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水那岐さんのあらすじ: 点数順

★4坂道のアポロン(2017/日)高校生・薫(知念侑李)は、家庭の事情で横須賀より佐世保に転居し、地元の高校に通うこととなった。自分をめぐる生徒たちの姦しさにうんざりし、学校の案内をしてくれる生徒会委員の律子(小松菜奈)を振り切って屋上へと逃亡した薫は、その出入り口の前に並べられた椅子の前に立ち止まる。そこに横たわっていたのは、大柄な金髪の少年・千太郎(中川大志)だった。粗暴なふるまいを見せる千太郎だったが、律子が自宅であるレコード店の地下室に薫を案内したとき、そこでドラムスを叩く玄人はだしの腕を披露する。ただ対抗心から知りもしなかったジャズピアノの練習を始めた薫は、やがて千太郎たちとのセッションの魅力に呑まれてゆくのだった。〔120分〕[投票]
★4機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER(2017/日)「一年戦争」は終結し、サイコザクでガンダムを圧倒したジオン軍のダリル(木村良平)は残党に身を置き地球で偵察行に参入していた。地球連邦の構成国家である「南洋同盟」が密かにサイコザクのデータを盗み、再現を試みようとしているのだ。一方、ジオンより解放された連邦軍のイオ(中村悠一)も密命を受けて「アトラスガンダム」とともに南洋に向かう。明朗ながら冷静な判断力をもつ新たな相棒、ビアンカ(古川由利奈)を得たイオだが、自分がなぜこの作戦に投入されたかを語る者は現われなかった。判ることは、烏合の衆に等しかった南洋同盟を統率、軍事国家に作り替えた裏切者がいるという事実だった。地上に舞台を移したシリーズ続編。〔89分〕[投票]
★4エンドレス・ポエトリー(2016/仏=チリ=日)アレハンドロ・ホドロフスキーの少年期を描く『リアリティのダンス』より3年。詩人を志す少年アレハンドロ(イェレミアス・ハースコヴィッツ)は、スパルタ教育で息子を縛る商店主のハイメ(ブロンティス・ホドロフスキー)とその妻サラ(パメラ・フローレス)の両親のあいだで不満にくすぶり続けていた。我慢の限界を迎えたアレハンドロは、ついに俗物の集まりたる一族を飛び出し、街の芸術家グループに身を投じる。青年となった彼(アダン・ホドロフスキー)は、尊敬する詩人のミューズであるステラ(パメラ・フローレス二役)に憧れ接触をもつ。だが、その蜜月の日々は決して芸術には発展しない不毛なものと気づくのだった。〔128分〕[投票]
★4彼女がその名を知らない鳥たち(2017/日)十和子(蒼井優)は言い知れぬ欲求不満を抱え、毎日を過ごしていた。同居人の陣治(阿部サダヲ)が不潔で無能な男であり、稼いでくる給金を除けば何の役にも立たないからだ。十和子は彼と同居するまでに恋仲であった黒崎(竹野内豊)のことを思い出しては、いっそうの焦燥に駆られるのだった。そんな中、十和子のもとに彼女がクレームをつけていたデパートの従業員・水島(松坂桃李)が詫びの品を持参する。若く精悍な水島の予期せぬ口づけを受け、十和子は恋に堕ちた。それ以来家を空けるばかりの十和子を心配して姉の美鈴(赤澤ムック)が訪れるが、陣治は徹底して十和子をかばうのだった。一方、黒崎が失踪して数年が経つことを十和子は知る。〔123分〕[投票]
★4あさがくるまえに(2016/仏=ベルギー)恋人の眠るベッドを抜け出した青年シモン(ギャバン・ヴェルデ)は、夜明けの海で仲間たちとサーフィンに興じ、帰路で交通事故に巻き込まれた。病院に搬送された彼だったが、すでに脳死状態であり助かる見込みはない。呼び出されたシモンの両親、ヴァンサン(クール・シェン)とマリアンヌ(エマニュエル・セニエ)は、医師トマ(タハール・ラヒム)から事情を聞くが、ほぼ無傷の状態である臓器の他の患者への移植を求められ、あまりのことに顔色を失くし退出する。早すぎる結論にはやむを得ない対応とトマは肩を落とすが、時間は無慈悲に過ぎてゆくのだった。その頃パリでは、音楽家のクレール(アンヌ・ドルヴァル)が心臓を蝕む病を自覚していた。〔104分〕[投票]
