]
★3ぼくのお日さま(2023/日)律儀に転結つけた後半が舌足らずで退屈に流れた。前作から随分な後退。こんなことなら多幸感溢れる中盤で映画を畳めば良かったのに。 [review][投票(1)]
★3太陽とバラ(1956/日)日本の悲劇』に似ているし及ばない。太陽族批判に貧乏人が主人公では不足感があるし、即製作らしく久我美子の造型など明らかに熟度が足りない。ただラストは秀逸、キノシタらしい独特のアクション。[投票]
★5パンドラの箱(1929/独)乳首までまろび出す妖艶この上ないルイズ・ブルックス、切り裂きジャックはルルが招聘したのだという彼女の解釈でもって、本作は傑作となった。「運命のオンナ」ものの極めつけ。第一次大戦後の独映画はなんと極端なのだろう。[投票]
★4最後の命令(1928/米)ミゾグチ『山椒大夫』が強く想起される革命成就の乱痴気騒ぎのなか、敵ながら天晴れと思う心を女優と監督は共有したのだった。送風機が回りライトが灯ると突然リアルな画になるハリウッドのセットの件などすごい。[投票]
★4除夜の悲劇(1923/独)カリガリ博士』『最後の人』『サンライズ』、何という経歴だろうカール・マイヤー、本作も唖然とさせられる本音剥き出しの物語、並置される大晦日の乱痴気騒ぎ描写のほうが尺が長いのではないか、この手法が極めて現代的。[投票]
★3夜の終り(1953/日)なぜ殺したか判らないんですと嘆く仏不条理劇の影響明らかな池辺良の一夜。各エピソードにいまひとつの深みがなく、結局藤原釜足の人情警官が印象に残るのだが、好意的に観れば人情劇でもって不条理劇を批評しているとも取れる。[投票]
★4人生劇場 青春編(1936/日)父瓢太郎の物語で、その蛮カラな教育方針がすでに全開の重厚演出撮影でもって盛り立てられ、巨匠トーキー第一作は任侠映画だったのだなあという処に感想は戻る。残念なことにサイレント短縮版しか現存せず黒馬先生すら登場しない。表示タイトルは単に『人生劇場』。[投票]
★4ロイドの落胆無用(1921/米)普請中の超高層ビルでのドタバタで、平気で作業する工事人夫たちが、ビビりまくるロイドとの対比で強く印象づけられる。鉄骨に人格を認めるかのようなユーモアが素晴らしい。[投票]
★4江戸怪賊伝 影法師(1925/日)現存する前篇だけで充分愉しめる義賊映画。恋に悩む阪妻いじらしく、大竹しのぶ似のマキノ輝子が持って行く終盤が素晴らしい。字幕が少ないのに物語が混み合うので弁士付の鑑賞が吉。[投票]
★4シヴィリゼーション(1916/米)すでに全開のフェミニズム政治映画。赤十字は婦人秘密結社だったのだという驚嘆の発見がある。オヅの賞賛で有名だが見事に180度違う作風。アベル・ガンス『戦争と平和』(19)は本作の影響下にあるのだろう。[投票]
★4朝から夜中まで(1920/独)病んだ紙アートと骸骨に囲まれて小市民でいろと云われても困るわな、という処で教訓劇は何の教訓にもならず絶望だけが残る。「この人を見よ」はニーチェへの皮肉だろうか。[投票]
★5当りや大将(1962/日)少年』の先駆作。全盛期の釜ヶ崎(人口密度7万人/キロ平米!)を丁寧に記録しており、神無き本邦の倫理を歌いあげる新藤の力業に感服させられる。歌詞間違え続ける轟夕起子の歌は呪文のようだ。墓場の鬼太郎そっくりの頭師佳孝も素晴らしすぎる。[投票]
★2闘牛に賭ける男(1960/日)見処はしつこさが身上の実業家裕次郎がテレビ製作始めて俳優引抜き、水の江滝子が審査員の俳優コンテストする断片で、五社協定の経緯をパロっているに違いない。他は果てしなく下らないメロドラマ。[投票]
★4銀座の次郎長(1963/日)派手なスラップスティックでヤクザがさんざコケにされる。日活は六社中、暴力団に最も手厳しかった。新参のためその手の興業と縁がなかったのではなかろうか。元総理小川虎之助を持ってくるのは胡散臭いが。銀座のネズミほか小ネタに学びがある。[投票]
★4三つの顔(1955/日)驚異的なことに登場人物がみな魅力的。『警察日記二木てるみの引用から始めて、元華族のもの云わぬ三國、守銭奴飯田蝶子の告白と気になる孤児桂典子、傷持つ娼婦津村悠子、室井滋そっくりの拳闘ファン稲田とよ、終盤をさらう安部徹等々々。[投票]
★3青春ジャック 止められるか、俺たちを2(2023/日)レーニンの内乱論講義する予備校講師の伝で予備校にカネ出させて初監督、してその内容はアイドルお受験映画、という情けない展開を本作は嘆くでもなく淡々と回想する。足立正生の件含め若松プロ冬の時代に違いなく、よくここから復活したものだと感慨しきり。[投票]