★3 | 洗濯機は俺にまかせろ(1999/日) | キザちゃんこと木崎敏郎(筒井道隆)は、東京の下町にある中古電器店の店員で洗濯機の修理が得意な朴訥な青年だ。ある雨の夜、夫と別れDJの仕事も上手く行かなくなった電器店の社長のひとり娘節子(富田靖子)が、捨てられた子猫のようにびしょ濡れで店に転がり込んできた。それからというもの、行くあても仕事もない節子はふらりと店に現れてはキザちゃんをからかって暇をつぶし始めたるだった。キザちゃんに思いをよせる向かいのパン屋のアルバイト店員秀子(百瀬綾乃)は、そんな二人の様子を見て気がきではない。第6回小説現代新人賞を受賞した宮崎和雄原作による同名小説の映画化作品。(102分/カラー/ビスタサイズ) | [投票] |
★3 | 香港パラダイス(1990/日) | ツアーコンダクターの真美子(斉藤由貴)は、香港ツアーの客安東(伊原剛志)が日本の展示会で香港の秘宝を盗んだ一味に関係がある男だとはつゆ知らず、そのイケメンに見とれ気になって仕方なかった。空港に着いた真美子一行に、中国語をあやつるヨレヨレコートの謎の男大石(小林薫)がつきまとい始める。どうやら大石の狙いは安東らしい。安東の仲間?それとも刑事?いやいや、秘宝を横取りしようとする悪者?。そんな時、ホテルで真美子は安東からデートに誘われたのだった。香港と東京を舞台に、秘宝「キング&クイーン」に秘められた謎をめぐり繰広げられるロマンチック&コメディ・アクション。(98分/カラー/ビスタサイズ) | [投票] |
★3 | SAWADA 青森からベトナムへ ピュリツァー賞カメラマン沢田教一の生と死(1997/日) | 沢田教一。1936年、青森市生まれ。報道カメラマンとしてベトナム戦争を取材。ピュリツァー賞、ロバート・キャパ賞、ハーグ世界報道写真展グランプリなどを受賞。70年、カンボジア戦線取材中にクメール・ルージュと思われる組織に狙撃され34年の生涯を閉じた。13歳の少年は新聞配達の金で初めてカメラを買い写真の魅力にとり憑かれ、やがて戦場へと赴た。サワダの短い生涯を、兄弟や妻、ライバルカメラマン、そして被写体となったベトナム人家族の証言をもとに追った長編ドキュメンタリー。監督は同じ青森出身で、後に『地雷を踏んだらサヨウナラ』を撮る五十嵐匠。96年度キネマ旬報文化映画ベスト・テン第1位。(115分/カラー)
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★3 | 運が良けりゃ(1966/日) | 貧乏長屋の住人、左官の熊(ハナ肇)、相棒の八(犬塚弘)、金貸しのおかん婆(武智豊子)、クズ屋の久六(桜井センリ)、あんまの梅喜(松本染升)、そして熊の妹せい(倍賞千恵子)が繰広げる喜劇。長屋の持ち主近江屋から、家賃の取立てを厳命された管理人源兵衛(花澤徳衛)だったが、熊たちは一向にとり合りあってくれない。それどころか逆に困り果てた源兵衛を助けてやろうと、住人たちは近江屋の道楽息子七三郎(砂塚秀夫)と組んで大騒ぎを起こすのだった。落語の「らくだの馬さん」、「寝床」、「黄金餅」、「付き馬」を元に山田洋次が翻案・映画化。(92分/カラー/ワイド) | [投票] |
★4 | 馬鹿まるだし(1964/日) | シベリアから復員してきた安五郎(ハナ肇)は行く宛てもないまま四国・瀬戸内の寺にぶらりと立ち寄った。寺には、やはり出征し戦死した息子を持つ和尚(花沢徳衛)と、その嫁の夏子(桑野みゆき)が暮らしていた。夏子に密かに思いを寄せた安五郎は、そのまま町にいついてしまい持ち前の愛想のよさと腕っ節の強さでたちまち町の人気者に。そんな折、安五郎は夏子の気を引きたい一心から、町工場の労働争議の仲裁を引き受けてしまう。藤原審爾原作、山田洋次脚本でテレビドラマ化された後、同年に山田監督が映画化。後に『男はつらいよ』シリーズでコンビを組む高羽哲夫カメラマンのデビュー作。(108分/カラー/ワイド) | [投票] |
