★2 | 王妃の紋章(2006/香港=中国) | 五代十国時代の中国。重陽の節句を前にして宮殿は賑わっていたが、王妃(コン・リー)の顔色は冴えなかった。彼女が定められた時刻に飲まされるのは、国王(チョウ・ユンファ)によって調合を進められている「秘薬」…それが、王妃が密かに情事を重ねる皇太子(リィウ・イェ)との罪の行為への罰であることを、既に王妃は知っていた。そんなところに、遠方で敵国との戦闘を重ねていた第二王子(ジェイ・チョウ)が帰城するが、彼は城の中の殺伐たる空気に驚く。王妃が宮廷服に縫い付ける菊の紋章は、果たして何を意味するのか?血塗られた王家の一日を描くサスペンス作品。〔114分/カラー〕 | [投票] |
★4 | クローバーフィールド HAKAISHA(2008/米) | その年、5月22日。ニューヨーク・セントラルパークと呼ばれた一画を襲った惨劇を綴る一連のフィルムが「クローバーフィールド事件」として国防省に保管されている…。ロブ(マイケル・スタール・デヴィッド)は会社副社長の辞令を受け、日本に派遣される前にパーティーに出席することになった。ハッド(T・J・ミラー)は彼のためにパーティー出席者のコメントを録ることを頼まれ、その実前々から気になっていたマレーナ(リジー・キャプラン)の気を引くためにその作業を請け負った。そして宴たけなわともなったとき、突然の轟音にニューヨークが揺らいだ。表通りには「自由の女神」像の首が無残に転がっていた…。その真相は?[85分/カラー/ヴィスタ] | [投票] |
★2 | はなれ砦のヨナ(2006/日) | はなれ砦と呼ばれる断崖の古城。ここに少女ヨナ(三橋加奈子)と兄スタン(岩崎征実)が人知れず暮らしている。そこに辿りついた少年ガルダ(KENN)は、ヨナに手を出そうとして兄の手で痛めつけられ、地下室に幽閉される。魔女と呼ばれる程の超能力を持ち、人身売買屋に始終狙われていたヨナにしてみれば当然の処置だった。だが、軽々と罠を逃れ、王政府からの使者という身分を明らかにするガルダ。彼の真意は何処にあるのか。〔34分/カラー/ヴィスタ・サイズ〕 | [投票] |
★4 | MONGOL モンゴル(2007/独=露=カザフスタン=モンゴル) | モンゴル、12世紀。騎馬兵を束ねるある部族の長、イスゲイ(バ・セン)は、我が子テムジン(オドニャム・オドスレン/浅野忠信)を終生の夫に選んだボルテ(バエルトセッセグ・エルデンバット/クーラン・チュラン)の集落からの帰途、ある部族長に毒酒を呑まされ絶命する。その部族長に不敵な眼差しを向けるテムジンに、彼は成人後首を刎ねると言い残して去った。だが、テムジンの前には心強い盟友、ジャムカ(アマボルド・チェムシンバラール/スン・ホンレイ)が現われる。彼らの関係は、今後この国家を揺るがす一大紛争へと発展してゆく。[120分/カラー/スコープ] | [投票] |
★3 | うた魂♪(2008/日) | 高校合唱部のソプラノリーダー、かすみ(夏帆)は、歌っているときの自分が大好きなお調子者のナルシスト。彼女は、同級生・牧村(石黒英雄)に彼女の歌う顔を写真に撮らせてほしいといわれ、快諾する。だが、牧村が撮ったのは熱唱するかすみの珍妙なアップ写真であり、それを見た学友達は「産卵するサケ」と評するほどの代物だった…。すっかり落ち込んだかすみは、全国コンクールを前にして臨時顧問(薬師丸ひろ子)に退部を申し出るが、夏祭りでの出場は約束させられる。そこで出会った他高校のヤンキー合唱部長・権藤(ゴリ)は、かすみの高校の合唱の素晴らしさを誉めるが、それを一人で台無しにしているのがかすみだと言い放つ。[120分/カラー] | [投票] |
