★4 | ドゥームズデイ(2008/英=米=南アフリカ=独) | 監督の趣味&リスペクト丸出し映画。引用作品をここまで手際良くミックスされると観念するしかない。画面のクオリティも高く、特に装甲車炎上までのバトルシーンとクライマックスのグロしつこいカーチェイスは水(金?)を得た魚(監督)然とノリノリで撮ってるのが想像できる。ただ、もう少しON/OFFの切り替えにメリハリが欲しかった気も。 | [投票(2)] |
★3 | しんぼる(2009/日) | やたら丁寧な演出で引っ張るだけ引っ張ったエスカルゴマン話の顛末の馬鹿馬鹿しさに爆笑。それまでこちらの「何か幽閉ネタとの重要なリンクがあるんだろう」との思惑を木っ端微塵にさせた清々しさに拍手。ただ、やはりそれ以降ラスト迄の飛躍っぷりがちょっと安易だったか。 [review] | [投票(2)] |
★3 | オーシャンズ(2009/仏) | 約2時間、海中・海上に暮らす生き物たちの映像垂れ流し。よっぽどの海生物マニアを除き、興味を持って観ていられるのはせいぜい1時間だろう。私は飽きてしまった。弱肉強食或いは食物連鎖の現実をオブラートに包んだ捕食シーンで濁す構成にうなだれているところに最強の捕食者日本人(だろ?)登場。私の心は一気に深海へと沈んで行った。 | [投票(2)] |
★4 | 松ヶ根乱射事件(2006/日) | 秋葉原や池田小の事件を見聞きした今となっては、抑制の利いた見事な乱射だったと思う。だが、その銃声は疲弊した田舎町の限界を打破するには空しすぎる程一過性のもの。再び何も無かったように登校する児童達の黄色い声がこだまするんだろう。時代・地域の気分を一若者の視点から切り取った遣る瀬無さ大湧出の佳作だ。もう観たくないけど。 | [投票(2)] |
★4 | 転々(2007/日) | コント的会話のまったり感が心地いいし、いい旅夢気分〜東京下町風景〜なのんびり感に癒される。でも月光仮面?がビル屋上から飛び降りた時点で「ああ、やっぱり夢気分で観てていいんだなと」そう確信すると全てにおいてツッコミ不要の楽ちんな精神状態に。細部の描写はやけにリアルなのに鑑賞後はファンタジーを観たとしか思えない。 [review] | [投票(2)] |
★3 | チェイサー(2008/韓国) | 所々強引な展開に「なにぃ!?」というそりゃないだろ感が湧いてきたし、追跡者としての落とし前も微妙な線。但し、全編を貫く主人公及び映像自体のソウル(魂&韓国)フルな熱気は是非邦画にも欲しいところ。もう少し犯人の異常っぷりやバックボーンに深度があれば更に良かったと思うし、何とも言えない徒労感にも磨きがかかっただろう。 | [投票(2)] |
★4 | 20世紀少年 第1章(2008/日) | 原作未読でテレビ放映特別版を鑑賞。カルト教団の社会的な蹂躙感不足や少年時代の記憶が都合良く蘇るのがなんか嘘臭いとは思うが、飽きずに楽しめた。その理由としては良くも悪くも昭和空想特撮世代の夢が、あの当時の仲間達の再会によって今現代に具現化されてしまうパラレル感に、憧憬・恐怖・郷愁がない交ぜになって押し寄せてくるからだ。 | [投票(2)] |
★4 | クレヨンしんちゃん 爆発! 温泉わくわく大決戦(1999/日) | 温泉の精が言う「温泉は体の垢だけじゃなく心の垢も落とす」に我々温泉天国日本の住人は納得する。みさえと喧嘩中のひろしが言った「湯に流そうぜ」なんてのはまさにコテコテ日本流の洒落だね。その温泉において拮抗する組織の両ボス。名前もそうだが、コテコテの脱力ストレート馬鹿っぷりが可笑しかった。そして「混浴主義」と書かれた掛け軸に、夢をみる。 | [投票(2)] |
★4 | ダイアリー・オブ・ザ・デッド(2007/米) | 「クローバー・フィールド」「REC」ときて今年の3大擬似ドキュメント作品(勝手にそう括っちゃってます)の最後を飾る本作。「クローバー〜」の破壊力・「REC」の過激性、って部分では及ばないが、良くも悪くも監督らしいメッセージ性は他の2作品には無い特色だ。古希間近のお爺ちゃんはグロも相当リキ入れてます。いいことです。 [review] | [投票(2)] |
★4 | パンズ・ラビリンス(2006/メキシコ=スペイン) | 過酷な現実からの妄想逃避だとしたら、やたらグロで複雑過ぎる気がする。私は端っから王女復活の物語と信じ切り、適度に可愛くも微妙に可愛くなくも見える少女(ものすごい美少女じゃないのがいい)の頑張り屋さんぶりに目を離す事が出来なかった。ラストの感慨深い表裏一体感に多大な貢献をした冷酷無比な大尉の存在も忘れてはならない。 | [投票(2)] |
