★3 | 西(若尾文子)の彷徨がいささか唐突に見えてしまうのは、背景に戦場というやっかいな舞台を準備してしまったためであろう。男女の「性と死」は殺す殺されるに関らず当事者が選択すべきものであり、有無を言わさぬ死が割り込むと焦点はおのずとぼやける。 (ぽんしゅう) | [投票] |
★4 | 誰もが目を背けたくなるようなものは徹底的にリアルに描き、誰もが見たいと欲するものは巧みに隠して魅了する、これぞ美学。増村保造の美学。 [review] (町田) | [投票(6)] |
★4 | ベッドシーンの蚊帳と、戦場の埃っぽさとのコントラストが、不能性と快楽の逆説的をそのまま表していて、秀逸。若尾文子の「意志」の強靱さがすごく印象に残った。 (エピキュリアン) | [投票(2)] |
★5 | 「愛と死と性」なんて書くと陳腐なテーマにしかならないが、増村保造は巨大な毛筆に血を滴らせて殴り書きしてみせた。すべては肉塊である。私の知り得る中で最もエロティックな映画であった。 [review] (sawa:38) | [投票(4)] |
★2 | 若尾文子の忠誠心、一途な愛は少し頭のオカシイ人に見える。 (直人) | [投票] |
★3 | “赤い〜”シリーズ第1作? 軍服コスプレと「西が勝ちました」のくだりは、のちの『スチュワーデス物語』に通じるこっ恥ずかしさ。 (リーダー) | [投票] |
★4 | 増村保造の変態性が最もよく顕われている。 (movableinferno) | [投票(3)] |
★3 | 作品に込める監督の心熱がたぎりすぎたせいか不即不離の均衡感覚を失い、主要な男性登場人物の性衝動が観念論のレベルにまで煮詰まってしまった点、これは見事な失敗作かと思ったが、若尾文子だけは剥き卵のようにつるりと新鮮で無垢だから、やはり予想外の佳作と言おう。 (ジェリー) | [投票] |
★5 | 究極の反戦映画であり変態映画。川津祐介との一連のシーンもいいが、矢張り後半、場面が部落へ移ってからが断然興奮する。若尾と芦田のやりとりと、敵の包囲を待ち受ける兵士達がクロスカッティングされる部分に至ってマルクス兄弟やルビッチのコメディを見ているような興奮を覚える。 [review] (ゑぎ) | [投票(7)] |
★4 | 肉を切り骨を削る音で頭が真っ白に。誰もが思考停止の最前線で唯一考えることを止めなかった女の苦悩は深い。 [review] (マッツァ) | [投票(3)] |
★4 | 静かに鳴り響く池野成の音楽の中で、やはり静かに放たれるさくら(若尾文子)の情熱が、序盤からラストシーンに至るまで、ひしひしと胸に迫ってきた。
(檸檬) | [投票] |
★3 | 戦場では兵士は物であり、数に過ぎない。身包みはがれて裸で転がる従軍看護婦の白い遺体。 (鷂) | [投票] |
★4 | 「女の武器」と肉体を謂う。それは戦場において有効であるのか? [review] (水那岐) | [投票(3)] |
★4 | こりゃモノクロにして正解。カラーだと生々しすぎて正視できなかっただろう。増村×若尾の黄金タッグが生み出した傑作のひとつ。 (赤い戦車) | [投票] |