★3 | エノケンの怪盗傳 石川五右衛門(1951/日) | 戦国時代。繰りかえされる戦で人々の暮らしは荒廃していた。鍛冶屋の五助(榎本健一)は、野武士に母を殺され許婚の小雪(榎本美佐江)も連れ去られてしまった。小雪を連れ戻そうとする五助だがとても歯が立たず、毎日神様に祈るだけ。その願いが通じ、二十一日目に仙人(榎本二役)が現れ不思議な力を持った杖を授かった。無事、小雪を連れ戻した五助は仲間の伊加八(如月寛多)、鮫三(森健二)、亀吉(若月輝夫)とともに「杖の力」を使って、金持ちから金品を奪って貧しい者たちに返してやろうと決意する。そんな時、虎坊主(杉山昌三九)と名乗る貧乏僧侶が現れた。(83分/モノクロ) | [投票] |
★3 | 東京キッド(1950/日) | 終戦直後の東京。病気の母と二人で暮していた12歳のマリ子(美空ひばり)のもとを、10年前に家を出た谷本(花菱アチャコ)が、実業家として成功をおさめて訪ねて来た。しかし、もう一度3人で暮そうという谷本の申し出を、マリ子の母は断り息を引きとってしまうのだった。母の遺言を守りマリ子は谷本のもとから姿を消してしまう。賞金を付け娘を探す谷本。そんな事情を知ったホステスのトミ子(高杉妙子)は、マリ子を男の子に変装させてかくまうことにした。そんな時、トミ子は流しの歌手サンちゃん(川田晴久)と似顔絵画きのシンちゃん(堺駿二)の二人からプロポーズされる。(80分/白黒) | [投票] |
★4 | キートンの即席百人芸(1921/米) | 劇場の雑役夫キートンは酒に目がなく、今日も仕事中に居眠りを始めてしまう。夢の中に出てきたミストレル・ショーでは、楽団員も指揮者も舞台の上の9人組のボードビリアンも、そして客席の紳氏と貴婦人カップルに子供やその婆やまで全てキートン自身。劇場の支配人にどやされて夢から覚めたキートンの目の前には、瓜二つの二人の女優が現れる。もう酒は止めようと誓ったキートンだったが、今度はうっかりコントに出演するサルを逃がしてしまい自分がサルに扮装して舞台に立つはめになってしまった。(白黒/サイレント) | [投票] |
★3 | リバイバル・ブルース(2003/カナダ=日) | そのブルースバンドが解散し、26年の歳月が流れていた・・・。解散の原因を作った健(内藤剛志)は、沖縄にある元メンバー洋介(奥田瑛ニ)の店を訪ねたのだが彼の態度は冷たかった。何度も足を運ぶ健。その熱意にほだされ洋介の心も氷解し、酒を酌み交わす二人はいつしか26年前の思い出につつまれ始めていた。しかし、郷愁の時もつかの間。病魔が二人の友情を、再び裂こうとしていることを知ってしまう。健は東京に帰り、元ボーカルの加代(桃井かおり)にバンドの再結成を打診するが、クールな加世は一向に取り合おうとしない。そして、沖縄の洋介とも連絡が取れなくなってしっまた。あの70年代は蘇るのか。(114分/カラー) | [投票] |
★3 | ここに、幸あり(2003/日) | 芸大卒のエリートで演劇のトレーニング理論にはうるさいが、今ひとつ個性がなく売れない役者の加藤幸(高瀬アラタ)は劇団の若手からも煙たがられている。そんな加藤は、マネージャー(田中要次)から役者志望で芸大受験をめざす浪人生の演技指導をボランティアで押し付けられてしまう。しかも場所は、福岡の姫島という離れ小島。ボロバイクで島にたどり着いた加藤を待っていたのは、吉田邦(須田邦裕)というどうしようもないド素人の青年だった。そんな二人の宿に、観光ガイドの撮影のためにカメラマンがモデルの成美(菊池かほり)を連れて取材にやって来た。けんもち聡監督初の劇場用作品。(86分/カラー/スタンダード) | [投票] |
