★4 | インサイダー(1999/米) | たばこ会社がその害を自認していたか、いなかったか、という巨大企業の倫理が問われる資料なんて、マジに殺されても不思議はなかったろう。実話というのが怖い。すごくよくできているのに、冒頭でラッセルがビルを出るマジなシーンで可変速撮影になってMTVしちゃうのは、なぜ? | [投票] |
★5 | ワイルドバンチ(1969/米) | もう望遠フェチになりそうなぐらい、長玉でねらった構図にしびれる。画面に奥行きがあるだけで、もう涙がでそうになる、といった知り合いがいましたが、彼の言葉が、よーくじっかんできました。観る、って、感情そのものなんだ! | [投票] |
★3 | JFK(1991/米) | 暗殺の真相の新しい可能性、という興味以上のものは、何もない。 | [投票] |
★4 | メリーに首ったけ(1998/米) | 人に優しくするというのは、どういうことなのかを、エッチでユーモラスに描いていて秀逸。ナイーブ(素朴)すぎる?いや、こういう時代なので、へんに最先端を気取るよりは、徹底してナイーブなほうが、いいと思う。 | [投票(1)] |
★4 | マッドマックス(1979/豪) | 恐怖を感じる数少ない映画。最近の特撮でも、ああいうアングルから真っ昼間に撮らないでしょう。しかもハイスピード撮影で。なんど観てもどきどきする。やっぱ、死んでるのかなあ。撮影場所は、シドニーから西へ500km入った、ブロークン・ヒルという所だそうです。名前も怖い! | [投票(2)] |
★4 | 男と女(1966/仏) | これは、恋愛とはこういうものだ、という無意識の規制を私に与えた映画だな、と大人になってから分かった。それが、幸せだったのか、不幸だったのかは、映画と同じで、そのひとがいつか死ぬまで、本人にも分からない。 | [投票] |
★5 | 青いパパイヤの香り(1993/仏=ベトナム) | 冒頭の長回しに、ノックアウト。パパイヤをさくさく切ったり炒めたものをその上にのせたりの調理のシーン、作曲家のピアノの部屋の調度が仏植民地ならではの不思議な美しさ。で、ドビュッシーの楽譜。それに見入るヒロイン。なんだろう、この時間の濃さは・・・。 | [投票(4)] |
★4 | ドゥ・ザ・ライト・シング(1989/米) | 脚本がものすごくよく練られている。黒人監督でなければ言わせられない台詞や、逆差別への批判、そして他民族への感情的な嫌悪まで、半分コメディ半分シリアスに的確に描かれていると感じた。最後のスラップスティックなカタルシスは、善悪を超えていて、あ、これが暴動の怖さかも、と巻き込まれた自分が怖くなった。 | [投票] |
★4 | ダイ・ハード2(1990/米) | ブルース・ウィリスでなければ、信じられないストーリー第2弾。しかし、ケロシンを火が走る速さって、飛行機より早いのかなあ。なんか、そこだけ、冷静に観てしまった。しかし、お金はらった分は、楽しませてくれるから、4点。 | [投票] |
★4 | フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996/米) | 最後のスラップスティックに移行してゆくときの、ちょっと恥ずかしがるような微妙なテンポが最高によかった。え?マジ?っていう、俺は聞いてないぜ、っていうタランティーノの顔に(知ってるに決まってるんだけど)、私は、爆笑でした。 | [投票(2)] |
★3 | ショート・カッツ(1993/米) | レイモンド・カーバーの、日常の瞬間の微妙なねじれみたいのが、すごくよく映像になっていたと思うんだけど、その後にたぶんこれをカバーした『マグノリア』観たら、ちょっとこっちは文学的にみえちゃったんです。ごめんなさい。 | [投票] |
★5 | 蜘蛛女のキス(1985/米=ブラジル) | このウイリアム・ハート、めちゃよかった。これは、存在そのものの哀愁だ(いったい何いってんだ、俺は)。コミュニケーションの不可能性とそれを超える受け入れの物語だ(あー、もう何をいってるのか、わからん)。しかし、すばらしい。 | [投票(1)] |
★4 | 異人たちとの夏(1988/日) | 前半、とくに両親との邂逅、そして別れのシーン。めちゃよかった。泣いてしまった。でも、後半が、それをブッちぎるほどでもないし、かといって必然的でもないし・・・。なんだかなー、という気分で見終わりました。しかし、前半、浅草と、鶴太郎と秋吉の夫婦、いいなあ。 | [投票(1)] |
★4 | オール・アバウト・マイ・マザー(1999/仏=スペイン) | 最後に、ベティ・デイビスとジーナ。ローランズ、ロミ・シュナイダーに捧ぐ、って出てくるけど『イブの総て』と『オープニング・ナイト』がベースになってるわけだよね。でも、ロミの作品は何?勉強不足でしらん。でも、後半の「問題の人」に顔の美しさに、人間の業の深さを感じて涙が出てしまった。 | [投票] |
★5 | 生きる(1952/日) | バスが行き交う。女子事務員と誕生会の主賓がホテルの階段で行き交う。公園の頭上の手すりを人が行き交う。そういうつなぎのシーンにいたるまで、じっくり奥行きがあってすばらしい。何度見ても、こころの奥が揺さぶられる。 | [投票(1)] |
★5 | 甘い生活(1960/伊=仏) | 自由なつもりが、ただ流されているだけ。妥協せずに理想を掲げているつもりが、ただ怠け者なだけ。でも何処にも逃げ場はない。っていうのは、普遍的なんだろうなあ。何度観ても入り込んでしまう。冒頭のヘリコプター、なんていうことを考えるんだろう、と感動してしまった。 | [投票(3)] |
★3 | ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998/英) | 良くできている暴力コメディだけど、そんなに大騒ぎするほどのものじゃないと思うけど。最初の地下への階段シーンで、可変速撮影使ってるのを見れば、どういう映画かは、一目瞭然でしょう。 | [投票] |
★3 | チューブ・テイルズ(1999/英) | いくつかのエピソードは好きだけど、ロンドンの地下鉄のキャラも、ロンドンという街も、イギリス人も、人間も、なにか全体に浮かんできそうでこない。ただ、ばらばらの短編を集めただけだから、そんな期待するな、って?もしそうなら、1点。 | [投票] |
★4 | 秘密と嘘(1996/英=仏) | このごろきれいなものも汚いものも、ディティールまで鮮明に映すハイパーリアルな撮影が一般的になってきたけど、イギリスはストーリーの面でもそれをやろうとしてる感じがする。露悪趣味ぎりぎりのその試みは、この作品では、わずかに成功してる気がする。 | [投票(1)] |
★4 | 花の影(1996/香港) | どうして、中国って、こんな典型的かつ壮大な悲恋が、成立するんだろう。土地の深さか、人の奥行きか、映画のうまさか。いろいろ考えてしまった。壮大な悲劇が成立しにくくなったしまった国って、寂しいなあ。 | [投票(1)] |