★2 | ヒロイン!(1998/日) | 大阪の下町にある神路商店街。女手ひとつで娘(中尾貴子)を育てながら酒屋を切り盛りする百合子(室井滋)は、みんなから慕われる人気者。その商店街の近くに安売りで有名なスーパー長峰がオープン。商店街への嫌がらせが始まった。そんな折、百合子は配達先でママさんバレーチーム・ピンクサファイヤのリーダー紀子(中川安奈)と出くわした。二人は小学校の同級生で昔から犬猿の仲。なんと紀子はスーパー長峰のオーナー夫人に納まっていた。売り言葉に買い言葉。紀子の挑発に乗せられて百合子は寄せ集めでバレーボールチームを結成して、紀子に挑むことになってしまう。「なにわボンバーズ」の誕生!(100分/カラー/ワイド) | [投票] |
★3 | お染久松 そよ風日傘(1959/日) | 老舗の商家・油屋。一人娘のお染(美空ひばり)は、丁稚の久松(里見浩太郎)を連れまわして無邪気にはしゃぐお嬢様だ。跡取りの兄の多三郎(田中春男)は、遊郭がよいが絶えず遊ぶ金欲しさにお染の着物を持ち出すしまつ。兄の放蕩がいつまで続くのか占い師に見てもらったところ話は違う方へところがって、お染に大恋愛の機運ありと出た。しかも相手は身近な男だという。まさか久松?。久松には郷里に残してきたお光(美空ひばり二役)というれっきとした許婚が居るのだった。そんな折、多三郎が誘拐され身代金を要求する脅迫状が油屋に届いたからさあ大変。沢島忠監督のミュージカル時代劇。(91分/カラー/東映スコープ) | [投票] |
★3 | 頭上の敵機(1949/米) | 1942年、第二次大戦時。イギリス本土に駐留するアメリカ空軍第918爆撃隊はドイツの中枢軍需工場破壊のため危険を冒し昼間の爆撃を決行するが、敵の猛反撃に合い壊滅的な打撃を受けてしまう。作戦失敗の原因となった航空士のミスをかばう隊長ダヴェンポート大佐(ゲイリー・メリル)は解任され、大佐の親友サヴェージ准将(グレゴリー・ペック)が後任に就くことになる。サヴェージ准将は緩みきった基地内の規律を正すため容赦なく責任者を処罰し、搭乗員達にはきびしい訓練を課した。そんな中、先の作戦の失敗の責任をとり航空士が自殺し、隊員の間に不満が広がり転属を希望する者が続出するのだった。(132分/モノクロ) | [投票(1)] |
★4 | ストライキ(1925/露) | 1990年代初頭の帝政ロシア。巨大鉄工所で働く労働者たちは、劣悪な環境のもとで長時間・低賃金の労働に耐えかね密かにストライキ決行の準備を進めていた。労働者たちの不穏な動きを察知した経営者は警察と軍隊へ通報、謀議の末にスパイを送り込むことに難なく成功する。やがて工場は、このスパイの挑発行為により惨劇の場と化すのだった。セルゲイ・エイゼンシュテイン監督初の長編作品で、自らが提唱したモンタージュ理論を駆使し圧倒的な迫力で後世の映画作品に影響を与え、長編第二作の『戦艦ポチョムキン』とともに映画史に欠くことのできない作品となった。69年にはサイレント版も製作されている。(81分/モノクロ/サイレント) | [投票] |
★4 | いますぐ抱きしめたい(1988/香港) | マギー(マギー・チャン)は病院で検査を受ける間、しばらく置いてもらうために香港の九龍島にいる従兄のアンディ(アンディ・ラウ)のもとを訪ねた。今まで会ったことのない従妹の、突然の訪問に戸惑うアンディ。彼は地元の繁華街を牛耳るギャング組織のチンピラだった。おりしも弟分のジャッキー(ジャッキー・チョン)から電話が入り、夜の街へと借金の取立てに飛び出していった。暴力に明け暮れる闇社会から脱け出しマギーとの新しい生活を夢見ながらも、弟分ジャッキーが引き起こすトラブルに巻き込まれてゆく若者アンディの苦悩を描くウォン・カーウァイの監督デビュー作。(96分) | [投票] |