★3 | 阿Q正伝(1981/中国) | 1921年、中国・淅江省の農村・未荘。読み書きもできず、自分の年齢すらはっきりと分からない阿Q(イエン・シュンカイ)は、地主の趙太斧(リー・ウェイ)一家から日雇い仕事を請け負って暮していた。金持ちからは虫けらのように蔑まれ、仲間たちからも事あるごとに馬鹿にされ、村の女たちも阿Qを避けて通る。しかし、嫌なことはすぐに忘れてしまい何事も無かったかのように、阿Qは漂々と毎日を送っていた。ある日、町で見かけた造反者の処刑。やがてその辛亥革命の波が、阿Qと地主一家を翻弄し始めるのだった。中国の文豪、魯迅の代表作の映画化。(100分/カラー/シネマスコープ) | [投票] |
★3 | 駱駝の祥子(1982/中国) | 1920年、北京。人力車夫のシャンツ(祥子)(チャン・フォンイー)は、車宿の親方劉四(顔彼徳)から車を借りながら、将来は自分の車を買って商売するためにがむしゃらに働いていた。毎日、毎日、汗だくになりながら休む間も惜しんで車を引く彼を、仲間たちは「駱駝の祥子」と呼ぶようになった。そんなシャンツに、親方の娘(スーチン・ガオワー)は惚れてしまうのだが、気性が激しく器量も良くないうえ年上の彼女のことなどシャンツは一向に気にかけない。そこで娘は、シャンツに強引に酒を飲ませ誘惑しはじめたのたっだ。中国の小説家、老舎の「駱駝祥子」の映画化。(115分/カラー/シネマスコープ) | [投票] |
★3 | 殿方ごろし(1955/伊) | 女性に目のない初老の軍人カルテヌート(ヴィットリオ・デ・シーカ)は、警察署長として30年ぶりに生まれ故郷ソレントへ帰って来た。ところが彼の実家は、若い未亡人のソフィア(ソフィア・ローレン)に貸されていて彼女は一向に立ち退いてくれない。しかたなく、神父の兄から紹介された家にしばらく身を置くことになるのだが、大家のビオランテ(レア・パドヴァーニ)は敬虔なクリスチャンでオールド・ミス。とにかく息苦しくてしかたない。一方、家をあけ渡したくないソフィアは、持ち前の美貌とグラマラスな肢体を武器に彼に先制攻撃。カルテヌートは、もうメロメロ。一緒に暮らそうとソフィアに言いよる始末。(90分/カラー) | [投票] |
★3 | ナージャの村(1997/日=ベラルーシ) | 1986年4月26日、旧ソ連ウクライナ共和国のチェルノブイリ原発で史上最悪と言われる事故が発生。300世帯が暮らしていたベラルーシ共和国のドゥヂチ村も、放射能汚染のため立入禁止区域となり廃村寸前であった。しかし今も、ある者は貧困から、ある者は郷愁から村に止まり6世帯の人々が暮らしている。彼らは事故前と変わらず、家畜を飼い農作物を育て細々と生活を続けていた。そんな中、8歳の少女ナージャら3人の子供を抱える一家は、子供たちを学校へ通わせるために働き手の父親を残して安全な町への引っ越していく。写真家本橋成一初監督による、日本・ベラルーシ合作の長編ドキュメンタリー。(118分/カラー/ワイド) | [投票] |
★3 | 大菩薩峠・第2部(1958/日) | 紀州山中。「音なしの構え」で無敵を誇りながら邪剣の路に陥り、人を斬ることでしか虚無を癒せない机竜之助(片岡千恵蔵)は、天誅組の一員として追われ烽火で眼を焼かれてしまう。そんな竜之助を救ったお豊(長谷川裕見子)は、治療代を稼ぐために住み込んだ旅籠で、旗本神尾主膳(山形勲)の毒牙にかかり操を奪われ自害してしまう。知らせを聞いた竜之助は一人陸路を東へと向う。一方、竜之助を仇として追う兵馬(中村錦之助)とお松(丘さとみ)は海路清水港へと先回りするのだった。やがて、お豊を死に追いやった主膳と竜之助は数奇な運命のもと出会うことになる。(105分/カラー/シネマスコープ) | [投票] |
