菅原謙二の映画ファンのコメント
sawa:38のコメント |
侠客列伝(1968/日) | 忠臣蔵をパクッた脚本は当然ながら隙はなく、鶴田VS高倉の豪華過ぎる対決すらクライマックスの前菜とされる。この東映オールスター選抜チームの打順が絶妙にはまる心地良さは東映ファンでなければわからないだろうなぁ。 [review] | [投票(1)] | |
侠客三国志 佐渡ケ島の決斗(1966/日) | 侠客モノというよりもアクション活劇に分類したくなる作品である。短尺に様々なエピソードがてんこ盛りに詰まっており、やや定型の感はあるも当時の東映東京の密度の濃さと質は邦画史で特異であろう。ただ本作に関してはやや散漫か。 | [投票] | |
新網走番外地 流人岬の血斗(1969/日) | シリーズ通算第12作にして『網走番外地』ようやくは落ち着きを取り戻した。高倉健にしても現代モノでやっていける光明が見出せた記念碑的な作品でもあろう。監督はデビュー間も無い降旗康男。この後30年にわたる邦画史の原点か。 | [投票] | |
日本侠客伝 白刃の盃(1967/日) | これは運命に翻弄される女たちのドラマだ。松尾嘉代・宮園純子・藤純子等・・もちろん、ドラマの柱は高倉健で良い。しかし、女たちに焦点を当てた脚本に書き換えたら・・・任侠映画を超えた格調高い文芸映画に成り得たろうに・・ | [投票] | |
任侠列伝 男(1971/日) | 天津敏という東映悪役スターが好きだ。東宝でいえばキングギドラに相当するだろう。貴方がいるからこそ鶴田や高倉が映える。貴方ほど多くの大スター俳優とサシの勝負(役の上でも、芝居でも)をした男はいないだろう。 | [投票] | |
昭和残侠伝(1965/日) | この記念すべき第1作目は珍しくも敗戦直後の闇市を舞台にしている。だから見えてくるものがある。衝撃だった・・・任侠映画っていったい何なんだ? [review] | [投票(2)] | |
穴(1957/日) | この当時にこんなハイテンポな作品が作られたことへの驚きはあるが、一見緻密なような脚本はまさしく『穴』だらけである。しかし、ちょっと気を抜くと崑と夏十ペアに巧く丸め込まれてしまいそうな「勢い」はある。 | [投票] | |
昭和残侠伝 唐獅子牡丹(1966/日) | あざとい演出も「型」にはまれば「味」となる。一呼吸おいてから「これがイイんだよ」と思うのは日本人のDNAの為せる技。 [review] | [投票(2)] | |
日本侠客伝 絶縁状(1968/日) | 現代を舞台にした事による違和感は払拭出来なかった。しかし、「時代物」という仮面を剥ぎ取った後に残るモノ。それは侠客=暴力団という誰もが知っている常識を明確にして見せたのか。マキノ雅弘、東映と自らを皮肉り、任侠ブームを切り捨ててみせた。 | [投票(1)] | |
兄弟仁義 関東三兄弟(1966/日) | 山下耕作監督の持ち味は雨のシーンに顕著に出る。濡れた石畳に電灯の明かりが映える照度を落とした暗い画は、冷たさの中にも温かさを求めているようだ。湿度の高い侠客脚本を文字通りウェットに表現している。 [review] | [投票] | |
日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里(1957/日) | 無駄のない脚本は物語が佳境に入る前段階でも面白く、『七人の侍』の前半部で魅せた脚本の力を感じる。後半は活劇の見せ場であるが、ユーモアを排除した『隠し砦の三悪人』の如きでやや不満が残る。黒澤明自身が演出したならと贅沢な空想が膨らむ。 | [投票(1)] |