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ゑぎさんのコメント: 投票数順

★3ザ・ヤクザ(1974/米)日本を舞台にした米人ギャングと日本人ヤクザの映画。アヴァン・タイトルが待田京介の「仁義」の口上でこれは嬉しい出だしだ。また東京のシーンが良く撮られていて特に夜の街を歩くロバート・ミッチャムを繋げた叙情的なシーンがいい。こゝから続く岸恵子の店へ訪ね再会するシーンも実に丁寧な演出だ。 [review][投票]
★4めぐり逢い(1957/米)オリジナル版『邂逅』との比較での物云いを愚とすれば、こちらも素晴らしいシーン、カット、感涙モノのきめ細かな演出が連続することも確か。1950年代ハリウッド製メロドラマの中では十分傑作と云えるだろう。レオ・マッケリーの余裕綽々たる演出ぶりを堪能することができる。(レビューはオリジナル版との比較の愚) [review][投票]
★4陽気な殿様(1962/日)この森一生演出は快調だ。市川雷蔵も惚れ惚れするような男っぷり。実に明朗快活なコメディ時代劇。斎藤一郎の音楽もいい。また、坪内ミキ子高田美和も殆どデビューの頃だと思うのだが、いずれも初々しくて良い。 [review][投票]
★3元禄女大名(1960/日)後半で勝新が座頭に扮して中田康子扮する月姫の部屋へ行くシーンがある。『座頭市物語』の2年前に既に勝新は座頭を演じていたということ。 [review][投票]
★4ハロー・ドーリー!(1969/米)歌曲まるごと削った方がいいというシーンがいくつかあるし、マイケル・クロフォードも品が無い。そんな中で圧倒的なのがハーモニアガーデンにドーリーが出現しタイトルナンバーとなるシーンだ。サッチモの登場で感極まる。こゝだけでも見る価値がある。また全般に野外のダンスシーンは見応えあり。緩やかな斜面を利用した演出がいい。[投票]
★3ファントマの偽判事(1914/仏)途中フィルムが消失しており解説が挿入される版だった。確かにジューヴ警部の行動が意味不明で繋がらない等の問題はあるが、しかしそれでも充分面白い。本作は屋内外とも場面が多彩で飽きさせないが、特筆すべきは教会とその塔の鐘の装置だろう。唐突に物凄い断面のカットが現れ瞠目した。実写でのこんな造型は空前絶後かも知れない。[投票]
★3ファントマ対ファントマ(1914/仏)冒頭変装したファントマのバストショットが数ショット挿入されるがこれがすこぶる格好いい。なんともゾクゾクさせる出だしでこれぞ活劇の王道。あとは全編フィクスのフルショット中心で単調な感が否めないのだが、しかし集金係の男が殺害されるシーン周りの階段と2つの部屋の使い方なんかも面白く、実に考えられていると思う。 [投票]
★3ファントマの逆襲(1913/仏)これもいい画が随所にある。屋根の上を歩くファンドールのカットだとかラスト近く街頭で煙草を吸うファンドールと近寄ってくるグラナジュールのカットだとか。お話も面白く、良く出来ている。犯罪現場に既に死んだはずの男の指紋が残されているというアイデアとトリックは江戸川乱歩横溝正史あたりでもパクられているような気がする。[投票]
★3ファントマ(1913/仏)ファントマは正真正銘の極悪人。世界大戦前夜のパリの世情を反映しているのであろう不安感がよく定着している。一方、画面は非常に安定したフィクスの画の連続でとても安心して見ていられる。屋外、屋内、夜間等でフィルムの色を変化させる効果(『キートンの馬鹿息子』なんかもそうだった)は後に施された処理なのだろうか。 [投票]
★4淑女超特急(1941/米)出番は多くないが弁護士ハリー・ダヴェンポートの秘書を演じるイヴ・アーデンが大いに笑わせてくれる。彼女のリアクション演技は絶妙。 [review][投票]
