「小津安二郎」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
パラダイス:愛(2012/オーストリア=独=仏) |
「カタチとしての愛」という幻想を、無自覚な階級意識の果てに見出そうとする中年白人女の滑稽な焦り。その差別意識を逆手にとって「実利としての金」を得る黒人たちの卑屈なしたたか。そんな交歓が必然として生む孤独と寂寥に「欧州」が抱えた罪と罰が透ける。 (ぽんしゅう) | [投票(1)] | |
セックスバカンスに興じるオバン達もだが、現地の男どもの恥も外聞も無い買ってくれ攻撃の衒い無き生活本能と深層悪意。そういうパラダイスで自己開放し恥を晒した果てに垣間見える女の孤独地獄だがアイロニカルに見つめる毒視線は心なしか仄かな慈愛がある。 (けにろん) | [投票(1)] |