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エピキュリアンさんのコメント: 更新順

★3黒の天使 Vol.2(1998/日)全体としてカタルシスを生み出せないままに終わってしまった。天海のいたぶられ方が不十分なので、後半の反発力が弱いのかな。でも、天海が汚れきれなかった分を、担わされたかもしれない片岡礼子が、予想外に素晴らしかったと思う。最初の駐車上のシーンから素晴らしかった。もっと評価されていいんじゃないかな、と思いました。[投票]
★2変奏曲(1976/日)初期の平凡パンチとかのグラビアで高嶺の花だったモデル、麻生れいこさんの主演というだけで観る価値がある、っておもって観たんだけど・・。自己正当化をごにょごにょ呟く団塊世代の小児的な精神と、映画の時間にまったく鈍感な浅井慎平のカメラが、信じられないぐらい下劣で、呆れてしまった。でもれいこさんに1点。[投票]
★3噛む女(1988/日)まったく釈明を許さない桃井かおり演じる主婦のキャラは、素晴らしいと思った。ああいう人格は日本の映画ではあまり追求されたことがなかったのでは?と思った。まるで映画がどこから始まろうが、どこで終わろうが自分には関係ない、とでも言いたげな桃井の演技がいい(演技ってそういうもんだろうけど)。[投票(1)]
★5華氏911(2004/米)ブッシュ政権が情報を断定していないように、M・ムーアも慎重に断定を避けてる。にもかかわらず、ほとんどすでに公開された映像を再編集するだけで、意味の方向がこんなに違って見える、ということを示しただけでも、素晴らしいと思う。メディア、あるいは映像のリアリティそのものへの批判になってるところが素晴らしい。[投票(4)]
★5天井桟敷の人々(1945/仏)典型的なキャラなんて一人もいないのに、それぞれが一生忘れられないようなキャラとして確かに存在している奇跡のような映画。あるべきものが、そこにあり、起こるべき事がそこに起こる、その予定調和をあざ笑うようなストーリーは、ほとんど実人生のようだし。こんなに面白い映画つくれるなんて、想像もできなかった・・(笑)。[投票(1)]
★3黒の天使 Vol.1(1997/日)いつも素敵な廃墟を探してくる石井監督組だけど、この病院の廃墟はよかったー。埃っぽい床が雨で濡れて、そこに倒れ込んで擦り傷をつくったであろう華奢なヒロインで肘や膝に観ていてシンクロしちゃうし。でも、なぜか物語がスムーズに流れない。なぜだろう・・。因果関係を計算しすぎ?。意外性が予定調和になってるのかも。[投票]
★4不良少女モニカ(1952/スウェーデン)これ、当時だと少女が「悪」なのかもしれないけど、いまだったら少女は普通で、少年が「お子ちゃま」なんだよね。でも、モニカを描くベイルマンの演出には、それを予感されるような、モニカを反語として描いているような余韻が常にある。そこがこの映画の普遍性のような気がします。[投票]
★3イルマ・ヴェップ(1996/仏)最近の映画としては、珍しく監督のあからさまなマスターベーション作品。でも観る価値は逢ったと思う。マギー・チャンという女優がいかに偉大かよくわかったから。ほとんど死んでる画面に、彼女が出てくるだけで、フィルムが生き生きとするんだもん。ただ、そこに立ってるだけで!そんなにファンでなかったけど、感服しました。[投票]
★4夜がまた来る(1994/日)夏川結衣は劇場公開するなら脱ぐ(つまりVシネマじゃいやだ)と言ったそうだけど、役者としてのその決意が鮮やかに役と重なっていて美しかった。しかも、それなのになかなか彼女をアップで見せないいつもの石井監督も、意地悪でいい。石井作品の中では、このエンディングが一番好き。[投票]
★5仁義なき戦い 広島死闘編(1973/日)ニュース映画のような画質なのに、物語が進むにつれて画面の闇を少しづつ拾い集めて、最後に北大路の汗まみれの顔のテカり以外すべてに闇が広がってしまうと、それはなぜかとても分厚い闇に観えるのでした。その闇の量と反比例して梶芽衣子の顔をはじめはなかなかはっきりと見せない演出も、切なくて良い。[投票(2)]
