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町田さんのあらすじ: 投票数順

★4あすなろ物語(1955/日)井上靖の自伝的小説を黒澤明が脚色、彼の助監督であった堀川弘通が初監督した文芸作品。内気な少年・梶鮎太(久保賢・鹿島信哉・久保明)の成長を、彼が出遭った三人の女性−冴子(岡田茉莉子)・雪枝(根岸明美)・玲子(久我美子)−との心の交流を軸として描き出す。<東宝/白黒/スタンダード>[投票]
★3爛(1962/日)若手実業家浅井(田宮二郎)の妾となった元ホステスの増子(若尾文子)は、都内の安アパートに囲われて酒に麻雀に爛れきった生活を送っている。ある日増子を浅井の本妻柳子(藤原礼子)が尋ねてくる。増子は留守だと白を切って神経質そうな柳子を蔑んだ目で覗き込んだ。浅井が柳子と離婚したのはそれから間もなくのことだ。二人は小奇麗な新居に移るがそこへ今度は増子の姪の栄子が押しかけてくる。田舎の親が勧める政略的な結婚が厭で家を出たのだそうだ。増子は栄子の爛入にようやく手に入れた妻の座の危機を感じとった。 徳田秋声の原作を新藤兼人が現代に置き換え脚色、増村保造が監督した愛憎ドラマ。<大映/88分/白黒/スコープ>[投票]
★5大悪党(1968/日)上京して洋裁学校に通う太田芳子(緑魔子)は、ボウリング場で知り合った安井(佐藤慶)というやくざ上がりの男に睡眠薬を飲まされ体を奪われた挙げ句、そのときの写真をネタに恐喝・監禁される。芳子は写真の返還と解放を条件に安井が連れて来た人気歌謡歌手・島輝男(倉石)に抱かれるが、安井はその様子を今度は16ミリフィルムに納めていた。安井に500万の金を要求された島のマネージャー(内田)は事の露見を恐れ、どんな汚い仕事でも引き受けるという若手敏腕弁護士・徳田仁平(田宮二郎)に相談を持ちかける。 円山雅也の『悪徳弁護士』を大映の増村保造が映画化。<白黒/スコープ>[投票]
★3縞の背広の親分衆(1961/日)理由在ってブラジルに高飛びしていた昔気質のやくざ守野圭助(森繁)が20年ぶりに帰国した。守野は以前代貸しを務めていた大島組を尋ねるが世話になった大親分は既に亡く未亡人となった後妻のおしま(淡島)がひとり彼を迎えた。組は道路設計士となった長男良一(田浦)が組の守り神「大狸様」の取り壊しを進めていたり、長女万里子(団)が家出して花屋を経営していたり、それを博徒スモーキージョー(フランキー)が追いかけていたり、と転々バラバラの危機的状態。その上建設庁の悪役人が建設費の水増し請求を目論み新興やくざ組織(有島)をけしかけて来たもんでいよいよ大変。<東京映画(東宝)/91分/カラー/スコープ> [more][投票]
★4猫と鰹節 ある詐話師の物語(1961/日)白髪の老紳士が現代競争社会に於いて成功する秘訣と男女の性についてレクチャーする。 口先三寸でコローリと大金をせしめる天才詐話師の白神善六(森繁)と仲間四人(三木のり平・千葉信男・森川信・ミッキー・カーティス)は上阪したての農夫(西村)やバーの美人マダム(草笛光子)を相手に今日も仕事の真っ最中。スケベな白神は辛抱溜まらずカモであったマダムにちょっかいを出すがこれが後々まで尾を引いて空前絶後の大計画が持ち上がる。 関西の刑事が書いた原作(「東京駅より」)を脚色、堀川弘通が監督した娯楽作。 <東宝/104分/カラー/スコープ>[投票]
★5乾いた花(1964/日)やくざの村木(池部)が三年ぶりに喫った娑婆の空気はたいして美味くなかった。倦怠感だけが彼にぴったりと寄り添っていた。そんな彼に変化をもたらしたのは賭場に現れた一人の少女であった。冴子(加賀)と名乗るその少女は有金全部を接ぎ込んでまるで何かに乾いているようだった。その謎的な魅力に惹かれた村木は、彼女の相棒となって夜の街を疾走するが、その後部座席に得体の知れぬ不安が乗り込んで来たのはそれから間もなくのことだった。 石原慎太郎の原作を篠田正浩が共同脚色、監督した松竹ヌーベルバーグの代表作の一つ。 <松竹/白黒/スコープ>[投票]
★2呪いの館 血を吸う眼(1971/日)富士見湖畔の中学校で美術教師をしている柏木秋子(藤田みどり)は、少女時代に見た恐ろしい夢の影響から抜け出せず奇妙な「眼」のある画ばかり描いていた。秋子は妹の夏子(江美早苗)と二人暮らしで、力仕事は近所のボートハウスに勤める久作(高品格)に手伝って貰っていた。また秋子には佐伯(高橋長英)という婚約者がいて彼は優秀な青年医師であった。ある日、久作の元に突如として棺桶が届けられる。中は空で性質の悪い悪戯に過ぎないと思われたが、これを境に不可解な事件が続発する。久作の性格は変貌し、佐伯の病院には全身から血液の抜かれた患者が運び込まれた。秋子は少女時代の悪夢が現実化したようだと戦慄する。 [more][投票]
