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ジェリーさんのコメント: 更新順

★5アトランティスのこころ(2001/米)青く沈んだ冬の現在と、緑や赤や黄色が燦爛する1960年代の夏の風景の対比の素晴らしさ。隅々にまで意を尽くして作られた画面には驚嘆のほかない。母子が住む家が、不安定な坂の途中に置かれている、これは、実に映画的なミソである。 [投票]
★2クライシス2050(1990/日=米)後にも先にも、チケットを映画館から頂いて見にいった映画はこれだけ。とにかくもったりして起承転結の無い映画だった。チケット余ったのがよく分かる。[投票]
★5007/ダイ・アナザー・デイ(2002/英=米)今回は、いつものしゃれのめしたボンドではなく、シリアスなボンド。シリーズのよいところをとりこんでど派手なアクションに仕上げられている。 [投票]
★3芝居道(1944/日)戦中制作とは思えぬほど、セットが立派。最も体制翼賛的映画を作った東宝の中で、成瀬巳喜男は一見迎合的なストーリーを展開しつつ、「自分を失わぬ自分」というテーマを苦労して表現している。小さな針穴に糸を通す腕もまた腕だ。[投票(1)]
★5鶴八鶴次郎(1938/日)長谷川一夫山田五十鈴という花の主役二人の物語をここまでうまく回せたのも、佐平という脇役の設定と、それを演じた藤原釜足の見事な演技あればこそ。脇役がドラマを支えた傑作中の傑作としてずっと語り続けられてほしい。[投票]
★5シッピング・ニュース(2001/米)爽やかに泣かせる正調ハルストレム作品。脇役まで完璧な布陣。この映画における死は、次の生への期待を含むさらりとした軽みをもつ。一人の生き死になど何事もなく受け止めて動じない自然の描写がじつに素晴らしいからだ。 [投票(2)]
★4バースデイ・ガール(2001/英=米)ロシアという、ヨーロッパ人から見た新鮮な異文化的珍味を見事に調理。ニコール・キッドマンの生々しい実在感に魅せられているうちに、期待をどんどん快くはぐらかされて、全く類型のない作品を堪能することとなる。[投票(1)]
★2マレーナ(2000/米=伊)例によってやりすぎの演出なのだが、私刑シーンの編集のうまさと、この監督の他作品と異なりやっと共感できる人物(マレーナ)を登場させてくれたことだけは評価したい。 [投票]
★4あなたに降る夢(1994/米)安易さはあるものの、ハートウォーミングな映画はやはりいいものだ。これまでブリジット・フォンダを愛嬌に乏しい女優と思っていたが、ウェルメイドの脚本を得て役柄を完全に呑み込み実にキュート。 [投票]
★3穴(1957/日)京マチ子がつかみどころのない肉感性で映画をパワフルに牽引してしまう。美しさや品性や知性などの下に蠢く女の何かをポリフォニックに表現できる稀有の日本女優。[投票(1)]
★3その場所に女ありて(1962/日)司“クール・ビューティ”葉子を使った珍しいキャリア・ウーマン物ながら、志の低いストーリー展開にげんなり。卑屈な男たちの姿が情けないし、司自身も台無しだ。フェアな戦いの展開にしてほしかった。それに、あんな汚い部屋に住む一流OLいないって。[投票]
★5I am Sam アイ・アム・サム(2001/米)主役二人も子役ももちろんいいのだが、ローラ・ダーンダイアン・ウィーストの起用が大正解。 大泣きに泣かせる臭さもなく、親が子を思う気持ちも、子が親を慕う気持ちもボディ・ブローのように効いてくるので、さわやかに涙する。[投票(1)]
★5鉄道員〈ぽっぽや〉(1999/日)嘘だと思う人も多いかもしれないが、このタイプの不器用さに日本はいまだ満ち満ちている。この事実が、社会問題として描かれずに、一編の詩として描かれるところに映画の存在価値と限界とが両方現れている。追想の中でしか現れない大竹しのぶにただ涙、涙。[投票(1)]
★3ゴスフォード・パーク(2001/英=米=独=伊)イギリス貴族社会を裏表あますなく描き尽くそうとするエネルギーは相当なものだし、メイドや執事たちにフォーカスしたおかげで階級意識も生活実感レベルでよく伝わる。ただ、こんな時代や社会をなぜ今描きたくなったのかという創作意図は何?[投票]
★4満員電車(1957/日)サラリーマンものを日本で創始した小津安二郎を、ある部分、乗り越えた映画。ペーソスを超えて不条理感漂う作品となった。それは船越英二の異様にオートマティックな演技によるところ大。それと杉村春子、なにげにエロい小野道子[投票(1)]
★3おとうと(1960/日)どのカットにも、登場人物にぴったりと寄り添っている黒という色の限りない深み。これがいいんです。この色の存在によって、岸恵子 が、「姉」という意外に類例のない役柄をこなしきれている。[投票]
★3美女と液体人間(1958/日)何を言いたいのか焦点を絞りきれない感じがする。液体人間が単なる新種生物でしかなく、原爆との絡ませ方や刑事たちとの対決の形がはっきりしなかったせいだろう。白川由美 のバタ臭さと清楚さの同居した色っぽさは見ものだった。[投票]
★5スイング・ホテル(1942/米)傑作! アメリカの1年の祝日にことよせて繰り広げられるレビューという趣向が実に粋だ。フレッド・アステアビング・クロスビーという大スター競演もくらくらする。ベタなストーリーのリメイク版より数段上。[投票]
★4ガス人間第一号(1960/日)最後のシーンで燃え逆巻いているのは、B級映画の怨念ではないのか? 都会派コメディやロマンス映画路線が主流であった東宝映画の中で、特撮映画の意地が、怪獣キャラにも頼らず、長脇差のようにギラリと光る。セット・演技とも大変秀抜。[投票(1)]
★1処刑の部屋(1956/日)映画以前の問題であった。レイプした男に女がほれるなどと言ういい加減な幻想をのうのうと小説にした原作者を寵児にした時代は永久に去って欲しい。[投票(4)]