★3フリーズ・ミー(2000/日)鶴見慎吾、北村一輝の演技は、特筆もの。それにバスタブでの殺人シーンも素晴らしい。でも、コレクションする動機とその課程と、そしてそれを見せる映像が、どこかちぐはぐで。前半はすごくいいけど、後半からコメディとスリラーの間をどっちつかずのとまどいが揺れ始めちゃうのね。[投票]
★4古城の亡霊(1963/米)なんか、この安っぽさが怪しくて、この映画を作ってる人たちってきっと普通じゃないなんだろうなー、そういう人が生きているこの世の中って、怖いー!と子供心に思わせられたのね。お祭りの「ヘビ女の屋敷」もそうだけどね。ロジャー・コーマンとかニコルソンというブランドを知らないで観たら、すげー怖いよー。[投票]
★4死んでもいい(1992/日)雨が吹き込む情事、バスルールでの死闘、悲しげなネオン、ふてくされながら欲望を捨てない女、日常の街の風景の中の小さな殺意、裏切られる純愛、報われない努力・・・。そういった石井監督の常套的な駒が、実話という接着剤で、必然性をもつ位置に定着してゆく。石井映画が、世界の北野映画を孕ませたことは間違いないんだけどな・・・。[投票(1)]
★4天使のはらわた 赤い閃光(1994/日)ストーリーがすごく良くできている上に、出来るだけ映像で語ろうとする石井監督の演出が冴えている。役者もすごくノッていて、このまま映画が終わらないで欲しい、と思う数少ない邦画。なのになぜ5点じゃないかって?それが自分でも解らなくて石井監督の作品を立て続けに観たんです。その結果は・・(つづく)←ってどこに?(笑)[投票]
★3恋は邪魔者(2003/米)ウイットとか粋とかを恥ずかしげもなく全面に出した60年代のコメディへのオマージュなのか再来なのか、まあ、そういうものを狙ってるんだろうけど・・・。当時のフィルムのようなテンポ感がないのはなぜ?安心してハラハラ、じゃなくて、安心してまったり、なんだよなー。でも、レニーに免じて3点にしちゃうもんね(笑)。[投票]
★5ジェイコブス・ラダー(1990/米)何度見ただろう。あまりに身近だったので、ここにコメント書くの忘れいてた。地下鉄の手。車のリアウインド。ディスコの女の子スカートの中。病院のストレッチャーのきーきーなるホイールと振動する頭部。氷のように痛い熱。どれも既視感があるのはなぜ?って思う自分が怖くなる。ああ、また見ちゃいそうな依存性のある悪夢。[投票(1)]
★4隣人は静かに笑う(1998/米)すべてを最後にもってきた映画ですよね。これが「普通」のエンディングだったらただのサスペンスものだったでしょう。私も一瞬凍り付いたけど、この映画はエンタテイメントを止めたんだよね。その勇気に1点です。でも、このエンディングを「意外性」を狙った娯楽と感じる人もいるかもね。いたら残念だけど。[投票(1)]
★1コンセント(2001/日)ありきたりな登場人物の性格と設定、説明のため以外に機能しない台詞、月並みな心理学や心療系の背景、みえみえのトラウマとプロット。ズームやCGで説明しまくりの撮影と映像。これほどおそまつな映画って久しぶりだったけど、最後どうなるのか怖いもの見たさでみたけど、ただただつまらないだけの映画だった・・。[投票]
★4ハリウッド★ホンコン(2001/仏=香港=日)フルーツ・チャンは、いつも路地をすごくきれいに撮る。彼が路地を愛してるのがわかる。『ドデスカデン』じゃないけどこの貧民窟が主人公なんじゃないかな。ハリウッドと貧民窟の対比による大きな空間設定。そういう大きな構図のなかで、フルーツは善と悪では人間は分けられない事を見せてくれる。素晴らしい。[投票]
★5ヌードの夜(1993/日)物語への観客の期待を裏切りながら展開するのは石井隆という人の基本なんじゃないか、と思うけど、それは映画にとってすごく大事なことな気がしてます。現実とファンタジーの境界を超えてからも、それを説明しない演出は観客を信頼している、というか、人間にはどんな出来事も耐えられる、という姿勢が横溢していて好き。[投票(1)]