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寒山拾得さんのコメント: 更新順

★3銀座二十四帖(1955/日)森繁の映画ジョッキーの見事さで語り継がれるべき作品。「東京は日本の植民地」「銀座の電気使用量は秋田市と同じ」「サヨナラだけが人生」。 [review][投票]
★3明日は月給日(1952/日)川島喜劇と松竹ホームドラマの奇妙な混淆物。老け役の日守新一による詠嘆は決して悪くないけど、前年の『麦秋』と比べれば腰が浮いていて見劣りがする。当然だろう、川島喜劇は腰が浮いているのが特色なのだから。 [review][投票]
★3アクト・オブ・キリング(2012/デンマーク=インドネシア=ノルウェー=英)ドミノ理論の存続する国のグロテスクが炙り出されており、テレビインタヴューの件は相当に気持ちが悪い。しかしどうにも隔靴掻痒の感が残る。 [review][投票(4)]
★4暖簾(1958/日)川島は立身出世を喜劇のモチーフとして肯定し続けた監督で、大島・増村世代とは一線を画している。本作はこの一面でもって成功した作品。 [review][投票(2)]
★0グラマ島の誘惑(1959/日)史実の過密着パロディなのだから、アナタハン島事件について何も知らないで点数をつけるのはフライングなのだろう。機会を設けて勉強したい。森繁を圧倒する宮城まり子の怪演が素晴らしい。[投票]
★3接吻泥棒(1960/日)好ましい喜劇で新珠三千代が冴えまくっているが、総じて型にはまっており、パクリを自白するかのように科白で引用される『グッドバイ』のほうがずっと面白い。[投票]
★3東京マダムと大阪夫人(1953/日)木造平屋建の二戸一住宅に連なる白ペンキの柵、転圧された道路の片隅で飼われるアヒル。オイルショック以前は、公園や学校でやたらとアヒルが飼われていた。あれは何だったのだろう。 [review][投票]
★5北朝鮮強制収容所に生まれて(2012/独=韓国)インタヴューとソウルの光景とアニメだけで鈍痛のような衝撃を観るものに与える、余りにも純文学的な傑作。 [review][投票]
★4特急にっぽん(1961/日)笠原にしてははっちゃけないホンだが演出は好調。縦横無尽に駆けまわる女子職員群とサイレントに擬した車窓越しのドタバタは、モノクロ・シネスコ史上最高レベルのものと思われる。少なくとも黒澤より凄い。[投票(1)]
★4愛の渦(2014/日)六本木のフォニーな夜を愉しめた人愉しめなかった人。撮影も音楽もVシネマ程度だがホンはすこぶる面白い。 [review][投票(4)]
★5人も歩けば(1960/日)笑いだけが残る煙のような喜劇。 [review][投票]
★3還って来た男(1944/日)冒頭の階段や子供とともに町屋を疾走するキャメラなど、川島印を追うだけで愉しいのだが、話は散漫。大風呂敷をまとめてしまう腕力は見られない。織田作への遠慮だろうか。 [review][投票]
★2まごころ(1939/日)水着姿で寝そべる小学生の背中を延々撮って、当時の観客も萌え萌えだったのだろうか。こういうのは生理的に駄目。大正浪漫全開の少女小説と日本刀マニアの出征に、ヤルセナキオもなすすべなしという感想。[投票]
★3濡れた欲情 特出し21人(1974/日)思いっ切り散漫にやろうという狙いは好ましいが決まらない。アングラ劇のパフォーマンスほか、ギャグが余り面白くないのがどうにもいけない。W主演が豪華。[投票]
★2土と兵隊(1939/日)本物の火器でバンバンと敵基地を破壊するモノホンの迫力たるやとんでもないものだ。 [review][投票]
★3白ゆき姫殺人事件(2014/日)冒頭、森の中に死体が転がっていたら『ハリーの災難』だが、作者の頭にはなかったのたろうか。序盤の皮肉な軽みで一貫していれば、平成版ハリーになり得たと思うんだけど。 [review][投票(2)]
★4そこのみにて光輝く(2013/日)高橋和也の狂気の物語でもある。指の臭い嗅がせるか普通。ああいう上役ってどこにでもいるものだが、そうか奴らも狂っているのか。 [review][投票(9)]
★3男はつらいよ 寅次郎紙風船(1981/日)テキ屋の生態に介入するかと思いきや肩すかし。同窓会と二人のゲストと、三つの筋書を併置して2時間に纏めましたという手際だけが見えて深みがなく、いかにも喰い足りない。岸本加世子の馬鹿っぷりは見事、彼女に救われている。[投票]
★5歓呼の町(1944/日)「今の若者は、辛いことに耐えるぐらい平気だよ」 [review][投票]
★3眠狂四郎無頼剣(1966/日)藤村志保が魅力的だし、伊藤−三隅による大屋根の決闘が悪かろうはずもがないが、六十万江戸庶民のためなどという唐突な抽象を60年代に呟かせる辺り、大映のスタンスが垣間見え、控え目に云って興味深い。[投票]