★4機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦(2017/日)地球連邦に牙を剥いた植民地国家ジオン公国は勢いに乗り、ついにスペースコロニーを落下させ地球にとどめを刺す「ブリティッシュ作戦」に乗り出した。総帥ギレン(銀河万丈)の指令のもとドズル中将(三宅健太)は躊躇いなくコマを進め、ついに史上最大の被害を地上にもたらす。勇将ラル中佐(喜山茂雄)の離反を招くほどに…。一方、兄キャスバルの行方に眉を曇らすセイラ(潘めぐみ)は医師見習いとして奔走していたところを公国諜報部員タチ(北沢力)に呼び止められ、兄が生きていると知らされる。彼こそは、今やジオン宇宙軍の「赤い彗星」と呼ばれるエースパイロット、シャア(池田秀一)の名を名乗る若者だった。〔84分〕[投票]
★4リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード(2015/日)エンターテイナーとして世界を巡った伝説の魔女、シャイニーシャリオ(日高のり子)に憧れて魔女をめざすアッコ(潘めぐみ)は、負けん気だけは一人前の劣等生。はるばる日本からルーナノヴァ魔法学校に進学したものの、ルームメイトの真面目で冷静なロッテ(折笠富美子)や辛辣な毒舌家のスーシィ(村瀬迪与)を巻き込んで騒動ばかりを起こす毎日だ。あまりのひどい失敗に耐えかねた学校上層部は、彼女らに地元の祭礼に出す魔女パレードを無事こなす、という課題を出す。失敗なら落第との知らせに愕然とするアッコだったが、助っ人としてアマンダ(志田有彩)ら問題児グループの協力が約束された。だが、奮闘する彼女らの前に困難が立ちはだかる。〔55分〕[投票]
★4ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017/日)M県杜王町。この街に転居してきた康一(神木隆之介)は、奇妙な同級生を知る。東方仗助(山崎賢人)というその少年は温厚な印象を与える男だが、頭のリーゼントを貶されるとキレまくる一面を秘めていたのだ。それだけではなく、何か未知の超能力をもつその一面は、これから起こる波乱の日々を予想させるものだった。その仗助を探して現われた男、空条承太郎(伊勢谷友介)は、この街を襲う災厄に対抗すべく仗助の力を役立てよと誘うが、彼は二の足を踏むのだった。だが、承太郎の危惧する災厄を暗示する殺人鬼・片桐(山田孝之)が、行動を始めたのは間もなくのことだった。祖父(國村隼)や母親(観月ありさ)を危機に晒され、仗助は立ち上がる。〔118分〕[投票]
★4エレファント・ソング(2014/カナダ)ある病院。青年マイケル(グザヴィエ・ドラン)は母親が自殺した14歳の頃から、ずっと精神科病棟に閉じ込められていた。ここから彼を連れ出したグリーン院長(ブルース・グリーンウッド)の意図は、失踪した主治医ローレンス(コルム・フィオール)の行動の経緯を訊くことであった。ていのいい尋問に対し、マイケルは皮相的なジョークと些末主義的な知識の披露で返すのみだった。焦るグリーンは、なおもピーターソン婦長(キャサリン・キーナー)への侮辱で返すマイケルに、つい平手打ちを与えてしまう。これに対してマイケルが要求するのはまともな意見の聞き入れだった。そして彼は、大好きな象とおのれの父にまつわる逸話を語りはじめる。〔100分〕[投票]
★4天空の草原のナンサ(2005/独)父は斃れた羊を、人間に生まれ変われよと埋葬する…。少女ナンサは学校の休暇に、両親や弟妹の待つ遊牧のテントの家に帰ってきている。彼女は洞穴で偶然拾った犬を連れ帰り、ツォーホルと名づけて可愛がる。だが、両親にとってそれは狼を呼び寄せる不吉な犬であり、彼女に捨ててこいと厳命する。それでもナンサはツォーホルを連れ、馬に跨って羊たちを先導してゆく。彼女を迎え入れた遠いテントの老婆は笑う、ツォーホルは以前は人間だったのかもしれないと。ナンサはその言葉に、犬や自分の前世について思いを馳せる…。バットチュルーン一家とそれを巡る人々が織り成す、一編の映像詩。〔93分/カラー/ヴィスタサイズ〕[投票]
