[コメント] 太陽を盗んだ男(1979/日)
「話の意味はよく分からんが、とにかくすごい自信だ!」(日本にはセックス・ピストルズはいなかったけど、長谷川和彦がいる)
●テロルへの意志?いや、『太陽を盗んだ男』は社会批判や文明批判とはどこか趣が異なる(世界崩壊願望は感じるけど)。つまり、それら社会批判にあるような「正しさ」を全く感じないのだ。そして、沢田研二がぶち壊したかったのはその「正しさ」だったのではないか。菅原文太(テンション高すぎてめまいがする)が信じて疑わなかった正義こそ、沢田研二が納得できなかったものだった・・・。そう考えると、なぜ長谷川和彦がこれ以降作品を撮れなくなったのかが納得しやすいと思う。つまり、正義を否定するならば、その後に残る「モノ」とは何なのか、という問題。無責任に世界をぶっ壊すなら、気狂いと金があれば誰にでもできる。けれど、「その後」の世界に対する想像力(『北斗の拳』のような?)と責任感が強いからこそ、撮れなくなってしまったのではないか。次回作は、「その後」を描くのか?それとも、『太陽を盗んだ男』をくり返すのか?楽しみだ。
●1979年生まれの自分にとって、この映画と共にあることを(勝手に)誇りに思ってます。日本にはセックス・ピストルズはいなかったけど、長谷川和彦がいるのだから。
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