★3はなれ瞽女おりん(1977/日)瞽女(ごぜ=盲目の女旅芸人)の掟を破って色に溺れ「はなれ瞽女」となったおりん(岩下)は、芸を売り時に身を鬻ぎながら各地を遍歴するうち、無口で気のやさしい大男・平太郎(原田)と運命的な出遭いを果す。二人は兄妹として清い関係のまま、幸福な漂白を続けていたが、平太郎がやくざとの喧嘩で投獄されたことをきっかけに事態は急速に悪化していく。 大正年間に実際に起こった事件を材に水上勉が執筆した代表的中篇を篠田正浩が豪華スタッフを集め映画化。<東宝/カラー/スコープ>[投票]
★4千曲川絶唱(1967/日)五所川肇(北大路)は親友の服部勇次郎(田中邦衛)と各地を廻る長距離トラック運転手だ。肇は、脊椎カリエスに冒された勇次郎の妹美子(いしだ)を見舞った病院で美人看護婦奈美(星)に興味を抱き、「最近、歯茎から血が止まらない」と冗談半分で診察を受けるが、その結果は驚くべきものだった。肇は血液の癌、白血病に冒されていたのだ。肇に医学的興味を覚えた青年医師岩倉(平)は、奈美を説得し肇を連れ戻すよう要請するが、ある事故をきっかけに肇は自らの病名を知ってしまう。 松山善三のオリジナル脚本をベテラン豊田四郎が監督した闘病メロドラマ。<東京映画/103分/白黒/スコープ> [more][投票]
★3愛ふたたび(1971/日)金沢の生家で薬剤師をしているみや(浅丘ルリ子)の元にフランス留学時代の恋人ニコ(ルノー・ヴェルレー)が突然顕れる。ニコは優秀なレーザー技師で東京での学会に出席する為来日したのだが、みやとの別れ方に納得がいかず単身金沢を訪れたのであった。みやは、インターン医師と結婚して家業を継ぐという約束の下に留学を許されていたから、ニコとの結婚は諦めているのだが、仏人のニコにはそういう日本的な家意識を理解して貰えない。右も左も判らないニコを東京まで送る事になったみやの心には不安と期待が渦巻いていた。(東宝/95分/カラー/スコープ> [more][投票]
★3乾いた湖(1960/日)学生闘争の在り方に疑問を抱く卓也(三上真一郎)と、汚職に絡み自殺に追い込まれた代議士の娘・葉子(岩下志麻)の複雑な恋愛感情を軸に狂熱に浮かされた’60年という時代を抉り出す篠田正浩の第二回監督作品。脚本はこれがデビュー作となる歌人寺山修司。 <89分/カラー/スコープ> [more][投票]
★4血は渇いてる(1960/日)経営悪化による大量解雇を苦にピストル自殺を図った木口高志(佐田啓二)は同僚金井(織田)の助けによって奇跡的に命をとりとめる。この話に目を付けた企業の広報担当ユキ(芳村真理)は木口を現代の英雄に仕立てることを計画、ピストルを眉間に押し付けた大胆なイメージ写真で大いに売り出す。 大島渚らとともに松竹ヌーベルバーグを牽引した吉田喜重の監督第二作。 <87分/白黒/スコープ>[投票]
★4幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形(1970/日)恋人である夕子(小林夕岐子)を尋ねたまま連絡の途絶えた外国帰りの兄・和彦(中村敦夫)の安否を気遣い、佐川圭子(松尾嘉代)とその婚約者・高木(中尾彬)は蓼科山中の野々村家を訪れた。しかし野々村家には志津夫人(南風洋子)と下人の源造(高品格)の二人きりが居るだけであった。志津によると夕子は数日前に交通事故死し、和彦も来るには来たが四日前に既に帰ったという。圭子と高木はその晩だけ野々村家に停泊して翌朝早くに帰郷することを話していたが、夕子の墓参りをした際、あるものを発見、疑念を抱くようになる。 山本迪夫が手掛けた東宝「血を吸う」シリーズの第一作。<71分/カラー/スコープ>[投票]
★4悪魔が呼んでいる(1970/日)勤務する旅行会社から突然のクビを言い渡されたOL酒井和歌子は、意を決して出版社の面接試験を受ける。そこで鉢合わせた編集者(新)と意気投合、発表前に自身の採用を知って大いに喜ぶ。しかしその数日後、届いた会社からの通知には「不採用」の文字が。オマケに一ヶ月後には出なければならないアパートの自室に空き巣が入り預金通帳を奪われてしまう。身寄りも無く行く先々で踏んだり蹴ったり目に合い落剥してゆくゆり子はふと自殺を思い立つが・・・。 東宝ホラーの旗手山本迪夫監督の第二作。原作は角田喜久雄「黄昏の悪魔」 <75分/カラー/スコープ>[投票]
