Keitaさんのコメント: 更新順
きみに読む物語(2004/米) | きれいな景色と共に、恋愛を徹底して美しく描いた“良い話”だ。しかしそうは言っても“良い映画”の条件を満たしているわけではない。(映画の感想より長い特典映像への感想もあります) [review] | [投票(1)] | |
イル・ポスティーノ(1995/仏=伊) | 美しい自然を捉えた映像が、“隠喩”として最大の役割を果たしている。「詩」についての映画であるのに、台詞に頼らず、きちんと詩情を映像に還元したマイケル・ラドフォードの選択は正しい。 [review] | [投票] | |
禁じられた遊び(1952/仏) | ナルシソ・イエペスのギターは美しいが、映画の中で描かれる大人たちは全く美しくない。人間の卑劣さを幼い子供の純粋さと対比して浮き彫りにしている。 [review] | [投票] | |
Ray レイ(2004/米) | 偉大なミュージシャン、レイ・チャールズの生き様を、彼の死を受けても美化することなく、彼の欠点ともしっかり向き合って描いた。音楽がドラマを引き立てるミュージカル要素も介在する、力強く素晴らしい感動作だ。 [review] | [投票(10)] | |
ボーン・スプレマシー(2004/米=独) | このスピード感! それを強調しつつ、展開にわかりにくい部分がない丁寧さ。子供騙しではない、大人の鑑賞に堪えうる良質なアクション映画だ。 [review] | [投票(7)] | |
殺人の追憶(2003/韓国) | 答えのない殺人事件を題材にしたことで、安易に犯人探しに固執することなく、思う存分に刑事たちの揺れ動く葛藤を描くことに成功した。中盤以降、緊迫感が心を離さない、重厚な人間ドラマとして評価したい。 [review] | [投票(1)] | |
ローラーとバイオリン(1960/露) | モノクロ作品の『僕の村は戦場だった』と合わせて、若きタルコフスキーのすでに極致にいるかのような映像美に脅威を感じた。 [review] | [投票] | |
メフィストの誘い(1995/仏=ポルトガル) | 17世紀に描かれた宗教画(例えば僕の知る範囲で言えばエル・グレコの絵画)のような雰囲気を持つ映画。 [review] | [投票] | |
逃走迷路(1942/米) | 部分的に見るとヒッチコックの巧さが光るシーンが随所にあるが、全体を通してみると、一本の流れがしっかりとないことが致命的な欠点になっていると思う。 [review] | [投票(4)] | |
地下鉄のザジ(1960/仏) | キャラクターも、物語も、どれもこれも滅茶苦茶だが、それこそまさにヌーヴェルヴァーグ。ここまで勢いよく飛ばしたからこそ、魅力的なコメディになったのだ。『死刑台のエレベーター』『恋人たち』に比べたルイ・マルのはじけっぷりには驚いた。 [review] | [投票(1)] | |
霧の中の風景(1988/仏=ギリシャ=伊) | “終わりなき旅”を通して成長する姉弟の物語。アンゲロプロスにしては短い上映時間でコンパクトにまとまった、美しくもあり悲痛でもある傑作。 [review] | [投票(1)] | |
永遠の語らい(2003/ポルトガル=仏=伊) | 9・11に触発されたオリヴェイラ。彼がその一大事件を題材に描くのは、長い長い西洋の歴史を包括した旅。この映画には、約1世紀を生き抜いた老人が変化を見つめた上での西洋文明に対する思いが感じられる。 [review] | [投票(1)] | |
堕天使のパスポート(2002/英) | 移民や宗教といった問題にもう少しどっしりと向かい合った人間描写が必要である。視点はマイノリティにしっかり目を向けているだけに勿体無い。 [review] | [投票] | |
ネバーランド(2004/英=米) | 感想を尋ねられれば、「良い映画だった」という答えを返すだろう。確かに、高い完成度を誇る叙情的な感動作だ。しかし、何か重要なものが欠けているとも感じてしまう・・・ [review] | [投票(5)] | |
天井桟敷の人々(1945/仏) | これは、舞台の傑作でもあり、映画の傑作でもある! 壮観なクライマックスは語り継がれるべき名場面であろう。 [review] | [投票(1)] | |
クレーヴの奥方(1999/仏=スペイン=ポルトガル) | 17世紀の小説で描かれた貞淑な古典的女性像が、ロック歌手が配されたことによる現代性の中でより際立つ。オリヴェイラは斬新な設定変更も、落ち着き払って見事に描いている。 [review] | [投票(1)] | |
悪い男(2001/韓国) | 『悪い男』というタイトルの中に、“悲しい男”という意味合いも感じてしまう。過激な暴力描写があっても、女性軽視とも言われる売春描写があっても、それら全てによって逆に悲しさが深まる。キム・ギドクが彼らしい題材を、作品を通してより追求した秀作。 [review] | [投票(2)] | |
魚と寝る女(2000/韓国) | 釣り宿という舞台設定は、疎外感とそれに相反するかのような映像美を高めていて、キム・ギドクのオリジナリティが顕著に見て取れる。ただ、人間描写に関しては、台詞に依存しないことによる雑さがあるようにも感じた。 [review] | [投票] | |
奇跡(1955/デンマーク) | カール・ドライヤー作品に一貫した信仰というテーマ性に基づき、静かな視点で描く奇跡には説得力があることは間違いない。だが、ヨハネスのキャラクター像に作為性を感じてしまったため、厳しく採点せざるを得ない。 [review] | [投票] | |
吸血鬼(1932/独=仏) | 影が見事に利用される奇妙な世界観は、まさに気味の悪い幻想だ。ストーリー云々よりも、ビジュアルがあまりに鮮烈だ。 [review] | [投票(4)] |