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[POV: a Point of View]
若尾文子〜美は乱調にあり

1990年、フランスの「ナント映画際」で「若尾特集」が催された時、ゲストとして招かれた若尾文子は、当地の人々の余りの歓迎振りに「ただ呆然とした」という。なぜなら、日本での彼女は(一部の評論家&マニアを除いて)ほとんど忘れられた存在であったからだ。それから10年後、埋もれかけた若尾文子は本国でも発見される。単なる「女優」としてではなく、今後益々「リアル」になっていく「女」の一人として。そしてまた、現代にあって本当に「肯定できるもの」を捜し求める一人の「人間」として。そんな彼女への「感謝」の気持ちを込めたささやかなPOV。ABCは映画の出来ではなく、スクリーン上における彼女の存在感&魅力に対する評価です。
C★3座頭市と用心棒(1970/日)この映画、出演するスターに肩入れし過ぎると素直に楽しめないでしょう。なぜなら、これは黒澤明の『用心棒』と、勝新を大俳優にした「『座頭市』シリーズ」の絶妙なるパロディなのだから。なお、映画の中で成熟した女性の魅力を発散している若尾文子もお忘れなく。投票(1)
C★3刺青(1966/日)』もそうだけど、増村による谷崎作品の映画化って「可もなく不可もなく」なんだよなぁ。この映画の若尾文子、演技がちょっとわざとらしくないか? 確かに美しくはあるが「妖艶」という域には達してないと思うのだ。ちょい辛口かな?投票(1)
C★3積木の箱(1968/日)この映画の真の主役は松尾嘉代梓英子との掛け合いで迫真の演技をみせる。しかし、(割烹着着せて地味にしてみても)若尾文子と牛乳屋が釣り合ってないなぁ。意地で若尾なんだね、増村君は。だから好きよ。投票(3)
C★2傷だらけの山河(1964/日)主人公がステレオタイプの悪玉になっている上に、ストーリー展開が単調。配役の面でも山村聰はハマリ役かもしれないが、船越英二は明らかにミスキャストでしょう。しかし、ネグリジェの似合う若尾文子に免じて2点。投票(1)
C★2日本橋(1956/日)市川崑が、溝口健二になろうとして果たせなかった失敗作。「芸術祭参加作品」だったから、変に気負ったのかね?警察官役の船越英二を除いて、登場人物のキャラがどれも平板。中でも、若尾文子の輝きを活かせ切れなかった罪は重い。投票(4)
C★2処刑の部屋(1956/日)当時としては斬新な映像だったのかもしれないが、今見るとパワー不足を否めない映画。 [review]投票
C★2男はつらいよ 純情篇(1971/日)残念ながら、山田洋二には若尾文子が使えなかったようで・・。マドンナの魅力がこのシリーズの全てだとはいわないけどね。 [review]投票(5)
この映画が好きな人達

このPOVを気に入った人達 (16 人)tredair AKINDO ルクレ 直人 movableinferno ぽんしゅう 檸檬 ぐるぐる 木魚のおと picolax 青山実花 マッツァ Santa Monica moot 町田