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ぽんしゅうさんのコメント: 更新順

★3こんにちわ20才(1964/日)戦後民主主義的男女関係に憧れ「性」を口にすることも辞さないが、実は古風な乙女らしさも心に秘めていて、その強さと優しさが母性となって男をリードしてくれる可憐な美女、というのが団塊世代青年を虜にしサユリストなる信者まで生んだ萌えのツボなのだが・・・ [review][投票]
★3こんにちは赤ちゃん(1964/日)グランド・ホテル』形式の群像喜劇を目指したのだろうが、即製企画の底の浅さが露見する雑なでき。とはいえ、逆に割り切ってしまえば学芸会的B級さが作品の味となって、時間つぶしには最適な娯楽作といえなくもない。いつになく芦川いずみも可愛いし・・・[投票(1)]
★4天然コケッコー(2007/日)都会の子供たちが終始感じているであろう不自由な遠慮が潜んでいる訳ではなく、といって兄弟姉妹のように時に度を越えて相手に踏み込むような無遠慮な関係でもない。そよ(夏帆)たちの連帯と距離は、まるで夏休みや正月に集まった従兄妹同士のように見えた。 [review][投票(3)]
★3勝利者(1957/日)北原三枝の踊りの下手さ加減は失笑ものだが、彼女を軸にした山城(三橋達也)、夫馬(石原裕次郎)の微妙な空気をはらんだ愛憎劇は、俗ではあるがなかなかの緊張感を醸し出す。山城の婚約者夏子(南田洋子)の達観ぶりも見事。[投票]
★2青春大統領(1966/日)素直に撮っていれば、それなりの映画になっていたかもしれないものを、素人同然のジャニーズなどを取り込んだものだから、サスペンス映画としても芸能映画としても中途半端な仕上がりになっいる。斜陽の中、小手先で勝負しようとする悪あがき映画。[投票]
★4ラスト・ショー(1971/米)終焉まぎわの停滞のなかでは、人との関係は疎になるが人への関心は密になるのだろう。だから時代の役割を終えた片田舎の男たちは、たかが高校生のフットボールに執拗にからみ、女たちはそれぞれの想いのなかへと視線を彷徨わせ時間をやり過そうとするのだろう。 [review][投票(1)]
★4ロビンソンの庭(1987/日)世の中が、自意識と欲望で成り立っていることを私達は知っている。そして、圧倒的な自然を前にしたとき、一瞬そのことを忘れることも。美しい結末だ。生きるものの力は全ての事象、すなわち自然の摂理の中で、存在と喪失を繰り返し、静かに、延々脈々と続く。 [投票]
★3純(1980/日)軍艦島が「疎」の象徴だとすれば電車内は「密」の体現。過剰な「疎密」の狭間で、ふれるべき対象を見失った青年(江藤潤)の意識せざる戸惑いは、確かに現代の青春像の断片を切り取っていると言えなくもないが、あまり共感できる物語ではない。[投票]
★2任侠外伝 玄海灘(1976/日)近藤(安藤昇)、沢木(宍戸錠)の腐れ縁はご都合主義的形式でしかなく、田口(根津甚八)の自棄にも凄みも悲しみもなにもない。つまりは、物語に背景と軸が存在せず、これでは韓国女(李礼仙)が有機的にからむ余地がない。[投票(1)]
★4剣鬼(1965/日)草花に注がれる愛情や、ずば抜けた健脚よりも、どこまでも主君に対して忠実であるということにおいて斑平(市川雷蔵)は犬なのだ。飼いならされた犬にも、一瞬にして相手を倒そうとする闘争心は潜んでいる。忠実なる者の本能的闘争心とは悲しさでもある。 [投票(2)]
★4剣(1964/日)時代に対する批判性と、精神主義への盲目的傾倒ぶりは教条的で、思想としてはとてもついていけないのだが、ストイックで硬質なルックの完成度は評価に値する。ただの硬派映画に成りかねないところを、市川雷蔵の繊細かつ硬度の高いクールさが支えている。 [review][投票(2)]
★3大当り三色娘(1957/日)相変わらず雪村いづみの能天気な突き抜けが清々しく、勝気な江利チエミが今回見せる心に秘めた純情さもなかなか健気。宝田明山田真二江原達怡の色男三人組みとの話しの入り組みぐあいも明るく楽しく、いかにも東宝な青春映画。[投票(1)]
★3ひばり チエミ いづみ 三人よれば(1964/日)シリーズ初期ではアイドルの域を出なかった3人も、こと女優としての実績を積んだ余裕が見え、ミュージカルにプラスしてラブコメディーとしての完成度も充実。宝田明夏木陽介岡田真澄高島忠夫の個性分けも定型ながら少女マンガ的面白さ。 [投票]
★3ブルーサンダー(1983/米)なかなかの予算のかけっぷりなのだが、マルコム・マクダウェルら悪党一味のずさんな計画と間抜けな行動ぶり、さらにマーフィー(ロイ・シャイダー)とスピード狂女のご都合主義な二人三脚アクションがたまらなくB級で実にほほ笑ましいのであります。[投票]
★4野良犬(1949/日)執拗に描き込まれる暑気は、善悪入り乱れ、いまだ終戦の行く末定まらぬなか、ひたすら明日を生き抜く人々が発する熱気の総体でもある。うだるような暑気のなか、白い背広姿をくずさぬ若き刑事(三船)の頑なさは、軍隊帰りの青年が未来を希求する強さの証なのだ。[投票(2)]
★3処刑の島(1966/日)ミステリーにしては話のアヤが足りず、告発ものにしては(どこに矛先を向けているのかはさっぱり分からぬが)いかにも底が浅い。見栄えだけ前衛を気取ってはいるが、その内容のなさに制作者たちの頭の中の空疎さが透けて見えるいかにも篠田らしい映画。[投票(1)]
★3眠狂四郎 女地獄(1968/日)田村高廣伊藤雄之助登場で個性がぶつかる狂四郎との三すくみ状態はなかなかの面白さ。シリーズでは久々の男臭さが漂い嫌がおうにも期待は高まるものの、終盤妙に話しが入り組みだして鬱陶しい。もっとシンプルでカッコいいチャンバラが見たかった。[投票]
★3眠狂四郎無頼控 魔性の肌(1967/日)タイトルに偽りなく、お約束のごとく登場のたびに柔肌さらす女優陣(門付けのお姐さんたちが間抜けで面白い)の旺盛なサービス精神のなかにあって、ただ一人純情お嬢ちゃんを貫き通す鰐淵晴子に渇!屋外ロケシーンの抜けの良さが際だって美しく心地よい。[投票]
★5ゆきゆきて、神軍(1987/日)激する信念と黙する信念。奥崎の制度破壊をも辞さない過剰な信念の前に、死した者と残された家族の名誉のためか、はたまた自らの護身のためか口をつぐむ元兵士たちの過剰な信念。戦場という状況の過剰さに人生を呪われた男たちの負の信念の対決が痛ましい。[投票(1)]
★1魔性の夏 四谷怪談より(1981/日)蜷川の「映画」としての演出意図がまったく不明。迷走し続ける坂本典隆のキャメラがそれを象徴している。よくもこんなバラバラの画を平気でつないだものだと感心する。夏目雅子の体当たり的一途さと小倉一郎の飄々とした存在感が僅かな救い。[投票]