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江分利満氏の優雅な生活(1963/日)ファンのコメント

江分利満氏の優雅な生活(1963/日)が好きな人ファンを表示する

人情紙風船(1937/日)************

★5本当なら“新しい山中貞雄”誕生の転機となる作品だったかもしれない [review] (ペペロンチーノ)[投票(3)]
★5山中の演出が素晴らしいのは勿論だが…。河原崎長十郎の表現力には二度見て二度とも驚愕した。黒澤が『生きる』で志村喬に求めたのは確実にコレだろう。 (町田)[投票]
★5現存する山中の前二作に描かれた小市民やアウトローであることの幸せが、ここでは裏返しになって私たちを襲ってくる。仕官の道を断たれて豪雨に立ち尽くす河原崎長十郎の顔が闇に白く浮かび、私は画面に殺される。史上最も厳しい円環構造の映画。これは一篇の悲劇ではない。それは、永劫に続く。 (3819695)[投票(1)]
★4美術の集積度が窮乏の豊饒さに至る撞着は人間の鋳型の次元へ翻案され、無能の執拗な定義づけを始める。シニシズムは不幸の圧縮と加速には加担せず、長十郎を翫右衛門と対比させることで、ダメ男が退治されるまたひとつの撞着した浄化へと向かう。 (disjunctive)[投票(2)]
★4浪人海野(河原崎長十郎)と妻(山岸しづ江)に浴びせられる容赦なき仕打ちは、山中貞雄の過去の完全否定であり、止め処ない反抗心だけで突き進む新三(中村翫右衛門)の生き様は、将来の展望なき不確実さの具現だ。時代の空気と作家の足掻きが生んだ悲壮だろう。 [review] (ぽんしゅう)[投票(1)]
★4悪弊の淵に沈んだ庶民も山中の手に掛かれば、踏み付けられてもへこたれない独特のしたたかさを持った魅力的世界と描かれる。 [review] (G31)[投票(2)]
★3まぎれもなく日本を描いてるとは感じるのだが、ここで描かれたことがわからなくなってる自分も意識せざるを得ない。長屋はこういう感じだったんだろうなと思わせられた。 (coma)[投票]
★465年前の作品なのに、実にタイムリーな感じがしてしまった。それだけ世の中変わってないってことなのか。(02/11/22 池袋新文芸座) (太陽と戦慄)[投票(1)]
★5今さら作品について言及するほどの目巧者でもないが、ここで語られる人生は『丹下左膳餘話 百萬両の壷』と対で存在するからこそ美しい。人情は紙紙風船の如く軽く、壺を肴に遊び呆けるほどに豊かだ。どんなに世知辛い世情でも生は可能性に溢れ、戦地に散らすほどに軽くはない。 (るぱぱ)[投票(1)]
★5山中貞雄亡き後時代劇は死んだ」と溝口健二が言っているが、それもあながち大袈裟ではない気がする。 (Yasu)[投票]
★5可笑しくも悲しい、紙風船の様に吹き飛ぶ人生。 (もしもし)[投票(1)]
★3この世は人情紙風船。浮き沈みの激しい御時勢。ひと風吹けばサッと舞い上がるが、川に落ちでもすりゃ、そのままドンブラコ。期待で膨らんだ儚い夢も、しぼんでしまうのはあっという間。 (AONI)[投票]
★2確かに江戸の貧乏長屋の活写は見るべきものがある。しかし語られる物語の薄弱さが、自分を画面の外に踏みとどまらせたままだ。ペシミズムの羅列が如何に戦前の淀んだ空の色を移そうと、虚無は虚無から先に進むことはない。 (水那岐)[投票(1)]
★5シャレにならない今のご時世だけに、むやみにすすめるのをためらってしまう。 [review] (くたー)[投票(10)]
★5出口無しの貧乏地獄でも人々は矜持と楽観を手放さない。多くの人物を交錯させつつ、それらを抽出した脚本の妙と中村河原崎の体現する豊穣なダンディズム。ペシミスティックな怒濤の終局は山中の夭折と映画史的符合を成し神話的でさえある。 (けにろん)[投票(1)]
★3百萬両の壷』の幸せな余韻に浸ったまま観たら、あまりの救われなさに背筋の凍る思いがした。すごく良いけど、やっぱりこれが遺作ではチトサビシイ。もっと見たかった。 (リーダー)[投票]