★3 | スピード・レーサー(2008/米) | 俺的にはレース中よりそれ以外のドラマ部分の方が退屈しなかった。なんかもうレース映像は何でもありのオンパレードで、ドライブテクというより車が勝手に反応してくれてドライバーは歯食いしばったりヒャッホー!と雄叫びあげてりゃOKみたいな、人馬一体感の欠如。レース一家の団結・再生はガチなので尚更その乖離が目立ってしょーがない。 | [投票(2)] |
★3 | P2(2007/米) | オフィスビル地下駐車場が密室になる、というありそうで無かった舞台設定はなかなか目の付け所がいいねー。でもそれ以上に主人公の胸の谷間具合に目が行って(つーかそういうアングル多いし)この監督なかなか目の付け所がHね。待ってましたぁ!彼女は俺のもんだぜ!とばかりにワンちゃんも猛然と谷間に飛び込もうと試みるのだが… [review] | [投票(2)] |
★3 | デッド・フライト(2007/米) | 「スネーク・フライト」ゾンビ編といった感じの若干コメディ入った趣。良くも悪くも機内をフル活用するところは「エグゼクティブ・デシジョン」・顔つきや動きやらゾンビの特性は「デモンズ」を彷彿とさせる。それらは猿真似レベルで一つのホラー映画としての個性はあまりないが…。但し後半の勢いはOKで、座席拘束ゾンビの顛末には笑ったな。 | [投票(2)] |
★4 | クローバーフィールド HAKAISHA(2008/米) | 地響き・爆発・崩壊と言った人間が恐れるありとあらゆる物理的恐怖を、ギリギリラインの未確認的映像と凄まじい音響と共に目一杯つぎ込んで、こっちはかなり手に汗にぎりました。序盤のパーティーシーンのダラダラぶりに「??」を感じたのも今は昔って感じ。また、極限状態でもカメラ撮影に成功するのは「川口探検隊」の影響か? [review] | [投票(2)] |
★4 | バンテージ・ポイント(2008/米) | 勝手に予想してた「誰の視点が驚愕の真実を捉えるのか」みたいな期待は中盤に差し掛かる辺りで吹っ飛んだが、後半のカーチェイスのぶっ飛び様が見事にカバー!?連鎖反応を起す化学式をスピーディーに反復し超分かりやすく解説してくれたようなスッキリ感がいい。D・クエイドの渋さも光ったが、F・ウィテカーはやや頑張り過ぎだったような。 | [投票(2)] |
★4 | 顔(1999/日) | 妹殺し・母の病死・そして阪神大震災までをも主人公の自己再生におけるターニングポイントにしてしまう監督の心意気。自転車・水泳・お化粧・処女喪失・恋心とあまりにも遅咲きな主人公のこの世の春が、指名手配という厳冬と隣りあわせな不安感。その巡り合わせの末に主人公が選んだ道は力強く、そして監督の人に向ける優しい眼差しを感じた。 | [投票(2)] |
★4 | ブラッド・ダイヤモンド(2006/米) | ダイヤモンド紛争を結構真正面から捉えようとした骨のある社会派ドラマではあると思うが、市街戦の見せ方がハイクオリティだし、レオ君の射撃姿勢や動きやらが本格的でやたらカッコイイ。ワル男ぶりもなかなか板についてて、なんかいい歳のとりかたしてんなぁ、と。本来余計なロマンスも意外とジーンときてしまい、いい意味で掴み所がない。 | [投票(2)] |
★3 | 16ブロック(2006/米=独) | 最近の映画に良く見られる“シュイン!シュウィン!”といった感じのけたたましいフラッシュバックや、揺れ揺れの手持ちカメラ等は控えめで、何となく80年代後半〜90年代中盤辺りの佳作アクションぽい、ちょっと懐かしめな雰囲気。手堅すぎる演出ながら、B・ウィリスの方向性は「4.0」より間違いなくこっちのほうが似合ってる。 | [投票(2)] |
★5 | 太陽の傷(2006/日) | 本作は三池監督作品中「オーディション」や「極道黒社会」のように徹底したハードタッチで描かれている。殺された我が子の復讐を軸に、少年法・マスコミ・警察の危うさによって引き起こされる加害者と被害者の社会的ポジションの難しさ。有機的関係を失った人間の暴走。ホラーじゃないのにこの恐ろしさは何なんだ。主人公に共感したものの、俺的には2度と観たくない傑作だ。 | [投票(2)] |
★5 | アポカリプト(2006/米) | 家族というものの強固な絆・恐怖心・征服欲・そして怒涛の全力疾走等にみられる野性味。これら人間が本来持ち合わせるプリミティブな本能の全開と、疫病に罹った少女の言葉・生贄の儀式・“新しい始まり”といった啓示的なものが絶妙にミックスされ、ノンストップゴア逃走劇一本槍ながら鑑賞後に寓話性も感じてしまう大満足な作品だった。 [review] | [投票(2)] |