[コメント] 初恋のきた道(2000/中国)
コン・リーからチャン・ツィイーに受け継いだもの。
この作品はチャン・ツィイーの可愛さでいっぱいの映画です。女優で作品のテイストが決まると言っても過言ではないでしょう。「ローマの休日」ヘップバーン、「お熱いのがお好き」マリリン・モンロー、「プリティー・ウーマン」のジュリア・ロバーツ。これらの映画は主人公の女優でほとんど決まってしまう。
チャン・イーモウ監督は今まで「紅夢」「紅いコーリャン」などでコン・リーという女優を通して描いてきた。まさにチャン・イーモウ映画の象徴だった。今までの作品は中国の社会の歴史を正面からまっすぐ描くため強い女優が必要だった。コン・リーはそれに答えれる素質の女優だった。
しかしチャン・イーモウはもう「社会的歴史的な重い」作品を撮る必要がなくなった。 必然的にコン・リーはいらなくなった。
女優によって映画は変わる。
今回の作品は新たなビーナスの誕生だ。チャン・ツィイーによって「軽やかさ」を手にした。コン・リーが持っていた「社会」「歴史」という重みから自由になった。
ただコン・リーからチャン・ツィイーに受け継いだものがある。
「赤」
「紅いコーリャン」「紅夢」の情念という愛の赤。 「初恋のきた道」の想いという愛の赤。
愛の「赤」は確実にバトンされている。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (18 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。