★5 | スターダスト・メモリー(1980/米) | 新作の評価が今ひとつだった映画監督のサンディ(ウディ・アレン)は次回作の方向性に悩みながら、自作が特集上映される映画祭の会場スターダストホテルへ向った。会場で熱狂的なファンの質問に応えながらサンディは、現実と幻想の中をさまよい始める。かつて彼の作品に主演し恋人でもあった女優のドリー(シャーロット・ランプリング)への思い。子供時代のへの郷愁。彼の幻想はとりとめなく広がり続け、会場で出合ったデイジー(ジェシカ・ハーパー)にも夢中になり始める。そんな時、現在の不倫相手でフランス人のイゾベル(マリー・クリスチーヌ・バロー)が、夫を捨て2人の子供と共に会場に現れた。(88分/モノクロ) | [投票] |
★3 | 野性の叫び(1972/米) | 1896年、ゴールド・ラッシュのアラスカ。犬ゾリで郵便を運ぶソートン(チャールトン・ヘストン)と屈強なシェパード犬バックの波乱の運命を描いたジャック・ロンドンの同名小説の映画化。数百キロ離れた町まで吹雪の中を走り続け郵便を届けたソートンは、犬を休ませるために町のボスの次の仕事を断った。腹を立てたボスは、犬ごとソリを盗み出してしまう。人手を転々としやっとソートンのもとに戻ったバックを連れて、彼も金を求めて旅に出ることにした。しかし、金を発見し欲に駆られる人間たちを軽蔑するように、バックは狼たちの遠吠えに応えて森の中に姿を消したのだった。そして、次にバックが姿を現したのは・・・(104分) | [投票] |
★3 | コールガール(1971/米) | 研究所の勤勉な学者グルマンが突然行方をくらまして数ヶ月たっていた。そして、彼の机からニューヨークのコールガールに宛てた読むに耐えない猥褻な手紙が発見された。グルマンには夫人のホリーすら知らない性的な秘密があったのだ。ことの重大さに気づいた研究所の重役ケーブル(チャールズ・チオッフィ)は、グルマンの親友で警官のクルート(ドナルド・サザーランド)に私的に調査を依頼した。ニューヨークに飛んだクルートは、市警の刑事トラスクがめぼしを付けておいた女優をしながら夜は客をとるダニエルス(ジェーン・フォンダ)という高級コールガールに近づき、同じアパートに室を借りて監視を始めるのだった。(105分) | [投票] |
★3 | エルダー兄弟(1965/米) | 西部のある町。保安官のビリー(ポール・フィックス)は騒動の予感に警戒を強めていた。母親の葬儀のために長男ジョン(ジョン・ウェイン)、次男トム(ディーン・マーティン)、三男マット(アール・ホリマン)が町に戻り、四男バッド(マイケル・アンダーソン・ジュニア)と再会。エルダー兄弟が久しぶりに顔を揃えたのだ。兄達の留守中に、父親は何者かに殺されエルダー家の牧場はヘイスティングス(ジェームズ・グレゴリー)一家の手に渡っていた。父の死に不信をいだき真相を探ろうとする兄弟達の先回りをするように、ヘイスティングは殺し屋を使って攻撃を仕掛けてきた。ヘンリー・ハサウェー監督の西部劇。 | [投票] |
★3 | 西部開拓史(1962/米) | 1830年代から50年間にわたる西部開拓史を、開拓一家の長女イーブ(キャロル・ベイカー)と次女リリス(デビー・レイノルズ)の波乱に満ちた人生と重ね合わせ、3代にわたって五つのエピソードで描いたシネラマ大作。他にジェームズ・スチュアート、グレゴリー・ペック、ジョン・ウェイン、リチャード・ウィドマーク、ヘンリー・フォンダ、カール・マルデンなど西部劇スターが総出演。監督もヘンリー・ハサウェイ、ジョン・フォード、ジョージ・マーシャルの3人が担当。アカデミー賞オリジナル脚本賞、サウンド賞、編集賞受賞作品。(166分)
