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寒山拾得さんのコメント: 点数順

★1新雪(1942/日)将来の欠乏に耐える肉体を作るのダと国民学校の新教育方針「皇国民の錬成」を説く坊ちゃん風教師水島道太郎山口勇をチャーチルと呼んでぶん殴る。五所も藤沢恒夫もこんな好戦作を物しているのだった。女は黙って待っている月丘夢路の馬鹿馬鹿しいロマンス付。[投票]
★1心と肉体の旅(1958/日)「もう貴女に会えない女になっちゃったの」みたいな、信じられないほど下らない転落メロドラマ。阿蘇山ででもロケしたら格好つくだろうぐらいの企画なんだろう。気障の極まった葉山良二の鼻孔の開き具合ばかりが気になった。[投票]
★1非常時日本(1933/日)必殺デマゴーク荒木貞夫の演説実況と寸劇から成るバカ映画。本作は東京裁判の資料に採用された由。ネガが出回っているから証拠隠滅は無理だったのだろう。 [review][投票]
★1迎春花(1942/日=中国)戦中なのに丸々肥えたブルジョア子息近衛敏明が、ヘイコラする満州人の間を鷹揚に闊歩して退屈なギャグを飛ばしまくるというだけの、正視に耐えない愚作。 [review][投票]
★1不沈艦撃沈(1944/日)工場増産に係る典型的プロパガンダ映画で、余りにも見事なマキノ演出、終盤の狂騒的な群集劇は圧倒的で、技法は頂点を迎えている。才能の無駄使いとしか云いようがない。謹んで1点減点。表層批評ってのはこういうのも評価するのだろうか。 [review][投票]
★1白昼の死角(1979/日)演出から劇伴まで安い躁鬱病系で、基本シリアスなのに剽軽になったりメロウになったりするのが観客を小馬鹿にしているようでゲンナリさせられる。こういうのは優作映画ではキャラに上手くハマったものだが夏木勲には全く不似合い。二時間半の退屈地獄。 [review][投票]
★1米英撃滅の歌(1945/日)轟夕起子のジャズ批判「いけないわ、貴女がジャズを唄うなんて」で有名。音楽学校出の三人娘はジャズとアメリカをストレートに批判し続け、上海の中国人とアメリカ人への憾み節が延々と述べられる。敵の見えない精神論を語る本邦戦中映画の多いなか、堂々のプロパガンダ映画。 [review][投票]
★1化石の森(1973/日)石原慎太郎が『処刑の部屋』『完全な遊戯』系列を極めたゴミ屑。監督も「共感」して撮っているのだろう。 [review][投票]
★1日輪の遺産(2011/日)21世紀らしくカネに細かい『ひめゆりの塔』は、終盤に進むにつれて支離滅裂、安い感動のためにポンポン人殺すなよと思わざるを得ない。情に厚い処があって嫌いじゃない監督だけど、本作ではそれすら裏目に出ている。 [review][投票]
★1私を抱いてそしてキスして(1992/日)メロドラマとして観ても空疎だし、エイズ禍のリアルタイムの記録としても出来損ないで殆ど顰蹙もの。いったい、エイズ治療の勝ち負けを競ってどうするのだろう。『北京原人』を頂点とする90年代佐藤純彌の絶不調はすでに始まっていた。 [review][投票]
★1今日子と修一の場合(2013/日)何か全てが勘違いのうえに成立しているのではないのか。東京で抱擁していたら地震で相手刺したなんて無茶で東北大震災を語っていいものなのだろうか。思い出しただけで悪寒のするカンニング竹山のレイプシーンでもう1点減点。 [review][投票]
★1宇宙からのメッセージ(1978/日)小学校も高学年なら卒業するレベルの愚作。宇宙船が腹見せて地表を舐める丸写しショットやベバ2号なるR2-D2のパクリは、邦画の自尊心はないのかと情けなくなる。劇伴がショスタコーヴィッチの丸パクリなのも恥ずかしい。 [review][投票]
★1チャイナ・ゲイト(1957/米)愚かしいプロパガンダ映画。共産軍絶滅のために仏外人部隊が大活躍するが、製作年は仏軍のベトナム撤退の年であったという間抜け。フラーナット・キング・コール連れてこんなものも撮る経過は何だったのだろう。 [review][投票]
★1カンサス騎兵隊(1940/米)仕方のない奴隷制度賛美映画でアメリカ史の基礎資料の趣。トランプが云う「古き良きハリウッド映画」の筆頭格だろう。デ・ハヴィランドロナルド・レーガンの政治共闘も見たいものではない。 [review][投票]
★1エロティックな関係(1992/日)エロテックな関係』からコメディとエロを除いてアイドルPVで粉飾したリメイク。貧乏な若松映画から隔世の感があり、こんなのは誰が監督でも同じなんだろう。汚れたパリを撮ろうとしないお仕事モードはなぜか『寅次郎心の旅路』(89)と共通するものがある。 [review][投票]
★1必勝歌(1945/日)坂口安吾「堕落論」冒頭に引用される♪醜の御楯といでたつ我は はこの主題歌の歌詞、というのが個人的に発見。本作の、お国のために回収される空疎な善意の蔓延を観れば、お前ら堕落せよと云いたくなるのがよおく判る。安吾ファン必見。 [review][投票]
★1支那の夜(1940/日=中国)本作は情報局映画でないのだが、さらにひどいプロパガンダに見える。国が関与したかどうかはこの際関係なく、製作者がどうすり寄ったかが問題だと思われる。戦時下なのにピチピチに肥った長谷川一夫の魅力のなさは60年代の裕次郎を想わせる。 [review][投票]
★1風ふたヽび(1952/日)50年前後はミゾグチだってただのヨロメキドラマを撮っているが、時代の需要ということだったのだろうか。本作はまた恐ろしく下らない三角関係もので、画的にも退屈でまるでお話にならない。豊田の最低作だろう。 [review][投票]
★1音楽(1972/日)不感症の治療に病姦、死姦、近親相姦で「音楽が聴こえるわ」みたいな精神分析もの。屑と云ってはほめ過ぎだろう。鑑賞フィルムは赤化退色激しかったが修復の必要はまるで感じられず。 [review][投票]
★1母は死なず(1942/日)元祖『永遠の0』みたいなグロテスクな話で吃驚した。自助だけを先鋭的に問う、楢山節考の昔を理想化したような世界観。ナルセ最悪の作品。 [review][投票]