★4 | 眺めのいい部屋(1986/英) | 名家の令嬢、ルーシー・ハニーチャーチ(ヘレナ・ボナム・カーター)は、従姉妹シャーロット(マギー・スミス)と共に訪れたイタリア・フィレンツェで、ジョージ・エマソン(ジュリアン・サンズ)という平民の青年と知り合う。彼に心惹かれるものを感じつつもイングランドに戻ったルーシーは、同じく貴族のシシル(ダニエル・デイ・ルイス)と婚約するが、奇妙な縁で再びルーシーの前に現れたジョージに、ルーシーは戸惑いを隠せなかった。アカデミー賞では美術・衣装デザイン・脚色の三賞を獲得、さらにマギー・スミスはゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞した。 | [投票] |
★3 | 遥かなる大地へ(1992/米) | 19世紀末のアイルランド。地主による収奪に耐えられなくなった貧しい小作農のジョセフ(トム・クルーズ)は、父が亡くなったのをきっかけに地主・クリスティ(ロバート・プロスキー)を襲うが失敗。新天地に憧れて家出したクリスティの娘・シャノン(ニコール・キッドマン)に連れられ、土地をタダで分けてもらえるというアメリカに渡る。しかし、二人がアメリカで始めた新生活は苦難の連続だった。それでも、「自分自身の土地」を夢見る二人はしぶとく生き抜いていく…。当時プライベートでも蜜月時代にあったトム・クルーズとニコール・キッドマンの共演として話題を呼んだ大作。 | [投票] |
★4 | モンキー・ビジネス(1952/米) | あたしはエスター、製薬会社の研究所で飼われてるチンパンジーよ。あたしの飼い主は若返り薬を研究中のバーナビー(ケイリー・グラント)って化学者の先生なんだけど、あたしが勝手にこっそり調合して冷水器に入れちゃったわけの分からない液体を、先生と奥さんのエドウィナ(ジンジャー・ロジャース)が知らずに飲んで、精神が20歳に逆戻りしてしまって大変な騒ぎなの。でも社長(チャールズ・コバーン)たちは、あたしの薬じゃなくて、先生が開発しかけてた何の効き目もない新薬のせいだと思ってるから、始末に負えないのよね。社長秘書のローレル(マリリン・モンロー)もいい迷惑だわ。…あっ、あたしの仕業だってことは、最後までヒミツね。 | [投票(1)] |
★3 | コルチャック先生(1990/ポーランド=独) | ワルシャワのユダヤ孤児院の院長で小児科医のゴルトシュミット博士、愛称コルチャック先生(ボイチェフ・ツォニアック)は国民的人気を集める作家でもあった。しかし、その栄誉はナチスドイツのポーランド侵攻と共に消滅し、ユダヤ人の彼は200人の子どもたちと一緒にゲットー送りになる。しかし信念の人であったコルチャック先生は、国外脱出を勧める周囲には耳も貸さず、子どもたちのために金や食料を金持ちのユダヤ人から集めて回る毎日だった。さらなる悲劇が彼と子どもたちを待ち受けているとも知らずに。 | [投票] |
★3 | スカートの翼ひろげて(1998/英=仏) | 1941年、第二次大戦中のイギリスの片田舎の村。戦争に駆り出された男性たちに代わって、都市出身の若い女性が3人、働き手として村の農場にやって来た。ケンブリッジ卒の秀才・アグ(レイチェル・ワイズ)、物静かなステラ(キャサリン・マコーマック)、奔放な生き方のプルー(アンナ・フリエル)と、それぞれ性格も育った環境も違う彼女たち。共同生活を通して親しくなっていった3人は、農場での労働や恋愛などを通して、都会のお嬢さんから逞しい女性へと脱皮していく。[111分/カラー/シネマスコープ] | [投票] |
★3 | ふたりのロッテ(1993/独) | ヴォルフ(ハイナー・ラウターバッハ)とザビーネ(コリンナ・ハルフォーフ)の夫婦が離婚した。夫婦の間にできた双子の女の子は、それぞれがひとりづつ引き取って育てることになる。そして10年後、父・ヴォルフに育てられたチャーリー(フリッツィ・アイヒホーン)と、母・ザビーネと暮らしてきたルイーズ(フロリアーネ・アイヒホーン)は、スコットランドでのサマースクールで偶然出会う。自分たちの出生の秘密がわかった二人は、お互いに入れ替わって、それぞれ相手の家に戻ることにした。自分たちの両親を再び結びつけるために…。 | [投票] |
