★3 | K−19(2002/米=英=独) | このサイトは批評であるから、本来は映画の出来不出来、鑑賞上の機微を語りたいと思うしそれを励行してきたつもり。しかし、禁を破って映画の登場人物の「生きかた」なんぞを語ってしまいたくなった。なに、簡単なことなのだが、 [review] | [投票] |
★3 | ヴィレッジ(2004/米) | 実はオチが途中で分かってしまった。しかし、渡る風、日の光、取れたての農作物、コットンやウールだけで出来た素朴な衣服。細部が生き生きと描かれていて、映画とはこれでいいのだと再実感。清楚で強い盲目の少女を演じたブライス・ダラス・ハワードも新鮮。 | [投票] |
★3 | 恋人よ帰れ(1961/米) | VIPというマクガフィンが最後までマクガフィンで終わるかと思ったら、さにあらずというひねりがすごい。村○ファンドの総帥そっくりのトニー・ランドール扮する都会的坊ちゃんの味で笑いがさらに倍化される。 | [投票] |
★3 | 晴れて今宵は(1942/米) | RKO以後、MGM以前の中期フレッド・アステアが見られる。ダンスはすばらしいが、最初のダンスまで30分以上待たされた。ミュージカルだか艶笑喜劇だかはっきりしない不満が残る。 | [投票] |
★3 | 神に選ばれし無敵の男(2001/独=英) | 小器用さなど微塵もないヨウコ・アホラ とアンナ・ゴラーリを選び出した監督の慧眼には言葉もない。鑑賞者への媚びもおごりもなく、悠揚として撮るべきものを撮り、見せるべきものを見せた演出に頭が下がる。撮影も素晴らしい。 | [投票] |
★3 | 食神(1996/香港) | 奈落の底からの復活ギャグ。奈落に落ちる前と復活後に面白さのボルテージが下がるのはこの手の映画の宿命だが、中盤は爆笑する。終盤になるにつれむくむくと重要性を帯びてくるカレン・モクの最初の登場シーンの何気なさにはそれにしても驚倒する。 | [投票] |
★3 | 座頭市海を渡る(1966/日) | もともと夏がびんびん画面の中で跳ね回っている映画が好きなので、この汗だらけの座頭市は好印象。ストーリーは雑すぎてあいた口がふさがらないが、 安田道代をこのシリーズで初めて起用しての純情悲恋編としてはおもしろかった。 | [投票] |
★3 | ミサイル珍道中(1962/米) | タイトルバックの粋なこと! 本編にものすごい期待を抱かせたが、後半、香港が舞台になってからのドライブ感のなさが残念。主役が歳を取りすぎたのが敗因だ。同年作の『007/ドクター・ノオ』にシチュエーションがすごく似ているがパロディなのか? | [投票] |
★3 | シン・シティ(2005/米) | 過去の自作品をはっきりと模倣しつつ、一桁違うスケールの画期的作品をまとめあげたという意味で、グロでサイケデリックなタランティーノ様式の完成をここに見る。血や凶器を、蛍光色っぽい白や黄色で表現した着想にはかえって薄気味悪さを感じた。 | [投票] |
★3 | 夜を楽しく(1959/米) | コメディーとは軽さとテンポが大事だということが良く分かる作品。気楽な独身者たちのハイクラスの生活を生活用品や衣服や食事など細部から明るく描写して、見る者にため息をつかせるという仕掛けが実に良く効く。 | [投票] |
★3 | ゴジラ×メカゴジラ(2002/日) | 宇宙人や他の怪獣が介入しない人類対ゴジラの一対一の戦いをここまで分かりやすく書いたシリーズ作品は見たことがあまりないので大好きだ。しかもこの戦う一対は、悲しいくらい座頭市シリーズ一作目の座頭市と平手造酒に似ている。彼らは悲哀に満ちた同じ境遇の同類なのだ。 | [投票] |
★3 | チキ・チキ・バン・バン(1968/米) | 前半はかなり退屈。しかし、後半男爵の国に入ってからは荒唐無稽さが楽しめる。ミュージカル映画なのに意識的にサイレント時代のスラップスティック映画の演技の型を取り込むところ(2人のスパイ)などが新味。 | [投票] |
★3 | スタンピード(1966/米) | 新種の牛がイギリスからテキサスへ運ばれてきたことで人生が変わった複数の人間達を描いた異色西部劇。豪快で暖かいという西部劇の特質は実に鮮明だが、主役のジェームズ・スチュワート以上に脇役が強烈な印象を残す。勿論、新種第1号牛のビンディケーター君という脇役も含めて。 | [投票] |
★3 | かげろう(2003/仏=英) | 逃避行とエロス。ともするとぎたぎたな画面になりがちなモチーフをほどよい湿度感と温度感で静謐に描いた作品。ギャスパー・ウリエルの繊細このうえない演技に見ほれる。長男フィリップ含めてこの映画は男がいい。 | [投票] |
★3 | 座頭市の歌が聞える(1966/日) | 筋はもうお決まりに近いので何の感想もないが、老婆役の吉川満子には泣ける! 宮川一夫の手になる、夜景の青をバックにした影絵のような殺陣のシーンは凄惨と詩情が同居する。 | [投票] |
★3 | 彼奴は顔役だ(1939/米) | 悪役とも善人ともつかぬ、衝動に突き動かされていらいらと20年代を駆け抜けた復員兵ジェームズ・キャグニーの演技が素晴らしい。ラストシーンの素晴らしさは特筆に価する。 | [投票] |
★3 | ピクニック(1955/米) | 家の庭が主要舞台になっているのが珍しい。とにかく世話味が強い状況設定で、低階層の家庭が中心に描かれることも含めてハリウッド映画らしからぬ新鮮さがある。ロザリンド・ラッセル演じる孤独な女教師は凄愴の一語だが、演技と演出の輝かしい成果。 | [投票] |
★3 | イノセント(1975/伊) | 冒頭シーンのあまりに絢爛な赤、あの生命の赤が、映画の進行とともにどんどん消えていく。残るのは、落魄の青と沈黙の白。捻りもどんでん返しもなく映画は時間そのもののように進み行く。 | [投票] |
★3 | 愛のメモリー(1976/米) | この映画の夢幻のような中盤部の数十分が魅惑的。映像を音楽ががっしりと支える。ジュヌビエーブ・ビジョルドこのとき34歳と知って絶句。 | [投票] |
★3 | ガーフィールド(2004/米) | 毛並みの質感が猫そのもの。主人公のガーフィールドを思わず腹もみしたくなった。生動物キャラも登場し、撮影は大変だったと思う。猫のガーフィールドと犬のオーディの友情を軸にしたストーリーはちょっと泣かせる。 | [投票] |