★4小川町セレナーデ(2014/日)オネエのダンサー、エンジェル(安田顕)のサポートをしていた真奈美(須藤理彩)は、ある夜酒の勢いで彼と過ちを犯してしまった。こうして生まれたのが小夜子(濱田ここね)である。母となった真奈美はエンジェルに負担をかけまいと身を引き、スナック「小夜子」を開いて独力で娘を育てる決意をした。時は流れ、小夜子(藤本泉)は恋多き女に成長した。そしてスナックは近所のあぶれ者たちしか寄りつかない寂れた店となり、借金を重ねて崖っぷちに立たされた。ここに至り小夜子は一計を案じ、ホステスの亮子(小林きな子)の協力のもと、店を偽おかまバーに改造する。そして父とは知らぬエンジェルの指導を仰ぎ、おかま修行を始めるのだった。〔119分〕[投票]
★4お兄チャンは戦場に行った!?(2013/日)大学受験に連敗を重ね、引きこもりになったマサオ(内村遥)は、それまでの明るさを失い追い詰められたような面持ちの青年になってしまった。そんな彼が、一念発起して戦場写真を撮るべく外国へ渡ることを決意する。二度と戻らない証に、自らの左耳を切り落として…。その頃、妹のヒヨリ(小宮一葉)はそれまで入っていた劇団を出、主催者の恋人と決別していた。そんなときマサオが彼女のアパートを訪ねてくる。自らの決意を語る兄に驚きを隠せないヒヨリだったが、マサオからお守りにと陰毛を求められたときには嫌悪感を露わにする。それでも、もはや軟弱な気持ちを棄て夢に賭けようとする兄を嫌いきれないヒヨリだった。中野量太の短編作品。〔29分〕[投票]
★4草原の実験(2014/露)見渡すかぎりの大草原。ここの一軒家にハゲ親父(カリーム・パカチャコフ)と美しい娘(エレーナ・アン)の二人は暮らしている。親父は遠方にトラックで向かい仕事を続けており、彼を見送る娘を、幼馴染みの少年(ナリンマン・ベクブラトフ・アレシェフ)が馬で家へと送り返してやるのが毎日の日課だった。ある日、近くを通りかかった一団の人々が、水を求めて家を訪れる。バケツを下げた碧眼の少年(ダニーラ・ラッソマーセン)は水を汲んでくれた娘に惚れ、彼女にモーションをかける。そんな平穏な日々は繰り返されるはずだった。親父が何かに身を蝕まれているのがわかるまでは…。イメージ豊かに構成される無言劇。〔97分〕[投票]
★4ホドロフスキーのDUNE(2013/米)1967年、『ファンドとリス』の欧州ヒットでカルト映画監督の地位を不動のものとしたアレハンドロ・ホドロフスキーに、プロデューサーミシェル・セイドゥーはSF叙事詩『デューン 砂の惑星』の映画化を持ち掛け、ここに一大プロジェクトは動き出した。だが、現在そのタイトルで知られる作品はデヴィッド・リンチ監督の一作のみだ。『デューン』はいかにして作られ、いかにして挫折を見、売り渡されたのか。その経緯に驚いた監督フランク・パヴィッチはホドロフスキーにそれを追うドキュメントの撮影を申し込み、その話は快諾された。その後雨後の筍のように立ち上がったハリウッドSFに大きな影響を与えた、幻のSF巨編の周囲を追う。〔90分〕[投票]
★4チチを撮りに(2012/日)キャバ嬢のバイトをしている葉月(柳英里紗)と、女子高生の呼春(松原菜野花)の姉妹は、女手一つで支えてくれる母親(渡辺真起子)との三人暮らしだ。ある日母親は、姉妹にひとつの頼み事をする。姉妹が幼かった頃に離婚して以来、没交渉のままだった父親(二階堂智)が病に倒れ瀕死状態であるらしいので、彼を見舞うついでに写真を撮ってきてくれというのだ。しぶしぶ見舞いの品を下げて姉妹が出かけていったのち、母のもとに義弟(滝藤賢一)から父が亡くなったとの追報が届いた。途方に暮れる姉妹ではあったが、やむなく父宅の最寄りの駅に向かうと、幼い男児が彼女らの到着を迎えた。彼は千尋( 小林海人)といい、姉妹の異母弟だった。〔74分〕[投票]
