[コメント] クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦(2002/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
こんな映画をアニメで作られて、日本の映画人は悔しくないのか?ちったぁコレ観て、奮起しろ!! カラダについた垢を落として、古びたかび臭い着物を脱ぎ捨てて、ゴシゴシ洗ってお天道様が登る青空の下、物干しに干すのだ!
日本の映画業界の人は実際のトコロ、映画を観ない人が多いと聞いたことがあるが、コレだけでも観ておくべきだと思う。 トコトンダメになった今、現在作られている時代劇への回答、がココにはあるからだ。
何かというと鼻をすする下品な侍や、タダの薄汚い刀持った卑しい心根の男はココにはイナイ。 安心して観ていられる世界だ。
そもそも、侍という生き方を理解しなければ時代劇は成り立たない。 ソレを忘れた日本の映画業界人にこそ、観て欲しい。 トレンディドラマ仕立てにしなくても、すちゃらか話にしなくても、侍が侍であるだけで理解できる話もある。 なぜなら、実は、侍という人たちはこの私たちが今、住んでいる土地に住んでいたのだから。 この地平の続きに確かに存在したのだから。
その過去は決して「今」という時代とは隔絶されたモノでは無く、「今、ワシらが生きているこの場所」と、どこかで地続きな場所であるのだ。 この映画を観ながらそんな事を感じた。
だからこそ、あえて現代風に侍の姿にアレンジをくわえなくとも、その心情が理解できる。 その英断を下し、子供向けのアニメ映画で実践して見せた原恵一監督には勇気をたたえる拍手を送りたい。
戦国時代から現代まで、たかだか4〜500年。 そんな時間はこの歴史の中では「ついこの前」の事でもあるのだ。 この青空はきっと大昔の人も見た空の色。 人が人を思い、愛するとき、例えその目が悲しみに包まれていたとしても、青空はきっと見上げる人を優しく包んでくれる筈だ。
日本映画はかつて、そんな映画を沢山生み出してきたのではなかったか? そんな事ばかりを考えて観ていた。
それと、ミサエ・・・なんてイイ女なんだ。見事な反射神経。カッチョイイよ・・・ 廉ちゃんパパ・・・素敵な殿様だ〜〜(T^T)
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