コメンテータ
ランキング
HELP

[POV: a Point of View]
死んだピラニアが残したものは・・・追悼・室田日出男
私は室田日出男のファンである

お疲れさまでした、室田日出男様。あらためて貴方のフィルモグラフィーを拝見しております。何本の映画にご出演されたのか・・おそらく200本に及ぶのでは・・。『仁義なき戦い・代理戦争』『同・頂上作戦』の早川のいつも戸惑っているような目、悲哀を誘いました。『狂った野獣』のタフな警察官。私は『ロボコップ』の原型であると疑いません。『野獣死すべし』の松田優作との列車内の攻防、恐ろしかったです。それと貴方の名を一躍有名にしたTVドラマ『前略・おふくろ様』の半妻の親分、楽しかったです。・・・ありがとうございました。 A・・60年代 B・・70年代 C・・80年代 D・・90年代 E・・00年代
B★4さらば映画の友よ インディアンサマー(1979/日)多少、面映ゆいがここまで素直に〈映画好き〉を謳った映画があったろうか。無論、『ニュー・シネマ・パラダイス』など足元にも及ばない純粋さだ。夢想カットや殴り込みシーンに原田眞人の才気が滲み、友情と初恋が無残に交錯する結末がなかなかに切ない。投票(1)
B★4狂った野獣(1976/日)抜群に面白かったという記憶を頼りに35年ぶりに劇場鑑賞。犯人はもとより人間臭い乗客や右往左往する警官たちまでが、バスを推進させる動力として起動する脚本と演出の妙と、役者などに予算を回さず、ひたすらバスと車の破壊に金をつぎ込んだ潔さが面白さの源。投票(1)
B★4資金源強奪(1975/日)「人のため、組織のため」というお題目民主主義を、あざ笑うかのような登場人物たちの傲慢、強引な駆引きが心地良い。深作欣二の大らかなテキト−さが全開で、北大路のトランクスが次のショットではブリーフに変わっていても見て見ぬふりせざるを得ない。投票(2)
B★4現代やくざ 人斬り与太(1972/日)女を愛することもできず、ひたすら暴力で突き進むことしかできない不器用な沖田(菅原文太)の生き様。それは自分の母を殴った時から始まった。そんな男に君代(渚まゆみ)は自分と同じ匂いをかだ。決して交わることのない不幸な二人の青春。投票(3)
B★3白昼の死角(1979/日)セットは安っぽいけど、出演者は豪華。当時、飛ぶ鳥落とす勢いの角川映画の底力。それなりに楽しめます。投票
B★3柳生一族の陰謀(1978/日)次々に登場する豪華出演陣の個性は殺さず、見せ場が終わると惜しげもなくその役は殺してしまう。これぞ「捨てる技術」の極意。この手のごちゃごちゃ劇を、手際よくエンターテインメントにまとめ上げるのが深作欣二は本当に上手い。投票(5)
B★3ドーベルマン刑事(1977/日)やっつけ仕事でもそれなりに見せきってしまう深作はさすがだが、ケバケバしいだけでジャネット八田にはかなさが足りず、千葉真一の泥臭さもカッコ良さにまで届かないので松方弘樹の哀愁が空回り。川谷拓三室田日出男の勢いが印象的。投票(1)
B★30課の女 赤い手錠(1974/日)同系作の浮世離れした梶芽衣子が権力を刺す黒いサソリなら、浮世ずれした仏頂面の杉本美樹は体制を蔑む赤い蛇、のはずが華麗さが板につなかい杉本を郷、室田、丹波が三者三様の狂気でカバーする。片時もドンブリ鉢を手放さない三原葉子の怪演が圧巻。投票
B★3女囚さそり 第41雑居房(1972/日)「これが、やりたかったんだよ〜」とばかりに東大美学科卒伊藤俊也が、繰り広げる好色五人女ならぬ逃亡七人女の地に足つかない観念描写が鼻につく。活劇としての面白さはさすがだが、白石加代子以外の女囚のドラマももう少し丁寧に描いて欲しかった。投票(2)
B★3トラック野郎・望郷一番星(1976/日)子供連れで風俗という発想自体凄いが、それを堂々と画にしてしまう鈴木則文の尋常ならざる感覚に脱帽。ケバい浴室に裸の子供と女たちが納まるシーンはシュール。一転、ボロ吊り橋は『恐怖の報酬』の緊張感。どうにも島田陽子の臭さが我慢できず1点減点。投票(3)
B★3唐獅子警察(1974/日)俳優としても役柄としても貫禄の小林旭が圧巻で、触発されるようにつっかかる渡瀬恒彦の弾けかたも素晴しい。故郷の呪縛に引き戻され、まるでアリ地獄に捕らえられたように高級車が断崖を滑り落ちるさまが哀れ。さらにタイトルの出鱈目さもまた哀れ。投票
B★3安藤組外伝 人斬り舎弟(1974/日)伝説のヤクザがモデルだという日向(菅原文太)だが、喧嘩への執念ばかりが突出した子供のようで、いささか幼稚なキャラに翌年公開の「トラック野郎」シリーズの桃次郎がダブル。むしろ、刹那的な津吹(渡瀬恒彦)と人斬りジム(安岡力也)の狂気が光る。投票
B★3人斬り与太 狂犬三兄弟(1972/日)画面のそこここから深作の才気が噴出する爆発寸前の火山のごとき熱量をはらんだ危険きわまりない映画。そんな制御不能な熱気の逸脱ぶりが良くも悪くも本作の魅力で、親から命を狙われる狂犬どもと、その血を図らずも引き受ける処女という核心までをも吹き飛ばす。投票
B★2人間の証明(1977/日)松田優作ハナ肇が難しい顔してるわりには、事件はトントン拍子で勝手に解けていき、さんざん悲惨が語られるわりには岡田茉莉子には苦渋が臭わない。「麦藁帽子」の比喩も唐突で、いったい何が「人間の証明」なんだか分からない。 投票(6)
B★2男はつらいよ 噂の寅次郎(1978/日)いきなりの「今昔物語」の死生観はシリアスで、寅のギャグのフィルターを通したところで喜劇の枠では消化しきれず、せっかくの泉ピン子も逸話にからまず「ブスの価値」が活かしきれていないのは逆に彼女に失礼。大原麗子は可憐なだけのお飾りに甘んじる。投票(1)
B★0博徒外人部隊(1971/日)
B★0新仁義なき戦い 組長の首(1975/日)
B★0暴走パニック 大激突(1976/日)
B★0若い人(1977/日)
B★0血染の代紋(1970/日)
2002年6月15日逝去。享年64
この映画が好きな人達

このPOVを気に入った人達 (8 人)tredair picolax マッツァ sawa:38 johnny marr 1982 worianne ぱーこ ニュー人生ゲーム