★3 | 鳳凰 わが愛(2007/日=中国) | 1914年。リュウ・ラン(中井貴一)は政府のお偉方に手をかけ、15年の懲役に服することとなった。彼の恋人はお偉方の妻であったのだ。彼を訪ねてきた妹は男に犯された挙句自害し、憤った彼は脱獄せんとして果たせなかった。そんな時夫を殺した女囚チョウ・ホン(ミャオ・プウ)は囚人たちの前で反省文を読み上げさせられるが、リュウはその偽善を笑う。この時からリュウとホンの間には特別な絆が芽生え始めていた。リュウの数少ない友人であるリァン(グォ・タォ)は無実を訴え続けて久しいが、リュウは執拗に脱獄を図り続ける。だが、ホンの存在がそれを阻んでゆく。[121分/カラー/ヴィスタ] | [投票] |
★2 | ルネッサンス(2006/仏=英=ルクセンブルク) | 未来のパリ。アヴァロン社の優秀な社員である美女、イローナ(ロモーラ・ガライ)が誘拐された。パリ警察は早速極秘調査に乗り出し、カラス警部(ダニエル・クレイグ)がその陣頭に立つ。参考人として出頭を命じられたイローナの姉・ビスレイン(キャサリン・マコーミック)は署から行方をくらまし、独自に妹の追跡を進めるが、在る夜カラスのアパートに侵入したことで取り押さえられる。カラスへの憎悪を消し、この都市のどこかに幽閉された妹を助けるため、ビスレインはカラスとの共闘を誓う。だがイローナを攫った犯人の心には、秘められた過去の傷が存在していた。[106分/パートカラー/ヴィスタ] | [投票] |
★2 | 17歳の風景 少年は何を見たのか(2004/日) | 少年は一人自転車を走らせる。野球部に属した17歳の少年(柄本佑)…彼の前には常に母親がおり、少年は彼女を撲殺した。彼は大戦中、国家のために外国軍と戦い抑留された人々のことを語る老人と出会う。政府のやり方に不満を持つ漁師達と火を囲む。雪に閉ざされた道で足をくじいた朝鮮人の老婆を背負う。「何故お前達は、そんなに群れているんだ?」羽ばたいてゆくカモメの群れ。そして自転車のチェーンは切れ、少年は崖下に自転車を投げ落とす。「ゼツ、ゼツ、ボウ、ボウ、絶望、望…」[90分/カラー/ヴィスタ] | [投票] |
★4 | ノーカントリー(2007/米) | アメリカ=メキシコ間の国境沿いの田舎町。ある保安官が、麻薬取り引きに関わった男、シガー(ハビエル・バルデム)を捕らえたものの手錠で首を締め上げられ、逃亡されてしまった。同じ頃、ハンティングの途中で偶然麻薬取り引きの現場であった場所に近づいた男、ルウェリン(ジョシュ・ブローリン)は二台の車の回りにてんでに転がっている死体とともに、手付かずの大量の麻薬とトランク一杯の札束を発見する。出来心でトランクを持ち帰ったルウェリンだが、その日より彼はシガーに執拗に尾行されるようになった。そして彼らを巡って惨劇は幾度となく繰り返され、老保安官ベル(トミー・リー・ジョーンズ)は一刻も早い解決のために立つ。[122分/カラー/スコープ] [more] | [投票] |
★2 | 夕笛(1967/日) | 戦前のある城下町。若菜(松原智恵子)は、家の椿を見に来た青年・島村(舟木一夫)から、昔この家に住んでいたことを教えられる。彼は両親を失い、代わりにニシン漁で儲けた筒井家がこの家を買ったのだ。高校の卒業旅行で再会した二人を、若菜の兄で小説家の巳代冶(小高雄二)は宿に迎え、お互いに惹かれあう彼らを祝福するのだった。だが、若菜の父は名家の御曹司に嫁がせることにした、娘の恋を許さなかった。巳代冶は島村に妹を略奪しろと煽るが、彼と島村はその日治安維持法違反容疑で逮捕され、その間に若菜はむりやり高須賀家に嫁がされる。だが、花嫁となった若菜は島村への思いを胸に抱き続けていた。[91分/カラー/ワイド] | [投票] |