★3 | ブラス!(1996/英=米) | イギリス・ヨークシャーの炭坑町は閉山の危機に瀕していた。失業への不安で町中暗い雰囲気の中、労働者たちのバンド「グリムリー・コリアリー・ブラスバンド」もまた解散の瀬戸際にあったが、指揮者・ダニー(ピート・ポスルスウェイト)はそれでも毅然とタクトを振っていた。そんなバンドに、この町出身のグロリア(タラ・フィッツジェラルド)が加わる。彼女は、炭坑の調査のため経営者側から派遣されてきた、労働者たちにとっていわば“敵”だった。アンディ(ユアン・マクレガー)ら他のメンバーは複雑な感情を抱きつつも、間近の全国大会目指して彼女とともに練習を重ねていく。[109分/カラー/アメリカンヴィスタ] [more] | [投票(2)] |
★3 | 河(1997/台湾) | シャオカン(小康、リー・カンシェン)は街で昔なじみの女友達(チェン・シアンチー)と再会する。アン・ホイ監督の映画でスタッフをしている彼女に頼まれ、川に浮かぶ死体役を引き受けたシャオカン。ところが、翌日シャオカンは痛みとともに首が曲がるという奇病にかかってしまう。医者に診せても効き目はない。これをきっかけに、バラバラだったシャオカンの家族が再びその絆を取り戻していくのだが…。[115分/カラー/アメリカンヴィスタ] [more] | [投票] |
★3 | 存在の耐えられない軽さ(1988/米) | プラハに暮らすトマシュ(ダニエル・デイ・ルイス)は自由奔放な女性関係を持つ外科医である。アーティストのサビーナ(レナ・オリン)とは肉体関係があるが愛しあっているわけではない。そんなトマシュは、ある日往診に出かけた町で、テレーザ(ジュリエット・ビノシュ)という若い女性と出会う。やがてプラハへ出てきたテレーザと同棲し、後に婚約に至るトマシュだが、サビーナとの関係はなおも続いていた。しかし、1968年に起こったソ連軍侵攻「プラハの春」が彼らの運命を大きく変えていくことになる…。 | [投票] |
★3 | 勝利への旅立ち(1986/米) | 1951年、インディアナ州の小さな町ヒッコリー。ここの高校のバスケットボールチームに、ノーマン(ジーン・ハックマン)が新しいコーチとして着任した。彼は10年ほど前までニューヨークの大学チームでコーチを勤めていたが、問題を起こしてコーチ業から身を引いていたところを、昔なじみである校長に拾われたのだ。最初のうち、彼の新しいやり方は保守的な町の空気と衝突するが、それまでただの酔っ払いだったシューター(デニス・ホッパー)をコーチ補佐に起用するなどの大胆な采配が効果を上げ、チームは生まれ変わったように勝ち進んでいく。1954年にインディアナ州チャンピオンになった実在チームの話を基にしている。 | [投票] |
★5 | シャイン(1996/豪) | オーストラリアの少年・デビッド(アレックス・ラファロウィッツ)は、ピアノの英才教育を父(アーミン・ミューラー・スタール)から受けていた。やがて成長したデビッド(ジェフリー・ラッシュ)は、努力の甲斐あってロンドンの王立音楽学校に入学するが、苛酷な演奏生活のために神経を病み、オーストラリアに戻る。施設で数年を過ごした後、少しづつピアノへ戻っていく彼は、ある日ギリアン(リン・レッドグレイブ)という女性に出会った。実在のピアニスト、デビッド・ヘルフゴットの半生を映画化。作中で演奏されるピアノ曲の数々はヘルフゴット自身が弾いている。ジェフリー・ラッシュは本作でアカデミー賞・ゴールデングローブ賞などの主演男優賞を獲得した。 | [投票(1)] |
★5 | パリのレストラン(1995/仏) | 30年間パリの片隅で営業してきた小さなレストラン、「ル・プチ・マルグリィ」が店をたたむ時を迎えた。オーナーシェフのイポリト(ミシェル・オーモン)と妻のジョゼフィーヌ(ステファーヌ・オードラン)の息子、バルナベ(ジャック・ガンブラン)は閉店の日、店の常連客たちを最後のディナーに招待する。集まった10名ほどの客は、イポリトの料理を堪能しながら、それぞれに持つこの店の想い出を振り返り、また現在の自分自身の姿をも見つめ直していく。[95分/カラー/ヴィスタ] [more] | [投票(1)] |
★4 | 早春(1956/日) | 杉山(池部良)は蒲田の自宅から丸の内の会社へ通うサラリーマン。毎朝通勤電車で乗り合わせるグループの中では「スギ」と呼ばれている。彼らは日曜日には一緒にハイキングに出かけることもあるような仲良しグループだが、その中の一人、キンギョというあだ名の若い女性(岸恵子)が、杉山が既婚であることを承知で彼に近づいてきた。何となく拒めずに受け入れてしまう杉山。そして、それはやがて杉山の妻(淡島千景)の気づくところとなり…。[144分/モノクロ/スタンダード] [more] | [投票(1)] |