★3血を吸う薔薇(1974/日)山奥の名門私立女子大に就任することになった白木(黒沢年男)はやたら青白い学長(岸田森)から次期学長になって欲しいと持ちかけられるがあまりに唐突&怪しい雰囲気のためこれを辞退。とりあえずその晩は学長宅で歓待を受けることになり数日前に交通事故で亡くなったという学長夫人の墓参りを済ませた白木だが疲れが溜まっていたのだろうか?謎の女幽霊二人組に襲われる夢をみるのであった。やけにリアルな。 山本迪夫が手掛けた東宝カルトホラー「血を吸う」三部作の第三弾の中る作品。<83分/カラー/スコープ>[投票]
★5日本一の若大将(1962/日)田沼雄一(加山)、通称若大将は由緒正しきスキヤキの老舗「田能久」の長男で、名門京南大学マラソン部のキャプテンだ。部のマネージャー江口(江原)は家庭の事情を理由に退部し、「田能久」に住み込みで勤めることになったがそこには別の目算もあった。江口は雄一の妹照子(中)にベタボレだったのだ。一方、雄一は後任マネージャー青大将こと石山(田中)らとともに銀座にある「メトロ運動具店」にユニフォームを新調しに向かう途上、暴走族からいやがらせを受けていたメトロの店員澄ちゃん(星)を救出する。ここで澄ちゃんは若大将に一目惚れしてしまうのだが若大将の方はなんだかとてもそっ毛ないのであった。 シリーズ第三作。<東宝/96分/カラー/スコープ>[投票]
★5明治侠客伝 三代目襲名(1965/日)明治末期大阪。喧嘩祭りを見物中、木屋辰一家二代目江本福一(嵐寛)が流しの刺客(汐路)の兇刃に倒れる。浄水場工事の利権強奪を図る星野(大木)が黒幕であることは誰の目にも明らかで、福一のぼん春夫(津川)は星野に殴り込みをかけることを主張するが、代貸の菊池浅次郎(鶴田)は、それこそ星野の術中に落ちることだ、と慎重論を展開、ふてくされた春夫は家を飛び出し酒色に耽るようになる。浅次郎は星野配下の唐沢(安部)に嫌がらせを受けている娼婦・初英(藤)に情を掛け親の死に目に帰してやる。帰阪した初英は蛸松の下で浅次郎の桃の贈り物をする。二人は間には恋心が芽生えていたがそれは叶わぬ恋であった。 [more][投票]
★3俺たちの血が許さない(1964/日)「二人の息子には真っ当な生き方をして欲しい」そう願いつつヤクザの大親分・浅利源治は刺客の凶刃に倒れた。それから十八年、母はつ(細川)の女手一つで育てられて来た長男・良太(旭)はナイトクラブの支配人を、次男・慎次(英樹)は広告会社に勤め、仕事に恋にそれぞれ平穏に暮らしていた。そんな夏祭りの夜、浅草の浅利家に飛田牛五郎と名乗る老ヤクザ(井上)現れ、十八年前に源治を刺したことを告白する。はつは狼狽し二度と現れるなと追い返すが、平凡な毎日に飽き飽きしていた慎次はやくざの生活に憧れを持つ様になる。そんな弟の血の渇きを、兄の良太はいつでも優しく宥めすかすのであった。 清順監督初の日活スコープ作品。<日活/カラー/スコープ>[投票]
★4肉体の門(1964/日)戦火で兄を亡くし往く当てを失ったマキ(野川)は、小政のおせん(河西)が取り仕切る街娼のグループに仲間入りする。彼女らは厳しい縄張り争いに勝ち抜くために強く結束し、「ただで男の寝ない」という掟を定めていた。この掟を破ったものは如何なる理由があろうとも容赦無くリンチされた上、ドブ川に投げ捨てられるのであった。マキがボルネオ・マキとして一人前の娼婦に成った頃、マキたちのネグラに屈強な復員兵・伊吹新太郎(宍戸)が逃げ込んでくる。進駐軍を半殺しにしたのだという。マキは身一つで逞しく生きる新太郎に強烈にひかれていった。 田村泰次郎の同名ベストセラーの二度目の映画化。この後『春婦伝』『河内カルメン』と続く鈴木清順x野川由美子コンビの第一作。 <日活/カラー/スコープ>[投票]
★3かぶりつき人生(1968/日)洋子(丹羽)は射的屋でバイトしながらドサ周りのストリッパーである母・笑子(殿岡)の帰りを待っていた。が、新しい義父の勝チンの話によると、彼女はワイチン罪で逮捕されてしまったらしい。洋子は泣きすがる母の為の保釈金を稼ぎながら、いきあたりばったりの中年ストリッパーの生活に嫌悪と絶望の念を抱いていた。数年後、名古屋で半ばヤケクソ気味にストリッパーになった洋子だったが、人気を獲得するにつれて野心やら向上心やらが芽生えて来て、役のためなら手段を選ばないようになった。演出家の坂本っちゃんと結婚した彼女は新進ピンク女優として東京に進出する。 [more][投票]