★3 | 大菩薩峠・完結編(1959/日) | 甲府。「音なしの構え」で無敵を誇りながら邪剣の路に陥り、人を斬ることでしか虚無を癒せない机竜之助(片岡千恵蔵)は、旗本神尾主膳(山形勲)の刺客として荒れ屋敷に身を潜め主膳の命ずるまま刃傷をかさねていた。竜之助を仇として追う兵馬(中村錦之助)は、噂を聞きつけ主膳邸を訪ねるが主膳の謀略で投獄されてしまう。同じく竜之助に祖父を殺されたお松(丘さとみ)は、兵馬を救うための情報を得ようと大胆にも主膳邸に奉公人として忍び込むのであった。一方、神尾主膳は、当地の大富豪有馬家の財産を奪おうと、その娘お銀(喜多川千鶴)を屋敷に呼び寄せ関係を迫るのであった。(105分/カラー/シネマスコープ) | [投票] |
★3 | 五人の兄妹(1939/日) | 地方で工場を経営していた北川(藤野秀夫)は、選挙違反にからむトラブルで自ら命を絶ってしまった。五人の子供を抱え途方にくれる妻お近(葛城文子)にとって、成人している長男の健一郎(笠智衆)が唯一の頼りだ。健一郎は東京に出て、一から家族でやり直す決意をする。そして、工場に勤め家計をささえながら13年の月日が流れた。次男(日守新一)は妻を得て事業家を目指し、三男(伊東光一)は軍人として大陸でお国のためにつくしていた。唯一、大学に進んだ四男(磯野秋雄)も卒業を控え、末の妹(大塚君代)にも縁談が持ち上がり、健一郎の苦労もやっと報われたかに見えたのだが・・・・。(100分/白黒) | [投票] |
★3 | カリブ 愛のシンフォニー(1985/日) | 弱冠20歳で権威ある賞を受賞した気鋭のファッションデザイナー沢木彩(松田聖子)は、メキシコへ向う機中にいた。業界の裏事情に嫌気がさして職を捨てる決意をした彩だったが、その前に一度尊敬する世界的デザイナー最首(宍戸錠)に会ってみるつもりだった。そして、彩にはもうひとつ15年間胸に秘めた思いがあった。空港に到着した彼女を出迎えてくれるはずの日系三世・深谷(神田正輝)の姿が見えない。その日のホテルの予約もしておらず困り果てた彩を助けてくれたのは、新聞社の駐在員・松永(峰竜太)だった。神田沙也加ちゃん誕生のきっかけとなった記念すべき聖子&正輝映画。(100分/カラー/ビスタサイズ) | [投票] |
★2 | 晴れ、ときどき殺人(1984/日) | 殺人事件を目撃した北里産業会長の浪子(浅香光代)は、アメリカ留学中の娘加奈子(渡辺典子)の命を狙うとの脅迫に屈して嘘の証言をし無実の人物を死に追いやってしまった。半年後、何も知らずに帰国した加奈子に、真犯人は会社の関係者だとの言葉を残し浪子は無念のうちに逝ってしまう。通夜に勢ぞろいした社長の円谷(神田隆)、加奈子に結婚をせまる息子の正彦(清水昭博)、秘書の水原(伊武雅刀)、主治医の菊井(松任谷正隆)、メイドのマリ子(美池真理子)。そしてその夜、警察に追われた殺人犯の上村(太川陽介)が屋敷に忍び込んできたのだった。赤川次郎原作のミステリー。(98分/ワイド)
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★4 | MASK DE 41(2001/日) | マスク・ド・フォワン。かつてマスク・ド・小鉄の名で学生プロレスのリングに立った男が、41歳の厄年に再びリングを目指す物語である。倉持(田口トモロヲ)の会社は、リストラの嵐にさらされていた。妻恭子(筒井真理子)とはバツイチ同士で、連れ子の長女春子(伊藤歩)は妻と徹底的に馬が合わない。次女ハルカ(蒼井優)もダンスに夢中で家庭はバラバラ。しかし、猪木を神と仰ぐ彼は弱音など吐かない!耐えて、耐えて、耐える日々。そんな時、倉持は学生時代の後輩で三流プロモーターの蛯脇(松尾スズキ)が、アマレスの人気者浜田京子(川津春)を引き抜いて新団体を旗揚げしようとしていることを知った。(113分/ビスタ) | [投票(1)] |