★4夏美のホタル(2016/日)写真家への夢をあきらめ親の稼業を継ぐ、という恋人の慎吾(工藤阿須加)に腹を立てた夏美(有村架純)はひとりバイクを駆り、今はない父親(淵上泰史)との思い出の山村へ向かう。バイクとカメラを遺した父とともに、彼女はそこの川沿いで乱舞するホタルを見たのだ。日用品を仕入れに万事屋に立ち寄った夏美は、そこで人懐こい店主の恵三(光石研)にスイカを振る舞われ、よければ泊まってゆけと奨められる。恵三の老母ヤスエ(吉行和子)や地元の子供たちとともに、懐かしいホタルの住処である川沿いに連れてゆかれた夏美は、恵三の好意に甘えることにした。辛辣な口をきく近所の仏師、雲月(小林薫)にも迎えられ、山村での日々がはじまる。〔108分〕[投票]
★4続 夫婦百景(1958/日)エプロン亭主として家を守る童話作家・蒼馬(大坂志郎)は、10万円の児童文学賞を手にし舞い上がった。相変わらず仕事一筋の雑誌編集長である女房・みはる(月丘夢路)を後目に、蒼馬は姪のノリ子(浅丘ルリ子)がやってきたのをいいことに外出、歌声喫茶で怪気炎をあげる。ところがノリ子はといえば、夫の達夫(岡田真澄)とのすれ違い勤務で愛情を温め合う時間がない。悩んだ挙句、達夫が後輩の啓子(中原早苗)とベタついているのに出くわし、女の闘いに突入してしまった。その頃蒼馬は酒を呷っているうちに自宅に泥棒(小沢昭一)の潜入を許し、帰宅したみはるに大目玉を食らう。家を締め出され、夜の巷に出た蒼馬を大冒険が待っていた。〔103分〕[投票]
★4オオカミ少女と黒王子(2016/日)高校の3年間は最初で決まる。そう思って疑わないエリカ(二階堂ふみ)は、恋を語るグループの仲間たちに話を合わせるために、親友の亜由美(門脇麦)に恋人を演じるウソの電話をかけ続けてもらっていた。だが、友人たちの「彼氏の顔を見せろ」との要求に、つい町で出会ったイケメンの顔を盗撮し、恋人と偽るエリカ。ところが彼は別のクラスの「王子」、恭也(山崎賢人)であった。エリカと話を合わせ恋人のふりをすることをアッサリ快諾する恭也は、そのかわりに彼女に「イヌ」になることを強要した。とんでもない「黒王子」ぶりに呆れ返るエリカだったが、後戻りはできない。複雑な思いの彼女に、別のイケメン神谷(鈴木伸之)が優しい言葉をかけてくる。〔116分〕[投票]
★4祈るひと(1959/日)母・吉枝(月丘夢路)とともに暮らす暁子(芦川いづみ)のもとに、ある日縁談が持ち込まれた。蓮池(小高雄二)という相手の傲岸な男と行動を共にしながら、暁子は幸福になれない結婚に思いを馳せ、ためらい続けていた。理由はといえば、亡くなった国文学者の父・恭介(下元勉)の想い出にさかのぼる。暁子は彼に優しくされた記憶がごく僅かしかなく、つねに距離を置かれているような感覚を味わっていた。その理由は父の死に落涙することもなく、すぐに愛人の庫木(金子信雄)と大っぴらに交際を始めた母の冷たさにある、と暁子は信じていた。蓮池との待ち合わせをすっぽかし、暁子は戦時中疎開した漁村の旧友・喜代(高田敏江)を訪ねる。〔97分〕[投票]
★4ルック・オブ・サイレンス(2014/デンマーク=インドネシア=ノルウェー=フィンランド=英)インドネシア。アディという眼鏡屋がいる。彼は高齢の両親と妻子を抱え、近所の高齢者に眼鏡を提供すべく出張検眼を行なっている。そして、政情不安期に兄を惨殺されている。ジョシュア・オッペンハイマーによって見せられたフィルムに写っていたのは、彼の兄の殺害を得々と語る近所の老爺だった。アディはオッペンハイマーに促され、兄を殺した男たちにおのれの罪を認めてもらう、という願いをもって家々をめぐる。やがて判ったのは、じつに善良で人懐こい男たちが罪悪感もなく虐殺に加わり、それを自慢すらしていることだ。「過去は過去だ。これを機会に我々も辛い過去を捨て、仲良くやっていこう」人々は異口同音にそう笑うのだ。『アクト・オブ・キリング』姉妹編。〔103分〕[投票]