「小津安二郎」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
ラビット・ホール(2010/米) |
柔らかな光線を浴びて慎ましやかに輝いた緑と橙の画面は、悲劇のそれではまるでない。夫妻の心象とは無関係に世界は美しい、という以上に、やはりそれは映画の造り主の優しさだ。そして、映画のスローモーションはこうあってほしいというラストシーン。絶望の深さと願いの切実さが時の流れを精細化する。 (3819695) | [投票(1)] | |
夫婦それぞれの形で表面化される喪失の痛みが強烈にリアル。しかしそれを見守る視線は生命の明るさに溢れ、2人を温かく包む。ラストに至る脚本も完全に納得。 (赤い戦車) | [投票(1)] | |
失われた絆のドラマとして痛々しさが横溢し、実家や集会といった作劇上の付加要因も完璧に機能する。だが、真に斬新なのは加害者少年の在り方で、その錯綜する想いの絡まり合いが解れて提される微かな光明はJ・C・ミッチェルらしい優しさに満ちている。 (けにろん) | [投票(1)] |