育野重一の映画ファンのコメント
| 寒山拾得のコメント |
| どぶ鼠作戦(1962/日) | 『独立愚連隊西へ』でこなれた中国描写がてんこ盛りに展開されるのが痛快でいいのだが、泣かせ処はよく理解できなかった。上原謙ほど軍人の似合わない名優はいなかった。 [review] | [投票(1)] | |
| はだしのゲン(1976/日) | 攻撃的な笑いの多い映画で、見下す奴を笑い返してやろうという意図が徹底されてあり、三國連太郎の父ちゃんの「非国民と呼ばれるのは誇り」が全編を引っ張っている。 [review] | [投票(1)] | |
| 岸壁の母(1976/日) | キノシタ『陸軍』の変奏のような告発。このような70年代までのウエットを80年代はきれいに消し去ったのだが、あれは、電通の陰謀ではなかったのだろうか。林寛子は絶頂の可愛さ。 [review] | [投票] | |
| 男嫌い(1964/日) | ポップな美術と演出なのだが市川崑や喜八のようなノリの良さがなく、スローモーでもっさくて独特の味を出している。しかし物語は両巨匠より当世風。見処はフツーの青年内田裕也。 | [投票] | |
| 青春の蹉跌(1974/日) | 突然の芹明香の瞬発力が素晴らしい。本邦70年代のラリったフーテンを記録して永遠の価値があるだろう。道端で初対面の者の足に抱きついて「なあ、お金ちょうだい。100円でええからあ。くれる云うたやんかあ」1点加点。 [review] | [投票] | |
| 小説吉田学校(1983/日) | 講和を目指す生真面目な前半は退屈だが、政争を描く後半は存外面白い。政治家連中描いて香ばしいのはやっぱり生臭のグチャグチャであることか。 [review] | [投票(1)] | |
| 女体(1964/日) | 「肉体の門」と18年後を往還し、敗戦直後の混乱期にだけ生甲斐を見出せた者たちを描く、「肉体派」田村泰次郎原作映画の驚くべき究極点。牛解体からクスリ漬けに至る南原宏治もの凄く、終盤は驚愕。団令子の戦傷亭主が黙したまま全てを批評している。 | [投票] | |
| マタンゴ(1963/日) | 野上彌生子「海神丸」(新藤『人間』)+イヨネスコ「犀」。収束の畳みかけが実に見事(含「犀」のネタバレ)。 [review] | [投票] | |
| コント55号 宇宙大冒険(1969/日) | 『ダメおやじ』と並び称されるべきジェームス三木の大傑作。戦争と平和を語って馬鹿馬鹿しくも説得力があり、終盤畳みこむ構成が冴えまくる。積極的に安いセットが愉しく高橋紀子がとびきりキュート、川口浩はすでに探検隊。 | [投票] | |
| イチかバチか(1963/日) | 最後まで川島は高度成長と地政学の作家だった。伴淳三郎の凄さに見とれていると、途中参入するハナ肇がさらに凄いという強力な重喜劇。 [review] | [投票(1)] | |
| 遠い一本の道(1977/日) | 国労がもうアカンと白旗上げた映画ではないか。革命党と民衆の矛盾を多く描いたと云われる宮本研らしいホンなのだろう、労働者の技術の終焉と労組の行き詰まりを具体的に描いて史的価値がある。前衛的な手法も全てツボにハマった傑作。 [review] | [投票(2)] | |
| あこがれ(1966/日) | 相談受けて逡巡のドツボにはまる養護施設のアラタマ先生。脇役なのに何演っているのか判らなくなるのだが、後々印象に残るのも彼女の違和感で、情けないお父っあんを好演する小沢一郎の判りやすい造型と好対照であった。ブラジル移民の記録付。 | [投票] |