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disjunctiveさんのコメント: 更新順

★4息子(1991/日)幸福の絶頂に達した三國がいつハート・ブレイクするか、もうドキドキ。雪をかき分けるところなんか、『フェイル・セイフ』並みの超弩級スリラーな仕上がりであった。[投票]
★3アパートの鍵貸します(1960/米)恋愛のお手軽感が男の成長と拮抗。 [review][投票(3)]
★3関東無宿(1963/日)物語をそもそも気にしない禍々しい筆致に唯一抗し得たのは旭の恒常性――直上で電球が揺れても、彼の影は微動だにしないのだ。ただ、旭とても超然には構えられず、やせ我慢風情になるところが清順の愛嬌。[投票(1)]
★4ディパーテッド(2006/米)トニーとアンディが普通のあんちゃんになってしまった……。ただ、アンソニー・ウォンがマーティン・シーンに変貌したのは地味に凶悪。ただの善良なおやぢにアレはやめてくれ。[投票(1)]
★3憎いあンちくしょう(1962/日)福岡と熊本の県境をどんな秘境だと思ってるんだこいつらは。全くの真実とはいえ悔しい。焦燥した浅丘が堪らんだけに、ますます悔しい。[投票]
★3シン・シティ(2005/米)ドラマ画質のセル素材が背景の質感と乖離して、昔なつかしスクリーンプロセスの味わい。ちゃんと職業的撮影監督にやらせればいいのに勿体ない、と思うものの、その齟齬感がウィリスの隔靴掻痒な行態とシンクロするあたりは、良くも悪くも映画的。[投票]
★3日本の首領 完結編(1978/日)なぜか文太に舞い降りる近代的経営のセンスと地味に殺人マシーンと化した高橋悦史。そして、無垢な女学生の群衆に包囲され含み笑いを漏らす佐分利を以て、東映実録ファンタジーは極限に至るのだ。[投票(1)]
★3日本の首領 野望篇(1977/日)佐分利、鶴田、松方、千葉、成田、文太って、この面子だったら関東どころか銀河系でも逝けるのでは、という前作からの違和感を、組織の凋落イメージでちゃんと合理化してやるところが偉い。原作の軛を外れた高田脚本はほとんどメルヘンである。[投票]
★3やくざ戦争 日本の首領(1977/日)実録物の典則そのままに混濁する若者の場末感と意外に余裕のないキュートな大人どもの分水嶺で秩序をもたらすのは、高橋悦史の広大な鼻孔である。 [投票(2)]
★3ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔(2002/米=ニュージーランド)サムは俺の嫁![投票]
★4武士の一分(2006/日)笹野高史は俺の嫁![投票]
★4スパイ・ゲーム(2001/英=米)ごく個人的なツンデレやおい芸が変態的に広汎化するセカイ系。投じられる資財のスケールが映画であることの正当性の確信に満ちている。[投票(1)]
★3告訴せず(1975/日)現実がトリックスターを破砕してしまうイヤイヤ感。あんな黒い加藤嘉なんか俺様の加藤嘉じゃないやい![投票]
★3野菊の如き君なりき(1955/日)笠智衆の「はかないもんですなあ」でうっとりモード。が、稲作文明の温潤な陰湿感が恐怖映画を謳いはじめると、儚げな回想フィルターが頸部を圧迫する真綿のように思われてくる。[投票(3)]
★3パプリカ(2006/日)視覚的な情報量の過多と洗練が語彙を減らすかと思えばそうでもなく、野暮ったい詩吟と緩慢な対話劇の抑揚と人格のステロタイプが妙に偏頗的。しかしながら、林原の歳に合わない萌え声が催す劣情を考えれば、この混濁感もけっこう的を得る作劇だったのかも。[投票(2)]
★4ブロークン・フラワーズ(2005/米)墓石の隣で黄昏れる萌えマーレイを語るには、結局のところ、肉体に及ぶ暴力といった物理的な衝撃が必要になる、ということ。段々と難易度の上がる少年誌風情がマーレイの老いた青さと照応してええ感じである。[投票]
★3続・新悪名(1962/日)フェンスに叩き付けられてほとばしる遠藤辰雄の放埒な肉厚。不快と快楽の往来を高速で転調するミヤコ蝶々の舌調。こういうものを見つけた映画は強い。[投票]
★4マッチポイント(2005/英=米=ルクセンブルク)いきなり直球のクライムムービーに殴り込みをかける呆気感を、浮気修羅場の不快度でバッファしてしまう職人の技。ヨハンソンのイヤイヤな造形もさることながら、ブライアン・コックスの絵に描いたような善良親父振りも不気味で何げに効いてる。[投票]
★3影の車(1970/日)夕暮れ、ひぐらし、輪縄、毒団子、ガス、刃物。マンガのようなガジェットで加藤剛の内宇宙と外宇宙をつなぐ魔窟・岩下邸で試される肉欲とストレス耐性の釣り合い。[投票(2)]
★3鬼畜(1977/日)のらりくらりと常識を突破する緒形のほのぼの感がかえってホラー映画。子どもや動物ものはたまらんのであるが、度が越えて劇画調になってしまうとストレスは軽減されるようでもある。 [review][投票(1)]