マダムと泥棒(1955/英) | ★5 弦楽五重奏団に化けた5人の強盗団。彼らは一人住まいの人のいいおばあちゃんの家に、練習だと偽って部屋を借り、現金輸送車強奪作戦を計画する。作戦はまんまと成功したかに見えたが、人のいいおばあちゃんのおせっかいが悪者を窮地に陥らせてしまう…おばあちゃんのお節介で右往左往する悪党達のドタバタ振りがなんといっても見所。日本ではなかなか観られないイギリス産コメディ・スリラー。ロンドンのイーリング・スタジオで作られたイーリング・コメディと呼ばれる作品のうちで日本公開されたのはこれ一本(らしい) (モモ★ラッチ) | [投票(1)] |
オー・ブラザー!(2000/米) | ★3 1930年代、アメリカ南部で鎖につながれた3人の囚人が脱走に成功。途中、ノロノロと走るトロッコをヒッチハイクすると、体格の良いその運転手は盲目だった。彼は謎の予言を3人に残す。「おまえたちは宝探しの旅にでる。やっとの思いで宝も手にする。しかし、その宝は、おまえたちの求めていた宝とは違うであろう…」。詩人ホーマー(ホメイロス)の「The Oddyssey (オディッセイ/オディッセイア)」を下敷きとした(というフレコミだった:01年11月加筆)、コーエン兄弟の宝捜しアドベンチャー。 (カフカのすあま) | [投票(2)] |
ジョー・ブラックをよろしく(1998/米) | ★2 65歳の誕生日を控えたビル(アンソニー=ホプキンス)は、ある夜から不思議な声を聞くようになる。そしてその声の主(ブラッド=ピット)は彼の前に現れ、自分はジョー・ブラックという名前だと名乗る。ブラックは常にビルのそばに付いていたが、ビルの娘のスーザン(クレア=フォーラニ)と恋に落ちる。そんな折、ビルの独断が行きすぎであると、重役会議での決議が。ビルにとって、そしてスーザンにとっても運命の日は近づいてくる。 (甘崎庵) | [投票(1)] |
まぶだち(2000/日) | ★4 仲間たちと毎日”なんとなく”つるんでいたサダトモ(沖津和)は、誰にもこころを開こうとはしない。そんなサダトモを「人間にも満たないクズ」と罵倒する担任教師小林(清水幹生)に、サダトモは「クズでいいです」と言い放つ。そんな日常の中で起きた衝撃的な”ある事件”は、少年たちの関係とこころを変えていく。 (秦野さくら) | [投票(2)] |
髪結いの亭主(1990/仏) | ★5 12歳の少年アントワーヌは大の床屋好きだ。彼の目的はグラマーな女性理髪師に髪を切ってもらう事。垣間見える彼女の乳房に性への目覚めを感じ、将来は髪結いの亭主になる夢を抱くようになる。そして年を重ね中年になったアントワーヌ(ジャン・ロシュフォール)は、ある日美しい理髪師マチルド(アンナ・ガリエナ)と出会い、求婚する。
理想の女を1日中眺めながら暮らす日々は至福の時間であり、彼女もまた永遠に彼の心の中で愛され続けたいと願う。ふたりの至福の時はいつまでも続くかのように時は流れ、同時に人生の針も進んでゆく。90年ルイ・デリュック賞受賞。公開時のコピーは『かほりたつ、官能』 (sawa:38) | [投票(3)] |
I love ペッカー(1998/米) | ★4 ペッカーは、ママにもらった安物のカメラで、やはり親友が万引きしてくれたフィルムを使い、地元ボルチモアの愛すべき(自覚はないようだがかなり変な)人々の写真を撮ることに夢中。家族とも仲よしだし恋人の仕事ジャンキー、シェリーともラヴラヴだし、ご機嫌な毎日だ。ところがある日、バイト先の店を使ってその写真を展示したところ、ニューヨークのアートディーラーの目に留まり一躍アート界の新鋭?へと祭りあげられてしまう…。ジョン・ウォーターズの半自伝とも言われる(…って、これが自伝だったらちょっとアレだよな、な)87分。舞台となるボルチモアは監督の生まれ故郷で、彼の熱狂的なファンのあいだではニューヨークよりもありがたがられている。なんてね。 (tredair) | [投票(2)] |
穴(1960/仏) | ★5 1947年,フランス・サンテ刑務所の11棟6号室。ここに,別棟の修理のため,突然1人の新入りが加わった。先住は4人で雰囲気は良く,新入りのガスパールは「いい部屋に来た」と喜ぶ。しかし同時に自分に対するよそよそしさのようなものも感じ始めた彼に対し,4人はある秘密を打ち明けた。それは,「脱獄を企てている」という事だった・・。翌日,さっそく4人とガスパールは,過去に3度脱獄に成功しているロランの指示のもと「穴」を掘り始めた。互いを固く信頼し合っている4人にガスパールは共感し,4人も次第に彼を仲間として認めていく。 (ダイキリ・キューブ) | [投票(1)] |
アンダルシアの犬(1928/仏) | ★5 くわえ煙草のひとりの男(ルイス・ブニュエル)が剃刀を研ぐ場面からはじまる、悪夢のようなイメージ連鎖の数々。シュールで不可思議な世界を堪能する魅惑の17分、モノクロ。ブニュエルとダリが一緒にクリスマスを過ごしていた時に、ダリが「昨夜、掌をうようよしている蟻の夢を見たんだ。」と語り、ブニュエルが「何だって? 私は誰かの眼球を切った夢を見たんだ。」と応えたことから企画が始まったとのこと。何の討論もなく仲良く6日間で書きあげたというシナリオは「頭に浮かぶ第一番目のイメージを拾いあげ、反対に、文明や教育から連想されるものすべてを機械的に排除しつつ完成されたもの。」であるらしい。 (tredair) | [投票(9)] |
ナビィの恋(1999/日) | ★5 沖縄の小さな島に里帰りした奈々子(西田尚美)を、祖父(登川誠仁)と祖母・ナビィ(平良とみ)は温かく迎える。しかし祖父は、奈々子と同じ船で島にやって来た青年(村上淳)を気に入り、家に泊めてもてなすことに。さらに、やはり同じ船で到着した見慣れない老紳士が、実は何十年も前に島を追われたサンラー(平良進)という人物だったとわかる。彼はナビィと結婚の約束までした仲でありながら、二人が結婚すると災いを招くという占いによってその間を引き裂かれていたのだ…。[92分/カラー/アメリカンヴィスタ] [more] (Yasu) | [投票(3)] |