★4 | お人形さんのような白人の美男美女を得て、パク・チャヌクの偏った美意識がより洗練されたフォルムをまとって開陳される。『疑惑の影』との比較は別にしてもサスペンス演出には難もあるが、「メインキャストの過半数が変態」という非-感情移入型の作劇を貫いて、ともかくも緊張感の維持に成功している。 (3819695) | [投票(1)] |
★5 | 垢抜けぬミアが本性を現し血の因果律の頚木を断ち切り乗り越える。何か新たなサーガの序章であるかのような奥行きが俄かに立ち昇る終盤に射られた。チャヌク演出には乾いた西洋的合理と淡い幻燈のような東洋の幽玄が共存。随所でカッコよさに痺れる。 (けにろん) | [投票(1)] |
★3 | 凝った画作りに精を出すのは構わないが、最低限ミア嬢が「女」だか「血脈」だかに目覚める瞬間を、具体的なアクションで示すべきではないのか。『疑惑の影』は未見だが、ヒッチは時制の入れ替えのような誤魔化しをせずに、きちんとそういうショットを撮ってくるはずだ。 [review] (赤い戦車) | [投票(1)] |
★4 | 父によって硬質な殻に閉じこめられた娘の孤独。あけすけな欲情をまき散らす母の孤独。あらゆる関係性を強制遮断された叔父の孤独。三つの孤独が互いに求め合い拒絶し合いながら不穏な官能となってサスペンスを醸す。不安定なピアノの旋律は情交のあえぎのようだ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |
★3 | 原題「Stoker」は、主人公一家の姓である他に、「火夫」を意味する。蒸気機関に燃料を投下するなどして駆動させる者のことである。 [review] (煽尼采) | [投票(1)] |