★3 | 16歳の合衆国(2003/米) | 著名な作家(ケヴィン・スペイシー)の息子リーランド(ライアン・ゴズリング)は、ガールフレンド・ベッキー(ジーナ・マローン)の弟で障害者のライアンを刺し殺してしまう。突然の出来事にとまどう家族。事件を興味本位に伝えるマスメディア。「その時のことは憶えていない。みんなが理由を知りたがるのは分る。でも理由なんてないんだ」そう語る少年。しかし、彼の聡明さに興味をもった矯正施設の教師で売れない作家でもあるパール(ドン・チードル)は、規則を破って少年の生活を調べ始めるのだった。そこには少年や被害者家族、そしてパール自身にも関わる答えの見えない問いが潜んでいた。(104分/カラー/ビスタサイズ) | [投票] |
★4 | 欲望の翼(1990/香港) | 売店の店員スー(マギー・チャン)の恋は、二人で過ごした1分間の沈黙から始まった。相手のヨディ(レスリー・チャン)は、ナイトクラブを経営する養母と暮らす気ままな遊び人だ。実母に会うことを望んだためにヨディと養母の仲は、今ではしっくり行っておらず生活はすさんでいた。スーはヨディとの結婚を望むが、彼は一向に意に介さないばかりかクラブダンサーのミミ(カリーナ・ラウ)と一夜を過ごす。失意のあまり夜の街を彷徨うスーに巡回中の警察官(アンディ・ラウ)が声をかけてきた。一方、ヨディの親友サブ(ジャッキー・チョン)も密かに、しかし激しくミミに思いをよせ始めていた。(97分) | [投票(1)] |
★3 | ひと夏の秘密(1979/日) | ひちろ(原悦子)は養父危篤の知らせを聞き、6年ぶりに夏の陽射しがまばゆい海辺の故郷を訪れた。権威主義者で町中の人から煙たがられていた警察官の養父(江角英明)には、もうひとつの顔があった。浜の屠殺場で何者かに殺された11歳の娘の代わりに、同じ歳のちひろを貰いうけ、そして5年後、無理やりちひろの体を奪ったのだ。実家の射的屋では養父に代わってアルバイトの光一(田山涼成)が店番をしていた。そして海では、地元の青年邦夫(錆堂連)が保険金目当てに、海で溺れた夫の遺体を妻のミサ(渡辺とく子)といっしょに探し回っていた。サスペンス仕立ての、にっかつロマンポルノ。(72分/カラー/シネマスコープ)
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★2 | 小松みどりの好きぼくろ(1985/日) | 仙道王呪教の教祖の長女赤嶺紫雨子(小松みどり)は、父親の葬儀のために8年ぶりに教団本部へ帰ってきた。しかし、本部には教団の実権にぎろうと策略を企てる事務局長野々村(野上正義)の魔手が待ち構えていた。野々村には、かつて紫雨子の母夕子(小松みどり(二役))と関係を結び死に追いやり、また紫雨子までもを犯し家出を余儀なくさせた過去があった。教団の救世主として人気を集め始める紫雨子に対して野々村は、カリスマ性をもちながらも時より狂ったように男を求める紫雨子の妹霞(イブ)と自分の息子を結婚させ教壇の実権を握ろうとするのだった。山本晋也監督の、にっかつロマンポルノ。(79分/カラー/ワイド) | [投票] |
★3 | 洗濯機は俺にまかせろ(1999/日) | キザちゃんこと木崎敏郎(筒井道隆)は、東京の下町にある中古電器店の店員で洗濯機の修理が得意な朴訥な青年だ。ある雨の夜、夫と別れDJの仕事も上手く行かなくなった電器店の社長のひとり娘節子(富田靖子)が、捨てられた子猫のようにびしょ濡れで店に転がり込んできた。それからというもの、行くあても仕事もない節子はふらりと店に現れてはキザちゃんをからかって暇をつぶし始めたるだった。キザちゃんに思いをよせる向かいのパン屋のアルバイト店員秀子(百瀬綾乃)は、そんな二人の様子を見て気がきではない。第6回小説現代新人賞を受賞した宮崎和雄原作による同名小説の映画化作品。(102分/カラー/ビスタサイズ) | [投票] |