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★3 | 誇り高き男(1956/米) | 1872年、カンサス州のある町。おりしもテキサスから牛の大群を率いたカウボーイ達が到着し、町はお祭騒ぎの賑わいだ。保安官のカス(ロバート・ライアン)が、治安を守るため目を光らせていたやさき、悪徳商法で一儲けをたくらむバレット(ロバート・ミドルトン)が町の酒場を買い取った。かつて保安官カスはバレットに命を狙われ、恋人のサリー(ヴァージニア・メイヨ)に説得されて町から脱出した過去があり、バレットはカスを臆病者と罵る。さらにカウボーイの一人サッド(ジェフリー・ハンター)も、丸腰の父を撃った仇としてカスの命を狙い始める。熱血保安官が、誇りをかけて悪に立ち向かう本格派西部劇。(94分) | [投票] |
★3 | リオ・グランデの砦(1950/米) | 1889年、メキシコとの国境にあるリオ・グランデ河近くの砦。騎兵隊のヨーク中佐(ジョン・ウェイン)は、河を越え侵入してきては領地を荒らし、またメキシコに逃げ帰るアパッチ族に手を焼いていた。そんなある日、ヨーク中佐の部隊に息子のジェフ(クロード・ジャーマン・ジュニア)が新米兵として赴任して来た。中佐は上官として分け隔てなく息子に厳しく接するが、そこへ中佐と別居中の彼の妻(モーリン・オハラ)が現れ、どうしても息子を除隊させたいと申し出るのだった。『アパッチ砦』(48年)、『黄色いリボン』(49年)に続くジョン・フォード監督の騎兵隊3部作の一編。(105分) | [投票] |
★3 | 氷の国のノイ(2003/アイスランド=独=英=デンマーク) | アイスランドの西北端、雪山とフィヨルドに閉ざされた村に17歳のノイ(トーマス・レマルキス)は住んでいる。彼はずば抜けたIQを持ちながら、学校や友人たちと馴染めない問題児だ。朝は祖母にたたき起こされて、昼は近くのレストハウスか本屋のオスカルの店で時間をつぶし、夜はアル中でタクシー運転手の父の愚痴を聞いてやる、そんな毎日だ。ところが、ある日レストハウスに新しい女の子が務め始めた。街からやって来た17歳のイーリス(エリン・ハンスドッティル)だ。イーリスはノイにささやいた「この村から逃げ出そうか」。アイスランドの新鋭ダーグル・カウリ監督の長編デビュー作。(93分/カラー/ヨーロピアンビスタ) | [投票] |
★5 | アンネの日記(1959/米) | 1942年、ナチのユダヤ人排斥の手をのがれオットー(ジョゼフ・シルドクラウト)は娘のアンネ(ミリー・パーキンス)と、その姉マーゴット(ダイアン・ベーカー)を連れてオランダ人の妻のつてを頼ってアムステルダムの工場の屋根裏に隠れ住んだ。同居人は親友のバン夫妻と息子ピーター(リチャード・ベイマー)。そして、ユダヤ人の歯医者デュッセル(エド・ウィン)だった。日ましに激しくなる空襲の下、連合軍によるヨーロッパ解放を信じながらひっそりと暮らす日々が続く。やがて多感な年ごろのアンネとマーゴットは、互いにピーターを意識し始める。アンネ・フランクの「アンネの日記」の映画化。(150分) | [投票] |
★4 | 戦火のかなた(1946/伊) | 連合軍イタリア上陸直前の43年7月から44年冬のドイツ支配からの解放までのエピソードを、イタリア本土を北上するようにシシリア、ナポリ、ローマ、フロレンツェ、フランシスコ派僧院、ポオ河の6つの逸話で構成したイタリアン・ネオリアリスモの代表作。靴を盗まれた米黒人兵、米軍兵士と再会する娼婦、戦火をくぐり恋人を捜す米軍看護婦、宗派の違う従軍牧師を迎えるカトリック僧、独軍によるパルチザンの処刑。それぞれの逸話は淡々と語らえながらも痛烈に戦争の悲劇を訴えかける。『無防備都市』と並ぶロベルト・ロッセリーニの戦争叙事詩。(114分) | [投票] |