★4 | 山椒大夫(1954/日) | 平正氏(清水将夫)は朝廷の意向に反して民に手厚い施政を執ったため、職を解かれ流罪となった。正氏の妻・玉木(田中絹代)と子どもたちの安寿・厨子王は連れ立って正氏のもとへ赴くが、途中で人買いに騙され、安寿と厨子王は丹後国の荘園領主・山椒大夫(進藤英太郎)へ売り飛ばされてしまう。やがて年月が経ち、山椒大夫に奴隷としてこき使われながら成長した安寿(香川京子)と厨子王(花柳喜章)は、母・玉木の消息を求めて荘園を脱走することを考えるようになっていた。[126分/モノクロ/スタンダード] [more] | [投票] |
★2 | いちばん美しい夏(2001/日) | 名古屋に住む女子高生・直美(真帆)は、両親も手を焼くほどの遊び好き。その両親も、母親に男ができて家を出てしまい、家庭は崩壊一歩手前の状態だった。父親は直美を、親類が開いている田舎の旅館に預ける。不満を言いながらもここを手伝いつつ夏休みを過ごすことになった直美は、軽い痴呆がある近所の老婦人・小出さん(南美江)と知り合い、普通の話し相手から、お互いに自分の昔話や夢を打ち明ける間柄になっていく。日本在住のイギリス人監督、ジョン・ウィリアムズの長編デビュー作。 | [投票] |
★3 | 宮本武蔵(1961/日) | 内田吐夢監督による『宮本武蔵』五部作の初編。関ヶ原の戦いで敗れた新免武蔵(たけぞう、中村錦之助)と本位田又八(木村功)は、お甲(木暮実千代)・朱実(丘さとみ)親子に救われる。この親子は、戦で死んだ侍から金目の物を盗って生計を立てていた。しかしある日、それを知った野武士たちが家を襲撃する。武蔵が彼らを撃退しているうち、お甲と朱実は又八を連れて逃亡するのであった。一人残された武蔵は、又八の許嫁・お通(入江若葉)と沢庵和尚(三國連太郎)のいる郷里・宮本村へ戻るが…。[110分/カラー/シネマスコープ] | [投票] |
★4 | 野火(1959/日) | 太平洋戦争も佳境のフィリピン・レイテ島戦線。野戦病院から、肺病を患っている田村上等兵(船越英二)が部隊に戻ってきた。しかし田村は食糧不足の部隊に復帰することを許されず、再び戻った病院でも追い払われる。仕方なく病院裏の林で寝起きするようになった田村は、ここで永松(ミッキー・カーチス)と安田(滝沢修)という兵隊と出会う。そんな折、この病院は米軍の攻撃を受けて壊滅。辛うじて生きのびた田村は、残りの兵たちと日本軍の集結地目指して逃げるのだが…。1961年ロカルノ映画祭最優秀長編劇映画賞受賞。[105分/モノクロ/シネマスコープ] | [投票] |
★4 | 炎上(1958/日) | 溝口吾市(市川雷藏)という青年が国宝・驟閣寺に放火した罪で取り調べを受けている。彼は寺の学僧で、住職(中村鴈治郎)の援助で大学にも通っており、はた目には何不自由ない生活をしているように見える。しかし、彼は生来の吃音症のため劣等感に悩まされ続けていた。亡き父親の縁で憧れの驟閣寺で世話になることになってから、その劣等感はやがて危険な方向へ導かれていたのだった。放火に至るまでの彼の身辺と心の動きを、溝口青年自身は回想する。[99分/モノクロ/シネマスコープ] [more] | [投票] |
★3 | エスパイ(1974/日) | 透視・念動力などの能力を持つ超能力者(エスパー)たちによって組織される、世界平和のための国際スパイ組織“エスパイ”は、東欧動乱の鍵を握るバルトニア国首相の暗殺計画を察知する。この計画は、同じく超能力者でありながらその力を破壊活動に使っている組織“逆エスパイ”の首領、ウルロフ(若山富三郎)の策動によるものだった。エスパイのメンバー、田村(藤岡弘)・マリア(由美かおる)・三木(草刈正雄)らは、東京で開催される平和会談に出席する首相の護衛に就くが、田村は敵の罠に落ち、その能力を失ってしまった。果たして彼らはその任務を全うすることができるのか? 東宝が『日本沈没』に続いて製作したSFアクション。 | [投票] |
★3 | 巨人と玩具(1958/日) | ワールド・ジャイアンツ・アポロの三大製菓会社によるキャラメル販売合戦は三つ巴の様相を呈していた。セール期間を控えて各社とも宣伝に躍起になる中、ワールドの宣伝課長・合田(高松英郎)と部下の宣伝部員・西(川口浩)は、街で見つけた特に美人でもない少女・京子(野添ひとみ)に注目する。合田の馴染みの写真家・春川(伊藤雄之助)を通じて売り出し、あっという間にスターになった京子を、ワールドは自社イメージキャラクターに祭りあげるが、やがて京子・合田・西の3人の思惑は徐々に食い違うようになり…。サントリーの宣伝マンから作家になった開高健の原作を映画化。[95分/カラー/シネマスコープ] | [投票] |