町田さんのコメント: 更新順
彦六大いに笑ふ(1936/日) | 在日問題に言及するなど興味深い部分もありメインキャストらの演技も悪く無いが、余りにも舞台的で映画的活動性に欠けラストも随分と素っ気無かった。三島雅夫の酔漢演技は貴重。 | [投票] | |
婚約三羽烏(1937/日) | フルショットの足元が覚束ないのと壁画の背景に影が映りこんでいるのを除けばとても良く出来たラブコメディ。佐分利の演じる三木とその許婚の関係が微笑ましい。 | [投票] | |
赤垣源蔵(1938/日) | 花柳小菊が絡むシーンは全て面白いが特に最初の掛け軸の問答が好きだ。飲んだ暮れ浪人も阪妻にピッタリ。地味だが傑作。 | [投票] | |
江戸最後の日(1941/日) | 阪妻の勝海舟は大したことないし内容も単なる挙国一致プロパガンダなんだが石本秀雄のセンスのいい画と榎本孝明役の志村喬の名助演のお陰で退屈せずに済んだ。 | [投票] | |
戦國群盗傳(1937/日) | 徹底したリアリズム、惜しみないダイナミズム、貫かれる社会性。 紛れも無い東宝時代活劇の原典。 これを観てしまうと黒澤や喜八の見方が多少変わる。 全ての路は山中貞雄に通ず、である。 | [投票] | |
ドッペルゲンガー(2003/日) | 視点移動がヘタでスリラー的興奮度皆無。せっかく二つあるのだから主観カメラももっと使えばいいのに。画面分割は着想としちゃ悪く無いけど幾らなんでも遣り過ぎ。 [review] | [投票] | |
キル・ビル(2003/米=日) | 「XXX」の夢は夜ひらく。この映画の一番素晴らしいところは、一切、守りに入っていないところ。 [review] | [投票(16)] | |
ピーピー兄弟(2002/日) | 香川・岸田・田中ら脇がしまってるからこんな話でも風格を感じさせる。メディア批判のブラックユーモアから家族モノ、青春モノに流れていく展開は、(人情喜劇という)ジャンルの定型であるのだがちょっと湿っぽく成り過ぎてしまった。これを改善した次回作に期待。 | [投票] | |
ピノッキオ(2002/伊=仏=独) | 今年見た映画で最低最悪の作品。ギャグの不発とかメッセージの説教臭さとかそういうもの以前に映画として全然駄目。個人的に最も許しがたいのが美術関係に対する拘りの無さ。同じ美術監督を使ってもフェリーニとは月とスッポンの糞以上の差である。シネスコで撮った意味も全くわからない。 | [投票(1)] | |
仇討崇禅寺馬場(1957/日) | 大友柳太朗の舌っ足らずは、彼自身の魅力を損ねるものでは全くないし、山上伊太郎のプロットもその程度で破綻するほど柔じゃない。マキノの演出は千原しのぶに対して特に素晴らしく、又、柳太朗が彼女を睨み付ける場面の不気味な迫力はどの剣戟・幻想場面にも勝っていた。 [review] | [投票(1)] | |
実録 私設銀座警察(1973/日) | 西に『仁義なき戦い』があれば東はこれ。佐藤純弥の演出は息つく暇すら与えない。悪役より残虐非道な主人公らのピカレスクマッチの果てに繰り広げられる一夜限りの酒池肉林は「しらけ」を通り越し自暴自棄な享楽主義へと向かったニッポンのありのままだ。 [review] | [投票(3)] | |
涙を、獅子のたて髪に(1962/日) | 松竹ヌーベルヴァーグ版『波止場』。これが主演デビュー作となった加賀まり子がとってもキュート。 [review] | [投票] | |
新宿アウトロー ぶっ飛ばせ(1970/日) | ニューシネマ時代の’30年代ギャング映画(『明日に向かって撃て』『俺たちに明日はない』他)で見られた人物造型が、現代の新宿に見事に置き換えられている。 [review] | [投票(1)] | |
非行少年 若者の砦(1970/日) | オッサンばっか・・・。『けんかえれじい』より酷い。 | [投票] | |
非行少年 陽の出の叫び(1967/日) | 人生は孤独な戦い。黛敏郎の音楽は欧州風ギターが印象的に切ないテーマ曲といい劇中曲のツイストといい最高の出来映え。岩波映画出身の鈴木達夫の画もスバラシイ。とにかく凄いデビュー作。 | [投票(1)] | |
にっぽん零年(1969/日) | 出来はともかく熱意には打たれる。やっぱり当時の日活の新人監督たちのエネルギーって凄いよ。清順の弟子達も、今村の後輩達も気を吐いてたけど、ドラマをまるごと捨て去って岩波映画に近づいちまう敏八の尖り方は別格。(別の作品では黒木和雄を役者として起用している。) [review] | [投票] | |
一票のラブレター(2001/伊=イラン) | 何かが空から降ってきたり、何かを携えて各地を巡ったり、という発想はマフマルバフ的、というよりイスラム的と云った方が良いいのかな。監督兼脚本家で仄かな恋ごころの描出は見事だが、訪問地毎の「不条理な滑稽さ」は踏み込み不足。もっと笑わせて欲しかった。 [review] | [投票] | |
人も歩けば(1960/日) | これは川島&フランキーが喜劇王キートン(『探偵学入門』『セブンチャンス』)に捧げたラブレターでしょう。落語ナレーションというか活弁で始るタイトルバックと真鍋理一郎のレトロメロディに心を鷲掴みにされた。が、本編のテンポは今一つ。 [review] | [投票] | |
恋すがた狐御殿(1956/日) | 本当はどっちを選びたかったんだか。中川信夫=岡崎宏三=下村一夫の映像マジックは満喫出来たけれど、ストーリも演技も音楽もやたらめったら古臭いですね。堺駿二がいなけりゃ2点付けてるところ。 | [投票] | |
風速七十五米(1963/日) | 汗、どもり、パイプに『死刑執行人もまた死す』を彷彿とさせる高松英郎の指パキポキなど細部描写にまで新味がない。風量と田宮二郎の二枚目振りは元ネタの『40米』を軽く凌ぐのだが。 | [投票] |