★5 | 確かにスコリモフスキの最高作という声もうなづける、とても楽しく、瑞々しい映画だ。特記しておきたいシーン、シーケンスは沢山あり過ぎて困るぐらいだが、まずは、最初の客として登場するダイアナ・ドースが過剰で笑ってしまった。 [review] (ゑぎ) | [投票(3)] |
★4 | 15歳の少年にとってこの公衆浴場がすでにDeep End。義務と服従の白衣を脱ぎ捨てて、黄色いコートを颯爽と翻す自由で勝手気ままなお姉さん(J.アッシャー)。童貞少年の白衣の内側は、自分も気づかぬうちに血色に塗り込められる。未熟者の純情を浸食する「赤」色。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |
★4 | 傑作。映画館の光と闇(なんだ、あのポルノ映画は!)。娼婦の応対。プールに水が貯められていく間に声も反響する。どこか非現実的な感覚がどんどん増幅されていき、物凄いラストショットに結実する。主人公が劇中で夢想した状況の現実化であるのにも関わらず、全てが破綻した瞬間でもあるという二律背反性。言葉では表せない引き裂かれた感覚を持つショット。これぞ映画だと思う。 [review] (赤い戦車) | [投票(4)] |
★4 | 公衆浴場の場末でニッチで猥雑で尚且つ空虚であるという環境設定が異世界めき、そこでは何が起っても必然という臨界間際の剣呑が充満しているかのよう。童貞少年の年上お姉さんへの憧憬は終に暴走せずインポテンツに自閉するが幽界が侵食し破綻へと誘うのだ。 (けにろん) | [投票(3)] |
★4 | 引きつけられるのは配色の素晴らしさ。原色のポップさにエージングが施されて渋い。当時のゴダールの極彩色を批評した具合だ。 [review] (寒山拾得) | [投票(3)] |