★3スキャンダル(2003/韓国)危険な関係』のお話がとても魅力的なのは確かだが、舞台を李王朝に移して違和感の無いこの演出も良い。ラスト近くの浜辺でのペ・ヨンジュンのカットなんて素晴らしい。ただし展開が少々性急。例えばイ・ミスク(チョ夫人)をもう少し丹念に描くべきだろう。ジャンヌ・モローグレン・クローズと比べても遜色の無い図太さが欲しい。[投票]
★3危険な関係(1959/仏)ラクロの原作を現代に置き換えたこと以上に、二人の主人公(ジェラール・フィリップジャンヌ・モロー)を「夫婦」に設定している点が面白い効果を上げている。ヴァディムの演出も概ね端整で見応えがある。ただしセロニアス・モンクをバックにチェス盤を模したクレジットが実に格好良く、結局この冒頭が一番印象に残ってしまう。[投票]
★3ビッグトレイル(1965/米)ジョン・スタージェスの3時間近いコメディ西部劇。しかも殆ど笑えない。しかしこれが意外と悪くないのだ。『酒とバラの日々』を意識したのだろうリー・レミックが禁酒運動家を演じているのだが、彼女がすこぶる可愛い。脇役達も皆いい味を出しているが、とりわけ"オラクル"(占い師)を演じるドナルド・プレザンスが怪演だ。[投票]
★4墓石と決闘(1967/米)OK牧場の決斗』よりも良いと思う。ガーナー、ロバーズ、ライアンという布陣は前作よりも地味かもしれないが、ずっと渋い。全編を通して何とも云えない鬱々とした空気が流れていて1960年代後半の西部劇に相応しい時代感覚だとも思う。ジョン・ヴォイトはこれが映画デビュー作だが矢っ張り、ばっちり印象に残る。[投票]
★3間奏曲(1936/スウェーデン)対話シーンが締まらない感はあるのだが、それでも『別離』(1939)に比べればやっぱり良くできている。名作といってもいい。このバーグマンは老けて見えて私にはイマイチだが主人公を演じるイエスタ・エクマンが良い。サイレント臭いメイクと演技だが圧倒的な存在感で映画を背負って立っている。また、娘を演じる子役の可愛らしさも絶品。[投票]
★3ピーター・パン2 ネバーランドの秘密(2002/米=カナダ=豪)あの暖かく豊かな表現力は約50年を経てどこへ行ってしまったのだろう。私とてパンとウェンディの再会には感動したし、さらに云えばこの品質でも何度も目を潤ませながら見たのだし、殊更こき下ろしたくはないのだが、それでも、失われたものの質と量に愕然となる。それは計算機で作り出される技術ではない、人の「技」であり「心」なのだろう。[投票]
★4ピーターパン(1953/米)50年代ディズニー映画の傑作中の傑作。実によくできた映画だ。原作(私が読んだのは岩波少年少女文庫)よりも数倍面白い。 [review][投票]
★4渡世人列伝(1969/日)とりわけ天津敏の異様な容貌によって忘れがたい。メロドラマとして涙腺に訴えることを拒否し、徹底的にエンターティメントを指向した任侠映画。 [review][投票]
★3グロリア(1999/米)実は予想よりもずっと面白かった。前作カサベテス版のレベルの緊張感を本作に望むのは酷というものだろう。また前作だって決して完成度の高い映画とは云えなかったのだ。本作のグロリアはジーナ・ローランズとは全く別の「強がりのグロリア」だと思えばいい。確かに前作との変更点は殆どうまくいっていないのだがラストは良いと思う。[投票]
★3毒蛇島綺談 女王蜂(1952/日)毒蛇島の現実離れした雰囲気は楽しいし配役は全員がミスキャストと云ってもいいぐらいに違和感ありありだし、とても珍妙で面白い。特に森雅之の学生服姿はいくらなんでも酷い。また岡譲二の金田一耕助は変装の名人という設定で特異なメーキャップとオーヴァーアクトが笑える。ヒロインで二役を演じる久慈あさみの成り切りぶりもいい。[投票]