★4 | 物凄く暗い話なのに全体的にサラっとしてて何か印象に残りにくいが、やっぱり隅々に至るまで良く出来ている。70年前の作品なのに古臭く感じないのも衝撃的だし、ラストのカットに全てを凝縮してて堪らない。太平洋戦争の遺した映画界への傷跡は計り知れない。['07.8.15早稲田松竹] (直人) | [投票] |
★5 | 出口無しの貧乏地獄でも人々は矜持と楽観を手放さない。多くの人物を交錯させつつ、それらを抽出した脚本の妙と中村・河原崎の体現する豊穣なダンディズム。ペシミスティックな怒濤の終局は山中の夭折と映画史的符合を成し神話的でさえある。 (けにろん) | [投票(1)] |
★5 | 本当なら“新しい山中貞雄”誕生の転機となる作品だったかもしれない [review] (ペペロンチーノ) | [投票(3)] |
★4 | 人の世は今も昔も変わらない。金、権力、持っている者は持っている者とくっつき、ない者はない者とくっつく。人をあてにしてはいけないし、あてにしなけりゃ生きられない。雨が降る。雨が降る。ああ、人の世に雨が降る。 (KEI) | [投票] |
★5 | 山中貞雄の遺作。観終わると暗澹とした気分になる。 (丹下左膳) | [投票(1)] |
★5 | シャレにならない今のご時世だけに、むやみにすすめるのをためらってしまう。 [review] (くたー) | [投票(10)] |
★5 | 「髪結い新三」とかいうタイトルにしたらダメだったろう。誰もが言うが、戦争がなければ日本映画の歴史も変わっていたかも。日本のベルイマン。 [review] (chokobo) | [投票] |
★5 | もっと頻繁に上映・放送するべき。 (dahlia) | [投票(1)] |
★4 | 浪人海野(河原崎長十郎)と妻(山岸しづ江)に浴びせられる容赦なき仕打ちは、山中貞雄の過去の完全否定であり、止め処ない反抗心だけで突き進む新三(中村翫右衛門)の生き様は、将来の展望なき不確実さの具現だ。時代の空気と作家の足掻きが生んだ悲壮だろう。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(1)] |
★4 | 65年前の作品なのに、実にタイムリーな感じがしてしまった。それだけ世の中変わってないってことなのか。(02/11/22 池袋新文芸座) (太陽と戦慄) | [投票(1)] |
★5 | 山中の演出が素晴らしいのは勿論だが…。河原崎長十郎の表現力には二度見て二度とも驚愕した。黒澤が『生きる』で志村喬に求めたのは確実にコレだろう。 (町田) | [投票] |
★3 | 『百萬両の壷』の幸せな余韻に浸ったまま観たら、あまりの救われなさに背筋の凍る思いがした。すごく良いけど、やっぱりこれが遺作ではチトサビシイ。もっと見たかった。 (リーダー) | [投票] |
★4 | チトサビシイ…どころではない。哀愁、寂寥、というよりも絶望という形容こそが相応しい。 [review] (緑雨) | [投票(2)] |
★5 | 「山中貞雄亡き後時代劇は死んだ」と溝口健二が言っているが、それもあながち大袈裟ではない気がする。 (Yasu) | [投票] |
★5 | シンザ・・・・悪くてイナセで魅力的な男・・・(ぽ) [review] (ボイス母) | [投票(6)] |
★4 | 悪弊の淵に沈んだ庶民も山中の手に掛かれば、踏み付けられてもへこたれない独特のしたたかさを持った魅力的世界と描かれる。
[review] (G31) | [投票(2)] |
★3 | この世は人情紙風船。浮き沈みの激しい御時勢。ひと風吹けばサッと舞い上がるが、川に落ちでもすりゃ、そのままドンブラコ。期待で膨らんだ儚い夢も、しぼんでしまうのはあっという間。 (AONI) | [投票] |
★2 | 確かに江戸の貧乏長屋の活写は見るべきものがある。しかし語られる物語の薄弱さが、自分を画面の外に踏みとどまらせたままだ。ペシミズムの羅列が如何に戦前の淀んだ空の色を移そうと、虚無は虚無から先に進むことはない。 (水那岐) | [投票(1)] |
★5 | 悲劇的な最期と、どぶを流れる紙風船。20代で映画が撮れた良き時代に戦争があったことを悲しく思います。 (動物園のクマ) | [投票] |