★4 | アルプススタンドのはしの方(2020/日) | 素直に心に響く正論だ。私はすでに「しょうがない」を繰り返し日々を送る年齢だが、確かに、そう言わない方が良い“時代(とき)”があった気がする。すべての大人はあのとき、そう言われたくなかったし、言いたくなかった、と心のどこかで後悔しているのだろう。 [review] | [投票(7)] |
★4 | HOUSE ハウス(1977/日) | 25年近く前、映画館でこの作品を観た時、何かが変わると感じた。それは間違えではなかったと、今思う。 | [投票(5)] |
★4 | ウォーターボーイズ(2001/日) | 前半はハズシまくり・・・でも、いつの間にか自分のペースに引き込む矢口演出はまあ良し。何よりも“感動”など歯牙にもかけず、おもしろければイイジャン的ノリを貫き通す姿勢は、今の日本映画にとって貴重。 [review] | [投票(13)] |
★2 | クール・ランニング(1993/米) | こんな志の低いコメディに、いちいち目くじら立てるのは野暮かもしれないが、コーチの過去の不正はいったい、いつ、どのように許されたのだろうか。競技スポーツに材をとる物語にも関わらず、アスリートたちに対する必要最小限のリスペクトすら無視され不快。
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★5 | 台風クラブ(1984/日) | 大人は子供達の不安と不満を混同する。彼らは、本当は不満など持たない。あるのは不安。だが、それを示すすべも持たない。なぜ、私達はそんな事も忘れてしまうのだろう。 | [投票(11)] |
★3 | サマーフィルムにのって(2021/日) | 話しの軸はラブコメvs.時代劇とタイムスリップ。季節はもちろん夏で舞台は学園(分かる人には分かる校名は三隅)、サークル、隠れ家、合宿、ゴールは学園祭。おのおの“専攻”を持ったオタクがコメディ仕立てで絡み合い。ライバル→同志/友情、そして成長。って。
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★4 | のぼる小寺さん(2020/日) | みんなで小寺さんを“見る”映画だ。小寺さんを“見て”いた迷える級友たちを“観て”いた私たちは、ラストショットで小寺さんの「心のうち」を“目撃”する。みんなと一緒に私たちが見たのはささやかな「幸福」だ。久しぶりにポジティブで素直な青春映画を観た。 [review] | [投票(4)] |
★3 | 十五才・学校4(2000/日) | 大人のための少年映画。観ているあいだ、山田洋次の催眠術は大人たちを心地よい世界へといざなう、が・・・覚めれば、そこには現実。 | [投票] |
★3 | 旅の重さ(1972/日) | 例えば父性を求める平成の少女たちは都市化した居住地と真の大都市の狭間を一見楽しげに行き来しつつ沈殿する。70年代の少女は家を出て彷徨うか、小説世界へ未来を見い出し突進した。正と負の差はあれ高橋洋子と秋吉久美子の鮮烈なデビューは飛翔だった。 [review] | [投票(2)] |
★5 | がんばっていきまっしょい(1998/日) | 青春とは何かのとりこになる無償の期間のことだ。陽光きらめくなか、波を切り進むポートのまばゆいシルエットは、不安に揺れるプチ家出少女の心を奪うには充分すぎる輝きを放っていた。70年代、田舎の県立高校の青春は確かにこうだった。不覚にも泣いてしまった。 | [投票(8)] |
★4 | 異人たちとの夏(1988/日) | かつて、どん詰まり野郎が特権のごとく振りかざした暴力が、完全に否定されてしまった現代社会において、男が現実から逃避できる先は、同じ匂いを放つどん詰まり女のもと。そして、無垢の愛情で受け入れてくれる父母のもと。なんとあやうくやっかいな性、男性。 | [投票(3)] |
★5 | アメリカン・グラフィティ(1973/米) | あふれる街の光。一夜の狂騒。やがて訪れる泥沼の戦争を、まだアメリカの青年達は知らない。 | [投票(10)] |
★4 | 河童のクゥと夏休み(2007/日) | クゥは漠然とした人間ではなく康一一家という個別の人に、自分たち河童との同質性を感じ恐怖心を克服する。康一は河童が持つ能力と特性を発見しその差異を自覚することで、クゥのあるべき幸福を理解する。「異文化理解」とは総体ではなく個別の問題だということ。 [review] | [投票(5)] |
★4 | 時をかける少女(1983/日) | 実は好きです。エンディングの唄うリレー。 | [投票(6)] |
★5 | 美しい夏キリシマ(2003/日) | 戦時下という名の日常。誰にとってもそれが日常である限り、その歪みは決して歪みではなく当然の日々であるという今の我々には想像しがたい過去の現実を黒木和雄監督は実に静かに見せてくれた。受け継ぎ、受け継がれてゆくべき体験的教訓映画。 | [投票(7)] |
★4 | 父と暮せば(2004/日) | 自分の存在自体が傷となってしまった美津江(宮沢りえ)の凛とした振る舞いが痛々しく、父の思いが死者からの願いへと代わる竹造(原田芳雄)のパッションが心を打つ。そして、伝えたいことがなかなか伝わらない黒木和雄の焦り。 [review] | [投票(3)] |
★4 | 時をかける少女(2006/日) | 不器用に時空を駆けまわったあげく、真琴は残された時という現実の中をみごとに駆け抜けてみせた。自分を待つ人のもとへと、流れ行く街並みを背景に疾走する少女。その先に、忽然と現れる青空いっぱいにふくらんだ入道雲。それは、アニメーションの原初的快感。 [review] | [投票(11)] |