川島雄三の映画ファンのコメント
町田のコメント |
貸間あり(1959/日) | 川島雄三の人間喜劇は起承転結を物語ることよりも「その場のその人々の間に流れる空気」を伝えることに重きを置いているのだ、ということがとても良く解る作品。フランキーと淡島の間に流れる空気の濃密さに(森繁贔屓の)俺は嫉妬してしまった。 | [投票(2)] | |
青べか物語(1962/日) | 泣きと笑い、虚無と熱気、そしてはじまりと終わりのなんとも絶妙な対比。それにしてもこの東野英治郎と加藤武は夢に出てきそうだ。 [review] | [投票(2)] | |
グラマ島の誘惑(1959/日) | 設定は面白いが社会風刺としても恋愛喜劇としても突き抜けたものがなくダラダラと続く印象。森繁の物真似演技は面白いが、フランキーのキャラは悲しいほど平板。 | [投票] | |
縞の背広の親分衆(1961/日) | 「セニョール、セニョリータでござんす。」過激に破綻したストーリを補って余りある森繁&淡島コンビの名口上・名啖呵。西村晃のVSフランキー、VS森繁のフラメンコシーンの馬鹿馬鹿しさ。 | [投票] | |
幕末太陽傳(1957/日) | 「居残りの左平次」こそ、転換期を迎えた日本映画界に生まれた太陽である。 [review] | [投票(4)] | |
接吻泥棒(1960/日) | 原作者に「俺は女はかけないからな〜」と言わせる辺り流石川島雄三。 [review] | [投票] | |
雁の寺(1962/日) | けして取り戻せぬ母性に、けして羽ばたけぬ空に、少年僧慈念が抱いた両義的な感情を、川島雄三は時に馬鹿馬鹿しささえ感じさせる突飛なカメラ視点から追求、代弁する。便所と墓場のシーンは圧巻。 [review] | [投票(3)] | |
しとやかな獣(1962/日) | 設定、カメラ、BGM、テーマ、キャスティングに5点!と思っていたが中盤以降急速に飽きが来た。 | [投票(1)] | |
喜劇とんかつ一代(1963/日) | 「嗚呼〜とんかつの〜油の滲んだ接吻をしようよ〜♪」けだし名曲である。上野御徒町界隈の名コック長にネイティブ加東大介がどハマリ。ストーリもいつになく解りやすく面白かった。 [review] | [投票(2)] | |
暖簾(1958/日) | 浪花屋が昆布の旨みを削り出すように川島は主演俳優の「巧み」を最大限に活用する。森繁の二役はどちらも血が通っていて素晴らしいが、特に次男坊・孝平のヒーローぶりに邦画最盛期でもあったこの時代の力強さを感じずにはいられない。 | [投票(1)] | |
人も歩けば(1960/日) | これは川島&フランキーが喜劇王キートン(『探偵学入門』『セブンチャンス』)に捧げたラブレターでしょう。落語ナレーションというか活弁で始るタイトルバックと真鍋理一郎のレトロメロディに心を鷲掴みにされた。が、本編のテンポは今一つ。 [review] | [投票] | |
夜の流れ(1960/日) | ひたすら陰惨な愛憎劇だが「足柄山の金太郎〜♪」の水谷良重が爽快。川島のアイデアだろう。衣装センスは疑問だが司&白川のコンビの美しさは日本映画のオールタイムベスト。表題も好きだ。 | [投票(1)] | |
洲崎パラダイス 赤信号(1956/日) | 原作からエッセンスを抽出し、それを映画的に映像のみで表現することにかけて、川島雄三に勝る人は、日本にはいない。物語のかたわらには常に、豊穣な文学性が寄り添っていて、だからラストの余韻もひとしおなのだ。この作品は特にね。 | [投票] | |
赤坂の姉妹 夜の肌(1960/日) | 軽佻にしても重厚にしても、躁と鬱が混在した川島映画が好きで、本作とか『花影』みたく、鬱ばかり際立ってしまった作品って余り好きになれない。成瀬や豊田と違って、川島がそれをやると、どんより暗くなり過ぎるんだなぁ。厭世観に説得力があり過ぎるんだ。 | [投票(1)] |