★4 | 恋するマドリ(2007/日) | 姉と暮らしていた大学生・ユイ(新垣結衣)は、その姉の突然の出来ちゃった結婚によって引越しを余儀なくされた。彼女が移り住むアパートに家具を運んでもらっていたとき、上の階の大野(松田龍平)という少々無愛想な青年に出くわす。元の家を解体指揮してくれるという温子(菊地凛子)という女性と話をしていたユイは、課題の椅子のデザインをアドバイスしてもらい、一気に親しくなるが、彼女が恋人と別れてインドに旅立つことを知る。そんな折、自分のせいで友人の骨を折らせるという事故に遭ったユイは、代りに出かけたバイト先の研究所で偶然大野に出会う。彼はそこの主任研究員で、温子の彼氏でもあった。〔113分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |
★3 | ペネロピ(2006/英) | 妙齢のレディ、ペネロピ(クリスティーナ・リッチ)には秘密があった。5代前の先祖が邪険に扱って自殺せしめた家政婦の母親が、この家に生まれる娘は豚の鼻と耳を与えられるように、との呪いをかけたのだ。父(リチャード・E・グラント)と母(キャサリン・オハラ)は懸命に見合い相手を集めてくるのだが、ペネロピのご面相を見るなり誰もが震え上がり、外へ飛び出してしまう。名家の出であるエドワード(サイモン・ウッズ)も例外ではなく、誰しもに豚女だとふれ回って妄想狂扱いされ、意地になって新聞に記事を書かせるほどだった。「呪いは"仲間"が愛を誓ったとき消える」。ペネロピはそれを果たせるのか…。[101分/カラー/スコープ] | [投票] |
★3 | 明日への遺言(2007/日) | 第二次大戦後。東海軍司令官・岡田資中将(藤田まこと)は、名古屋ほか東海地区に無差別空爆を行い乗機から脱出した米軍兵士を、略式裁判の後処刑した罪でB級戦犯と認められ、米軍によって裁判にかけられた。真っ向から裁判に立ち向かう岡田は、妻である温子(富司純子)ほかの家族を心の支えに、「法戦」に挑んでゆく立場を固めた。弁護人フェザーストン(ロバート・レッサー)の公平な弁護に心強いものを感じつつも、主任検察官バーネット(フレッド・マックィーン)の執拗な糾弾に、岡田は総てをおのれの責任とし、若く将来ある部下達が一人として命を失うことが無いよう、仏の慈悲をよすがに発言を続けるのだった。〔110分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票(1)] |
★2 | 牡牛座 レーニンの肖像(2001/露=日) | 1918年。モスクワより遠く離れた小村に、レーニン(レオニード・モズゴボイ)は半身不随状態の身体で療養を目的に滞在していた。妻(マリヤ・クズネツォワ)は廃人となりゆく夫の身を思いやることしかできず、医師(レフ・エリセーエフ)は定期的な診断を繰り返すのみである。いつになったら回復するかと苛立つレーニンに、医師は「17×22」の掛け算が出来るようになれば回復だ、とのみ答えるのであった。そんな彼の別荘を客人…スターリン(セルゲイ・ラジューク)が訪れるが、電話がかけられないこと、所望した自殺用の毒薬が届かないことをレーニンは彼に問い詰める。そしてレーニンを蝕む病は悪化しつづける…。〔94分/カラー/スタンダード〕 | [投票] |
★4 | 奈緒子(2007/日) | 奈緒子(藤本七海/上野樹里)は幼時、喘息療養のため東京から長崎に来た頃、事故で海中に落下し、救われる代わりに漁師・健介(嶋尾康史)の命を奪う結果となった。息子である雄介(境大輝/三浦春馬)の父を返せと叫ぶ声は、奈緒子のトラウマとなる。それから幾数年…雄介は天才ランナーの異名をとる短距離走者に育っていた。そんな彼に偶然再会した奈緒子は、ふたりの間の空気が長い間フリーズしたままだということを痛感させられる。総てを奈緒子の口から聞いた陸上部の西浦監督(笑福亭鶴瓶)は、彼らの空白の時間を取り戻させるべく、奈緒子を陸上部マネージャーにするのだった。〔120分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |
★3 | 乳母車(1956/日) | ゆみ子(芦川いづみ)は父(宇野重吉)に愛人があると聞かされる。鎌倉の家に帰った彼女は悩み、芸事に余念のない母(山根寿子)に相談することにした。だが彼女は微動だにせず、そんな話は知っていると言い放つのだった。母に腹を立てたゆみ子は、その女・とも子(新珠三千代)の家を訪ねる。とも子の弟の宗雄(石原裕次郎)に出会ったゆみ子は、彼が殴ろうと思っていたゆみ子の父の愛情を理解したと聞く。そして帰ってきたとも子に会ったゆみ子は、彼女と父のあいだに赤ん坊があり、幸福であることを知るのだった。そんなある日、子守中に寺で居眠りしていた宗雄の傍らにあった乳母車を、ゆみ子は悪戯で連れ出す。〔110分/カラー/スタンダード〕 | [投票] |
★2 | 転校生 -さよなら あなた-(2007/日) | 尾道から久しぶりに長野に帰って来た斉藤一夫(森田直幸)は父親を離婚で失っていた。転校先の学校で、幼なじみの斉藤一美(蓮佛美沙子)と再会した一夫は、幼稚園時代の秘密暴露に慌てまくる。それでも、一美に誘われて沸き水の出場所に案内された一夫は、ふとしたアクシデントから水中に一美ともつれ合ってはまり込んでしまい、そこでお互いの精神が入れ替わる惨事に遭遇する。代わってしまった身体に困惑する二人。その様子には、一美の彼氏の弘(厚木拓郎)も呆れるばかりだった。だが、騒動のうちに見えてきたことは、一美が難病に冒されているという冷厳なる事実だった。大林宣彦監督・出世作の自らによるリメイク。〔120分/カラー/ヴィスタ〕 | [投票] |
★2 | 団塊ボーイズ(2007/米) | かつて青春のサンダーロードを、電光のハーレーダヴィッドソンでブッちぎっていった男たち…では全然ないが、とにかくジャンパーのエンブレムを誇示しつつアメリカ横断のバイクツアーに赴く男たちがいた。彼らの名は「ワイルド・ホッグス」。自己破産して妻にも逃げられたウディ(ジョン・トラヴォルタ)。しがない歯科医で医者仲間にもナメられていたダグ(ティム・アレン)。長い小説家への夢を妻に捨てさせられ、下水掃除夫に戻されようとしているボビー(マーティン・ローレンス)。そしていつもパソコンを携帯し、熟年を迎えてもパソコンだけが恋人のダドリー(ウィリアム・H・メイシー)…さあ、脱オヤジアドヴェンチャーへ![99分/カラー/スコープ] | [投票] |
★2 | 子宮の記憶 ここにあなたがいる(2006/日) | 真人(柄本佑)は生後三ヶ月で誘拐された過去を持つ高校生だ。そのためか、真人は母親・由紀(野村真美)につねに嫌悪の念をあからさまにする。そして彼は、自分の「ほんとうの母親」に逢うためにバイクで旅立った。沖縄の海岸沿いの食堂で、真人は愛子(松雪泰子)という女に出逢う。にぎわう店でてんてこ舞いの愛子を前に、真人は店の手伝いを始めた。そんな彼を愛子は亭主の英雄(寺島進)に紹介し、真人は住み込みでバイトをすることを許されるに至った。人見知りの激しい愛子は冷たい態度を保ちつつも、次第に真人に心を開いてゆくのだった。だがある日、愛子の義理の娘・美佳(野村佑香)が現われ、真人の正体を探り当てる。[115分/カラー/ヴィスタ] | [投票] |
★4 | かぞくのひけつ(2006/日) | 「なんで、男と女は一緒になろうとすんねやろ…」不動産屋の息子・賢治(久野雅弘)は女癖の滅法悪い父親(桂雀々)と、彼に怒り半狂乱になって攻め立てる母親(秋野暢子)を見て育った。彼も高校生になり、今度は自分が女の不思議を味わうこととなる。彼女の典子(谷村美月)は自転車の後に賢治を乗せて下校中、いきなりラブホテルに走りこんでいこうとする。何とか逃げ出した賢治が母親に頼まれて見に行ったものは、父の新しい愛人・ゆかり(ちすん)だった。ところが彼女は、父の経営する不動産屋にパートで勤め、母とも付き合ってゆこうとする。その上親の因果ゆえか、賢治の大事なムスコさえ腫れ上がってくるのだった。〔83分/カラー/スタンダード〕 | [投票] |