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清作の妻 (1965/)

[Drama]
製作永田雅一
監督増村保造
脚本新藤兼人
原作吉田絃二郎
撮影秋野友宏
美術下河原友雄
音楽山内正
出演若尾文子 / 田村高廣 / 千葉信男 / 紺野ユカ / 星川黎子 / 清川玉枝 / 殿山泰司 / 潮万太郎 / 成田三樹夫
あらすじ時は明治時代。貧しさのため呉服屋の隠居(殿山泰司)の妾になっていたおかね(若尾文子)は、隠居が急死したために店から手切れ金を受け取って、母親と故郷の村へ戻る。そんな二人を卑しい者だと爪はじきにする村人たち。そこへ、軍隊へ行っていた村の模範青年・清作(田村高廣)が帰ってくる。清作は村の決まりごとに従おうとしないおかね親子を説得する一方、この親子に偏見を持つ村人たちから二人を弁護するような形になっていたが、やがてその過程で清作とおかねは愛しあうようになっていた。しかし、日露戦争へと傾いていく時代の空気は、二人の運命を大きく変えていく…。 (Yasu)[投票]
Comments
全29 コメント>> 更新順 採点順 投票数順
★5そう、ココは愛のない時代にアモール(愛の神)が住まう家。久々に観賞後、声を上げて大泣きする。 [review] (ボイス母)[投票(13)]
★5振り返りざまにみせる若尾文子の笑顔。 [review] (田原木)[投票(5)]
★5真のエネミーは夫。深く考えもせず、気軽に愛を口にする貴方が憎いから。 [review] (はしぼそがらす)[投票(4)]
★5主語が「私」か「我々」か。「私」を貫き通すカネにとって、清作が「我々の村」、「我々のお国」という避難場所に逃げ込み「私」として対等に向き合おうとしない限り二人の「私たち」の関係は成立しない。増村保造の蔓延する偽善愛への異議申し立て。 (ぽんしゅう)[投票(4)]
★5今観てもまったく古びていない旧共同体批判、ムラ社会に核弾頭を撃ち込む恋人たちの革命。日本的「馴れ合い」よりも愛という名の「孤立」を。そして「本当のめくらは誰か?」と問いかけるウルトラ個人主義者=モダニスト増村保造入魂の最狂傑作。 ()[投票(3)]
★5これは断じて反戦映画などではない。一個の純愛映画である。エゴイズムに充ちた愛など単なる自己愛だ、という人がいるけれどエゴのカケラのない愛だって単なる自己陶酔じゃないか。『清作の妻』見やがれ、と云いたくなる、そんな作品。 [review] (町田)[投票(3)]
★5増村のみならず日本映画の中でも最高傑作だと思う。こんなに最後まで圧巻された映画には人生で3本は出会えない気がする。愛とは孤独なもの同士が孤独のままに相手の孤独の温度を感じること。この映画に出会えて幸せなワタシ。 (超伝動エネルギー貯蔵)[投票(3)]
★5男にも女にも、人には一生を棒に振ってでも手に入れたいものがきっとある。恐ろしいまでに昂ぶる情念の渦。そして冷笑する人々の灰色の瞳と永遠の孤独。 (マッツァ)[投票(3)]
★5凄まじい出来の映画。このレベルの狂気に論理的に妥当性を与えて観客に共感させるというのは相当難しい事の筈だけど。 [review] (t3b)[投票(1)]
★5おカネと清作がはじめて対等に向かい合えたその瞬間、二人にはいかなる世間の嘲笑や迫害にも耐えうる覚悟ができたように思え、ひたすら涙がこみ上げた。 (太陽と戦慄)[投票(1)]
★5相手を打ち砕かんばかりに愛する。相手を永遠に自分のものとするために、そのものを壊してしまう。究極の愛の形はエゴイズム。 (木魚のおと)[投票(1)]
★4他人を卑下し、その薄っぺらな優越感にしか幸せを見出せない人間たち。それが人間の性であると増村はさりげなく主張しつづける。退屈からは甘ったるい恋しか生まれないが、極限からは壮絶な愛が生まれる。それも人間の性。 (フライヤー1号)[投票(5)]
★4まっとうな愛情が、わずかな心の傷から、壮絶な愛憎にすこしずつずれ込んでゆく様が、すごく緻密に描かれていて感嘆。若尾文子の狂ってゆく時の眼が、すごい。 (エピキュリアン)[投票(4)]
★4ふぅっ、息苦しい。この映画を見た人の大半は、若尾文子が「狂っている」と感じるだろう。しかし、実はそれは「若尾が狂っている」のではなく、現実世界の関節が外れてしまっている何よりの証拠なのだ。あぁ、外の空気を吸わせてくれ。 (若尾好き)[投票(3)]
★4こんな連中が先祖なんだよな,日本人は! (死ぬまでシネマ)[投票]
★3これが「アダムとイヴ」の話であることは明らか。楽園から追放される二人。そこから始まる新しい歴史。増村は戦後の日本映画において稀有な個性の持ち主だった、と改めて思う― [review] ()[投票(5)]
★3ラストで喋りすぎる田村高廣と、アーとかウーとかで演技になる若尾文子 (Aさの)[投票(3)]
★3戦争(国家)に浮気した夫と彼を取り戻したかった妻。[銀座シネパトス1] (Yasu)[投票(2)]
★3「好きなものは好きだからしょうがない!」 [review] (たかやまひろふみ)[投票(1)]
Ratings
5点35人***********************************
4点19人*******************
3点13人*************
2点1人*
1点0人
68人平均 ★4.3(* = 1)

[この映画が好きな人]

POV
若尾文子〜美は乱調にあり (若尾好き)[投票(16)]日本映画再発見の旅 (ボイス母)[投票(8)]
脚本家・新藤兼人 (ぽんしゅう)[投票(6)]むかし殿山、いま柄本。 (ぽんしゅう)[投票(4)]
身も心も燃やす恋愛映画決定版! (ボイス母)[投票(3)]
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