★4 | 巨人伝(1938/日) | 迷路のような路地でのスリラー演出、法廷でのコメディ演出、原節子&佐山亮のロマンス演出、苦悩する伝次郎のドラマ演出と、監督伊丹万作の手腕がこれでもかというくらい堪能出来る2時間7分の大長篇。伝次郎がここで見せるユーモラス演技は後の三國連太郎や西田敏行に多大な影響を与えたに違いない。 | [投票] |
★4 | 赤西蠣太(1936/日) | 志賀直哉の原作と比べると随分としつこくゴチャゴチャした印象を受けるが、知恵蔵=蛎太のハマリ具合は凄い。 | [投票] |
★4 | サラマンダー(2002/英=アイルランド=米) | ファンタジー映画に求められるリアリズム。ファンタジー映画に求められる風刺性。「規模」の大きさばかりが求められがちな21世紀型ファンタジーの良心。 [review] | [投票] |
★4 | 非情都市(1960/日) | 『妻は告白する』に先駆け実在手記を下敷きにした井手雅人脚本を鈴木英夫が冷徹演出。社会派ミステリとしてけして珍しく無い展開帰結だが、三橋達也演じるシニカルな主人公像は同年の『悪い奴ほどよく眠る』より数段先進的現実的で魅力的。 [review] | [投票] |
★4 | その場所に女ありて(1962/日) | クールビューティ司葉子と擦り切れたり媚びたり落ちていったりする同僚や姉との分水嶺が次第に崩れて往く様を冷徹に観察する鈴木英夫の代表作の一つ。企業サスペンスとしても秀逸。美術・音楽センス共に良好です。 | [投票] |
★4 | みな殺しの霊歌(1968/日) | 菅井きんや任田順好(沢淑子)に [review] | [投票] |
★4 | シカゴ(2002/米) | 原作ミュージカルの効果テキメンなプロモーションフィルムでもいいじゃない。映画版の肝はレニー・セルヴィガーの上昇志向に充ちたイナタイ顔立ち。字幕なんか無視して画面と音に集中するのがミュージカル映画の正しい楽しみ方。 | [投票] |
★4 | メリーに首ったけ(1998/米) | かつての和製プログラムピクチャーを思わせる魅力的なキャラクターにとっても良く出来た脚本。こういう映画をドンドン作って欲しい。 | [投票] |
★4 | モンド(1996/仏) | 画だけで、或いは「瞳」だけでドラマは成立することの証明。音楽や台詞の素晴らしさも然ることながら。 | [投票] |
★4 | 山の音(1954/日) | 父・山村聰に男として勝るところの一つもない息子・上原謙の自暴自棄が俺なんかにはとっても痛い。小津と成瀬を比較するに最適の素材。 [review] | [投票] |
★4 | 晩菊(1954/日) | 皮肉を利かせたつもりのストーリが今となっては陳腐化している杉村春子と上原謙のパートよりも、素朴で愚痴っぽい細川ちか子(と小泉博)と望月優子のパートの方が断然良く出来ている。 | [投票] |
★4 | 街の灯(1931/米) | 冒頭、除幕式のシーンで掛かる「ファンファーレ」の狂騒と哀愁。この物語の行く末だけではなく、他の全てのチャップリン映画を予告し体現する筋金入りの名曲だ。 [review] | [投票] |
★4 | 犬の生活(1918/米) | チャーリーの連れ合いとしてはクーガン君の方が遥かに上だが、作品としてはこちらの方が好ましい。 | [投票] |
★4 | 二百三高地(1980/日) | 戦前戦後、右左、映画の戦争の見方はそれぞれである。そして俺の愉しみ方は独立愚連隊佐藤允。豪華キャストと笠原と舛田の職人技には敬意を払うがさだまさしの歌唱には悪寒がした。 | [投票] |
★4 | 野獣都市(1970/日) | 三國に直接指導を受けた?と思しき黒沢年男の演技は前半に於いては素晴らしい。濡れ手をジーパンで拭きながら受話器を取るところなんか痺れた。高橋紀子を暴行するシーンも興奮する。それだけにラストは残念。時代と感情に流され過ぎ。 | [投票] |
★4 | みな殺しの歌 拳銃よさらば(1960/日) | 帰る場所を奪われた前科者青年の復讐、疑惑が疑惑を呼び自滅して行く七人の強盗集団。如何にもらしい題材を手堅く纏めた寺山脚本デビュー作。タイトルバックは秀逸、和製リタ・ヘイワース島崎雪子の妖艶さ、メタに彩られたショットも満載だが須川栄三のノワールものとしてはやや小振りな出来。 [review] | [投票] |
★4 | 緋牡丹博徒(1968/日) | お竜が「女であること」ことが明確に打ち出されたシリーズ初作にして実は最も完成度が高い作品。 [review] | [投票] |
★4 | 夜の蝶(1997/ベルギー) | いわゆる「SWITCH」もの。いや、そんな呼称があるのかどうか知らないが。とにもかくにもちくびは神様が作り賜うた最上等のSWITCHです。ヴェルベットの質感もいい。 | [投票] |
★4 | 恋山彦(総集篇)(1937/日) | 革命思想と特攻精神を同時に謳い上げた周到な時代劇。タテ移動カメラが捉える前半のクライマックスシーンに於ける彼の「動き」は全く以って神業的、あれはもう正しく「舞踏」だ。殺陣に入る直前の緊張感の漲りようが凄い。 [review] | [投票] |
★4 | 手袋の失われた世界(1982/チェコスロバキア) | 職人さん達の手作りの逸品なんて確かにもう滅多に見られませんよね。だから僕も週6回、名画座に行って「手袋の失われた世界」からの脱出を試みています。 | [投票] |