沼田曜一の映画ファンのコメント
弥太郎笠(1960/日) |
躁病体質な50年代やくざ映画の掉尾を飾るに相応しいハイテンション。灯篭の川柳「逢うて別れがなけりゃよい」、やたら恥じらう丘さとみ、錦之助の啖呵切りながらの殺陣、ほとんど演り過ぎの千秋実。 [review] (寒山拾得) | [投票(2)] | |
少し舌足らずにも感じるシーケンスが連打され、いつしかその勢いが心地よいリズムとなって90分の尺に一年の歳月が流れ終わる。中村錦之助の明朗、丘さとみの恥じらい、日高澄子の狡猾、千秋実の滑稽。役者の華の勘所を外さないマキノ雅弘の至芸。 (ぽんしゅう) | [投票] | |
ダイジェスト感は拭えないものの、明朗で真摯な錦之助キャラが十全に炸裂し終始快感神経が心地よく刺激される。マキノ演出も闊達で流麗。丘との再会の場では溜めの効き具合に惚れ惚れ。東や千秋らが要所で絡む按配も粋だわ。 (けにろん) | [投票(2)] | |
中村錦之助+丘さとみ主演の東映版セルフリメイク。1952年版(鶴田浩二+岸恵子、新東宝版)に比べると、洗練された部分もあるが、全体にスケールが小さく感じられる。しかし、男女の機微の演出はやっぱり素晴らしい。 [review] (ゑぎ) | [投票(1)] |